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≪「もうボクね一人で名前書けるんだ」今日はケイゴのひらがな記念日≫


2006年11月11日(土)
補習校の幼稚園のいつもの授業。
お絵かきタイムが終わる時、いつものようにひまわり先生、
「自分のお名前書いといてねー!」
するとみんなごそごそと我が作品に自分のサインを始める。

3月生まれで一番年下のケイゴ君。
自分の名前、読めるんだけど、書くとなると「け」しか書けない。
だから、いつも「い」「ご」はひまわり先生が手伝ってあげてた。

と・こ・ろ・が!
ひ:「ケイゴー、先生お手伝いしよっか?」
ケ:「うううん。ボクね、もうね、一人で書けるの」
ひ:「えっ?!」(まぢで、ウソやろ・・・と思った)

しかし、ケイゴ、ホントに自分で「け」「い」「ご」と書いた。

ひまわり先生、目ン玉飛び出そうになった!
きゃ~~~~~!!!!!!!!
ケイゴ~~~~~~~!!!!!
す~ご~い~~~~~~っ!!!!!!!!!!

思わず、ケイゴ、抱きしめてしまった。
当の本人ケイゴより興奮!興奮!のひまわり先生。

ひ:「みんなー、見て、見てー!ケイゴが自分でお名前書いたよーぉ!!!」

みんなも拍手。ぱちぱちぱちぱち♪♪
ケイゴのあの嬉しそうな顔っ!

クラスメートも、誰一人として、
「ボク、もう書けるもんね~」なんて自慢もしない。
一緒に笑顔で喜んでる5歳・6歳のクラスメート達。
(なんていい奴らなんだっ!!)

この子達の優しさには、私もホロっときた・・・
(涙出ちゃったよ…)
ケイゴ、いい友達がいて、よかったね!

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巷では、子どもの早期教育がもてはやされる時代。
でもね、子どもには子どものペースってもんがある。

1歳を過ぎないと、人間ってのは歩けない動物。
これをむりに0歳で歩かせようとすると(最近は歩行補助器なんかでそれが可能になりつつある)、
「はいはい」や「立っち」で培われるべき筋肉や骨の発達が終わらないまま成長してしまう。
だからどこかいびつな身体発達をしてしまう。
そして、それはもう、二度と取り返しがつかない。

脳ミソの中も同じ。
ある年齢を過ぎないとできないことってある。
その子にとっての「文字言語適性年齢」に達さないうちに「文字」を教えてしまうと、必要十分な「音声言語能力」を破壊してしまう。
「音声言語」や「想像力」や「感性」っていう重要な『筋肉』が育たないまま成長してしまう。
そして、これも、もう、二度と取り返しがつかない。

ケイゴにとっては、まさに「今」「この時」が、
文字という足で歩き始めた瞬間!

自分の力で、
自分だけの力で、
自分の二本足で立ち上がり、歩き始めた日。
これを「記念日」と言わずしてなんと言おう!

こうやって歩き始めたケイゴにとって「け」「い」「ご」という三つの文字は、
彼にとってのものすごい誇り、ものすごい自信。
私には、ケイゴの力強い足音が聞こえる。

ここまでくればもう大丈夫。
きっと、この先も、一人で歩いていける、ケイゴの「文字の道」を…。

ケイゴは今日、大人の階段を一歩上がった。
そして、その瞬間に立ち会えた自分に大きな幸せを感じる。

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「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日(俵万智)
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