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絵本の父 コールデコットの世界 ~語り、歌い、踊り出す絵~
              2005年5月16日 船橋商工会議所にて   
今日は船橋にて、立教大学名誉教授であり、日本イギリス児童文学会会長、絵本学会会長などを歴任された、吉田新一先生の講演会がありました。この夏にラボ・ライブラリーの新刊が刊行されるのを記念して、その中の一作品である『ジョン・ギルピンのこっけいな出来事』を翻訳された吉田先生をお迎えし、この絵を描いたランドルフ・コールデコットについてお話をお聞きするというものでした。

コールデコットについては、ナーサリーライム(マザーグース)について調べるとこの画家の絵がよく出てくることには気づいていました。いつの時代の人かも知らず、ケート・グリナウェイやウォルター・クレーンの絵と混同してしまうくらいの知識しかなかったのですが、今回吉田先生のお話を聴いて、知識を深めることができました。1846年生まれで、もともと絵の才能のあったコールデコットは、銀行員からイラストレーター・画家になり8年間に16冊(毎年クリスマスシーズンに2冊ずつ)の絵本(トイ・ブックス)を描き、39歳という若さで亡くなりました。その殆どは、もともとあったナーサリーライムの詩に自分の解釈で絵を描いたものです。「The house that Jack built」や「Hey diddle diddle」など、絵の上手さもさることながら、コールデコットしか思いつかないというようなストーリー仕立てになっているのです。驚いたことは、絵の中に日本の扇子が出てきたり、絵本自体が日本の浮世絵の影響を受けて木版印刷されたものであることも初めて知りました。それで、どこか色調に浮世絵に似た感じがあるのかと思いました。(当時は“ジャポニズム”というものがずいぶ流行っていたそうです。)

講演は、絵をスライドで写しながら説明をされるというスタイルでしたが、流れるようにスライドが映し出され、時折細部が大写しされたものが入り、先生のやさしい配慮と緻密さを感じました。だからこそ“絵を読み解く”という意味がよくわかりました。コールデコットの絵ばかりでなく、センダックやビアトリクス・ポターあるいはレイモンド・ブリックスなどにもコールデコットの絵が影響を与えているというところの解説もあり、これも興味深いものでした。

そして、良い絵本というものは、言葉にはないものが絵で語られ、絵にはないものが言葉で語られる、絵と文章が良くマッチングされたものである、とおっしゃっていました。新刊の中の他の2冊「はなのすきなうし」と「ヘルガの持参金」にも触れられました。「はなすきなうし」も絵と文がすばらしくマッチングした作品であること、「ヘルガの持参金」は“絵本は絵を読むものだ”ということがよくわかる本だということです。
そしてもちろん、「ジョン・ギルピンのこっけいな出来事」に関してはとても丁寧に解説していただきました。これは、「ことばの宇宙」2005年春号に吉田先生が書かれているものとほぼ同じ内容です。

未だコールデコットを超える画家が現われないということで、年に一度、すぐれた絵本にコールデコット賞が与えられれているのだそうです。しかし、吉田先生は、コルデコットを絶賛する現代の絵本画家であるモーリス・センダックこそコールデコットを超える画家ではないかとおっしゃっていました。なんと吉田先生は、そのセンダックと直接言葉を交わし握手までしているそうです!

家に帰って、早速今回手に入れたコールデコットの絵本を見直したのはもちろんのことです。そして、別の絵本にコールデコット賞の金色のラベルが貼られているのを改めて見たところ、なんとジョンギルピンが馬を走らせている絵だったではありませんか!

                   ~千葉の東金のかいさんのHPより~  
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