2009年4月26日
・新刊ライブラリーSK32『Arrow to the Sun』の中からアフリカの昔話“The Beautiful Black Bird”を翻訳されたさくまゆみこ氏の講演会でした。
*プロフィール…
翻訳者、東京都出身。
東京都立大学仏文科卒業。
出版社での児童書の編集を経て、児童文学や絵本の翻訳、編集、研究に携わる。
アフリカの作品をはじめ、翻訳書、著書多数、今までに150冊以上の翻訳をせれています。 ラボライブラリーSK22『三人のおろかもの』の日本語訳も担当。
現在、玉川大学大学院講師、「アフリカ子どもの本プロジェクト」代表。
・“The Beautiful Black Bird”は致すトレーター画家賞という「コレッタスコットキング賞」を受賞されていて、この賞名はあのキング牧師の奥様の名前を取ったものとのことです。
アフリカは昔話の宝庫で、話したり聴いたりが主流です。
・アフリカ事情を話されました。
「一つの民族が分かれている、一つの民族がいろいろな国に入っている。」
南アフリカのマンデラ氏が釈放されてから、11の国語がある故になかなか文化面でまとめていくには困難な問題が多く変わってきた。
ナイジェリアには200以上の言語、昔話の本はあるにはあるが数少ないようです。
・Ashley Bryanについて・・・
アフリカ系アメリカ人、1923年生まれ、86才、両親はアンティガからの移民、6人きょうだいの2番目、現在ニューヨークのブロンクスに住む。
氏とはケープタウンにて「子どもの絵本、世界大会」で出会う。 お髭をたくわえたとても優しいいい人との感想でした。 また、フランス、ドイツで学んだ国際派で、ケニアに図書館をたくさん創る。
30冊以上の著書“Beat the Story-Drum Pum-Pum”“AFRICAN TALES. UH HUH”“Ashley Bryanの自伝”など、、
子どもたちのためにAuther's Visitもされていて、ある時、子どもから“Are you rich?”聞かれた。 彼は“Oh, Am I rich? Yes, I have Blue Sky on the head, and I have Green grass on the foot.”と答えたそうです。 本当にいい人ですね。
・アフリカのジンバブエ―民族和解委員会、アパルトヘイト、南アフリカとの問題。
ジンバブエではトイレもない、壁は段ボールの家もある。昔ローデシアと呼ばれていた。 1920年北ローデシアのイラを話す人たちの中で昔話の中に“Black bird”の基があったそうで、Bryan氏はそれをまとめる形で描いたそうです。
・アフリカの特徴として・・・
子だくさん、多民族、多言語、聴く文化、話す文化、年長者を敬う。
シエラレオーネ、ナイジェリアなどの内戦。
母語はスワヒリ語
・“BEAUTIFUL BLACKBIRD”のメッセージは・・・
黒色がほしいといろんな鳥がやってくる。が、、中身までかわれない。 大切なのは中身だよ。 人種差別問題。
「目のしたのくぼみをおさえてごらん。 下に骨があるだろう。」
・さくまゆみこさんが行かれたエンザロ村のビデオから、子どもたちが集中して聴いている姿があったが、「お話を聴く」ことはTVもないこの地では珍しいことで、エンターテインメントと言える。スワヒリ語も英語もならっていない。 3年生ぐらいでやっと英語を習う。 進学するなら4年生ぐらいで簡単な英語はわかる。
<以上は、講演会メモより~> |