~Lobo Mase Party 2006~
「ラボ」って何?
ラボパーティは、1966年(東京オリンピックの翌々年)に「こどもの英語教室 ラボパーティ」としてスタートしました。「5歳から英語を始めましょう」という呼びかけに、5歳ではまだ早いと批判もあった時代です。それに対してラボ・パーティでは、英語を「ことば」として、人間の心の「表現」としてとらえよう。母語である日本語と同じように、またはそれに近い形で、英語を習得できる道筋があるはずだと考え、英語教育を知識の習得としてではなく、人間のこころの表現としての英語という新しい視点のもとに、こどもたちとの取り組みが始まりました。
現在ラボ・パーティは全国3000ヵ所、4万人の会員をもつ外国語教育と国際交流の青少年教育団体として活動を活発に展開しています。活動域は当然のことながら一つの教室で収まるわけもなく、地域から全国、海を越えた外国に広がっていきます。ラボにおける言語習得の基本は前述の通り「言葉は人間の心の表現」であると捉え、人間の本質にせまる総合教育を実践しています。したがって一般的な「英語教室」「英会話教室」のカテゴリーにはとても収まりきれないために、かえって英語教育そのものを語ることを難しくしてきたように思います。
『私たちが目指しているものは、やはりあくまでも言語習得、もっとはっきり言えば英語習得なのです。第二言語を本当にこどもたちのものにしてあげたいのです。ただ、それを従来からのやり方のように人間不在のところでやるのではなく、血の通った人間的なふれあいのある関係の中で、こども達の人間としての成長を助けながら、その中から『人間のことばとしての英語』を身につけさせたいと考えているわけです。』と1971年に先輩テューターが中央セミナー報告に書いておられることを、「ラボ・パーティ教育活動方針」で知りました。
以後30余年の教育実践と事例の蓄積の豊かな延長線上に今、私たちは立ち、確かな手ごたえをもって社会に存在していられることに深く感謝します。
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私は、ラボテューターを長く続けてきたことで、95年から生涯学習指導員としてラボ以外のこどもたちにも英語を教える機会が増えました。良いところはどんどん学ばせてもらおうと、様々な英会話教室の先生とこれまた様々な英語教授法を実践してきました。英語だけで外国人講師とPair Teachingをすることもあります。でも外でそれらをすればするほど、「やっぱりラボのテーマ活動がいいなぁ」との思いが強くなるのです。
ラボが35年も前にやめたGDM(Graded Direct Method:”This is my nose.”といって自分の鼻を指したり、部屋を歩きながら”I am walking”というような直接教授法)が、現在でも幅広く使われていて、こどもたちが楽しそうにそれをやっていると思い込んでいる指導者がとても多いことにも驚かされますが、物語を通じたラボの『テーマ活動を』をラボ以外のこどもたちに導入すると、こども達は劇的にその表情を豊かにしていくことも私にとって新鮮な驚きでした。
その手ごたえは、必然的にラボの『テーマ活動』を社会に向かって語っていくことに自信をあたえてくれました。
昨年は小学校英語でもテーマ活動を導入しました。小学校英語研究指定校の教員研修を対応させていただいた時も「テーマ活動」を先生方に体験していただきました。小学校で英語を導入する時に是非心に留めて欲しかったのは、教師が「ことばを教えようとすればするほど、子どもは自分で学ぶ事をしなくなっていく」ということです。そのことを意識した上で小学校英語を展開してくださればいいなぁと祈るような思いでした。
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「こどもたちがことばを身につけていく過程では、世界のあらゆることに興味を持ち、育っていこう、伸びていこうとする主体性がとても大切です。そしてこどもと向き合う大人にとって必要なのは、子ども一人ひとりの気持ちをどのように大事にし、どれだけ自己表現する場を用意できるか、ということです。
私たちはそのために母語と外国語の音声による物語(ラボライブラリー)を中心に、異年齢の仲間、コミュニケイションする場等々の環境を豊かにし、テーマ活動を進めています。」(2005ラボパーティ教育方針より)
そう、もっともっとテーマ活動を自信をもって実践したい!と、今週末に迫った東京支テーマ活動発表会出演を目前に心を新たにします。
いつか、「ラボ・パーティ」を「英語教室のような・・」と長々説明しなくてもいいように、「テーマ活動」を「英語劇のような・・・」と言い換えなくてもいいようなブランドにしたいです。
そうしたらラボを語るのも、ご理解いただけるのも、こんなに苦労しなくてもすむでしょうね。
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