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6月4日 北関東信越支部テューターの会主催 月本昭男氏講演会の
講演内容を簡単にレポートします。
古代メソポタミア文明
紀元前3000年頃より起こる
メソポタミア文明は3つの柱よりなる
・灌漑農業 雨が少ないため、川から水を曳く。
これにより、安定した食料の確保が可能。
・都市発達 分業社会。活気。
・文字発明 情報が大勢に正確に伝わる。
↓ 経済活動が計画的になる。
思い、考えを文字に書き付けることにより、人間の
心の世界が広がる。→文学・詩が生まれる。
ギルガメシュ叙事詩の背景
ギルガメシュ
実在した紀元前2600年前後に南メソポタミア・ウルクの王ではないかと
言われている。
かつて、様々なギルガメシュのエピソードが作られ、そのうちのいくつかを
繋ぎ合わせて、ギルガメシュ叙事詩が生まれる。(紀元前1800頃)
紀元前1200年頃、現在に伝わるスタンダードなバージョンが完成。
紀元前300年頃まで多くの地域、人々に読まれる。
(古代文明のベストセラー)
紀元前800年ごろにアッシリアで第12章のエピソードが加筆される。
なぜか死んだはずのエンギドゥが生きて登場する。
18世紀頃から西アジアの遺跡の調査が行われ、くさび形文字の石板が
発掘される。当初はその一部のみが発見されていたが、
広く読まれていたため、多くの遺跡から発見され、現在ほぼ全文が
発見されている。
石板
A5ほどの大きさに縦三段落に分けて書かれている。
表が最後まで行くと上下にひっくり返して裏面に続きがある。
表は左の段から右の段へ読むが、裏は右の段から左の段ヘ
書かれており、最後に「これはギルガメシュの第○章である。
第×章は○○○と言う言葉から始まる。」と書いてあるそう。
石板と言っても、石に書き記されたものではなく、粘土に
くさび文字を打った後焼いた瀬戸物。
ギルガメシュ叙事詩 ストーリーについて
主題「人間は死ぬべき存在、それに向けてどう生きるか。」
4つの人生観
・英雄的人生観
ギルガメシュがエンギドゥとともに杉の森に住む怪物フンババを
退治しに行こうとすると、エンギドゥが恐れをなす。
それに対しギルガメシュが言ったこと。
「人間がなすべきことは風にすぎない」
「勇猛果敢に戦った記録が残ればそれでいい。」
・死の恐怖
ギルガメシュとエンギドゥは神々の怒りに触れた。
そのため、エンギドゥは病にかかり死んでしまう。
親友の死に直面したギルガメシュは死を恐れ
永遠の命を求めて旅立つ。
・分をわきまえて暮らす
永遠の命を与えられたウトナピシュティム(ウトナ=命、
ナピシュティム=見たもの 命を見たもの)に会うため
死の川を渡ろうとするギルガメシュに女神シドリが言う。
「与えられた人生を楽しみ全うせよ。」
・神を祭り、不慮の事故を避けて暮らす
命に限りがある人間から神になり、永遠の命を持つ
ウトナピシュティムがギルガメシュを諭す
「誰も死を見ることは出来ない。(寿命はわからない)
ただ、不慮の事故などにあって命を落とすことはあるので
そうならないように、神々を奉り敬え。」
ギルガメシュ叙事詩と旧約聖書
聖書の中にはギルガメシュ叙事詩を元としてかかれたと思われる
内容が多々ある。
・ウナトピシュティムの洪水物語とノアの箱舟
3つの違い
「神」(多神教⇔一神教)
ギルガメシュ 人間に腹を立てて洪水を起す神とそれを
こっそりウトナピシュティムに教える神が
別である。
ノア 同じ神が洪水を起す一方でノアに洪水を起こす
ことを知らせる。
「洪水を起す動機」
ギルガメシュ 人間が増えすぎてうるさい
ノア 人間が悪いことをする
「残った人間のその後」
ギルガメシュ 功績を称えられ、神になり永遠の命を手に入れる
ノア あくまでも普通の人間として暮らす
・女神シドリの言葉
旧約聖書に似た文面がある
・へび
ギルガメシュが手に入れた若返る草をへびが食べてしまう。
イブにりんごを食べるようそそのかすのはへび。
・イシュタールの誘い
旧約聖書中にも、仕えた主人の奥方に誘惑されて断ると
奥方が主人に嘘の訴えをし牢につながれると言うエピソードがある。
古代から始まる人間の自然破壊
ギルガメシュがフンババを退治した後、杉の木を伐採しウルクへ
凱旋する。<今から5000年も前から人間の自然破壊はあった。
途中からノートにあまり書いていないので、中途半端な記憶による
部分が多いです。間違っているところもあるかも。ごめんなさいです。
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