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かぐや姫と富士山 04月04日 (火)
かぐや姫と富士山

かぐや姫の物語をしのぶ多くの史跡や文献、歴史資料を残す静岡県富士市。
広い公園の、鬱蒼たる樹木に包まれた富士市立博物館、
そのなかに、昨年の4月、「富士山かぐや姫ミュージアム」が誕生しました。
かぐや姫と富士山のつながり、その信仰といったあたりをコンセプトに
民俗資料をさまざまに展示しています。
この3月末、やっと行く機会を得、観てきました。

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ラボ・ライブラリーのほうでは、かぐや姫は月の都に帰って行き、
求婚を拒絶された帝は、生きる甲斐もなく、姫から託された不死の薬と手紙を
天にいちばん近い駿河の国の山の頂きに持って行き、火と燃やした、
その山を「ふじの山」と名づけた…、そうなっていますね。
「物語の出で来始めの祖(おや)」は、時代時代のなかでさまざまに書き換えられ、
書き加えられてきましたが、ラボ・ライブラリーでは、
今日もっともオーソドックスな結末に沿うところになっています。
わたしも、以前、白隠禅師の書き残した“異説・かぐや姫ものがたり”を
ご紹介しました。それによると、かぐや姫は富士山にある湖の精として現われ、
最後、その湖に帰って行った(富士五湖のうちのどれか、不明)となっていました。

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今回の展示で、地元のある層のあいだで唄い継がれている歌を
地元の高名な書家が書いています。

   ……光り輝くかぐや姫 
   みかどのお召しを断って
   見返り坂でさようなら
   富士の岩屋へ帰ります
   富士の女神のかぐや姫
   愛鷹山(あしたかやま)のじじ様と
   犬飼明神ばば様と
   永久(とわ)にふるさと見ています

 こちらは、湖ではなく、“富士の岩屋”に帰り、この地を守護する神となった、
という説。
富士山の祭神、浅間(せんげん)大菩薩となって賓客をもてなしたとする説も。
「不死の薬を求めて富士山の麓に訪れた唐土の役人の前に、
日の御子とともにかぐや姫があらわれ、不死の薬を与えて舞い踊った」。
能楽の謡曲「富士山」では、そう語っています。

kag8

世の貴顕ことごとくをとりこにしたかぐや姫が、どれほど魅力的な女性であったか……、
こんなふうに語られています。

  話し方は柔らかで、髪の毛は風になびく柳のようで、
  肌は雪のように白かった。
  常に良い香りがして、
  体じゅうから光を放っているようで、
  夜でもあたりは明るくなったことから、
  かぐや姫と名付けられた。 (「富士山縁起」田辺家本)

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ラボ・ライブリーの制作にたずさわった11年のなかで、わたしにとって、
もっとも印象深い、もっとも意を尽くした作品のひとつが
「なよたけのかぐや姫」だったかも知れません。日本人の心の原型、
日本のことばの美しさを子どもたちに伝えたいと願っての企画。
鈴木瑞穂さんの、その願いを帯びて日本の宝である古典作品を語る、
思いのこもった荘重な声。姫役の野口早苗さんの深山の真清水のように透き通った声。
そうそう、翁役の今福将雄さん。姫とのいよいよの別れに
「この命、だれのために生きたのか」と、血をしぼるような声で嗚咽、
ほんとうにくしゃくしゃに泣いているのをわたしは見てしまいましたよ。


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Re:かぐや姫と富士山(04月04日)
みかん(でこぽん)さん (2017年04月05日 23時19分)

ご紹介、ありがとうございます。私もいつか行って見たいです。静岡県富士市で
すね!

月を眺めながらのラボ帰りの車内で聞くライブラリーは?で、私が思いついたの
は、『グリーシュ』に『なよ竹のかぐや姫』でした。でも、月を見ながら『なよ
竹の…』の4話を聞くと、涙が溢れてきて…。このライブラリー、本当に日本語
が素晴らしく、エピソードを読み、納得です。

他に月夜に合うライブラリーって、ないでしょうか?長旅もライブラリーがあれ
ば、苦になりません(^-^)
Re:Re:かぐや姫と富士山(04月04日)
がのさん (2017年04月06日 18時52分)

ありがとうございます。
富士山。信仰とまではいきませんが、こころの奥底にいつもこれがあるのは、
日本人ならきっと、わたしばかりではないでしょうね。
富士山を見る旅をずいぶんしてきましたが、富士山の南面、
富士市から見るこの山は、ストレートにもっとも整っていて美しいと
感じています。とりわけ、道の駅でもあり東名のインターチェンジにもなっている
富士川楽座。ここの展望室からの眺望は絶品です。
手前に富士川の清流、そのむこうにこんもりとした岩本山が横たわり、
そしてそのむこうに聳え立つ“女富士”と呼ばれる秀麗な富士。
十二単をまとった姫君にも似て。また、
その岩本山近く、見渡すかぎりの茶畑のむこうに見る富士も、息をのむよう。
つい先ごろ、富士川楽座に観覧車ができ、そのてっぺんから富士を見たら
どんなにすばらしいだろうと、ミーハー気分よろしく早速乗ってみましたが、
その日は厚い雲のまといのなかに隠れて、姫君の艶姿は見えませんでした。
この“女富士”のほか、河口湖あたりから見る“男富士”も
いかにも力強く、大好きですが。



みかん(でこぽん)さん
>ご紹介、ありがとうございます。私もいつか行って見たいです。静岡県富士市で
すね!

月を眺めながらのラボ帰りの車内で聞くライブラリーは?で、私が思いついたの
は、『グリーシュ』に『なよ竹のかぐや姫』でした。でも、月を見ながら『なよ
竹の…』の4話を聞くと、涙が溢れてきて…。このライブラリー、本当に日本語
が素晴らしく、エピソードを読み、納得です。

他に月夜に合うライブラリーって、ないでしょうか?長旅もライブラリーがあれ
ば、苦になりません(^-^)
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Re:Re:かぐや姫と富士山(04月04日)
がのさん (2017年04月06日 18時54分)

          
日本語に対するこだわりという点では、再話者の秦恒平氏とのガチンコの対決、
一字一句の変更も許さないまで徹底的に煮詰め推敲を重ねた記憶。
今となっては、思い出すのも苦しい記憶ですね。
そうそう、当時はライブラリーはまだCDではなく「ラボ・テープ」の時代で、
これには収録時間に限度があり、どうしても2本の「ラボ・テープ」には
収まりきらず、前例なく、経済性も無視、3本にして制作したような…。
同じく日本語へのこだわりということでは、昨日(4月5日)逝去された
大岡信さんとつくった「一寸法師」も忘れられません。
当時、大岡さんはフランスに在住しておられ、連絡を取るのさえ至難、
制作は遅れおくれになってしまうし、テーマ活動むけにイメージを
くっきりさせたいと執拗に交渉を重ねた記憶。これも、今となっては
あまり思い出したくもない記憶ですね。

「月」ですか…。やはり「なよたけのかぐや姫」でしょうかね。
冗談で言わせてもらうなら、「新月を髪かざりに」。
失礼! 少年少女むけに書いたわたしの作品むですが。




みかん(でこぽん)さん
>ご紹介、ありがとうございます。私もいつか行って見たいです。静岡県富士市で
すね!

月を眺めながらのラボ帰りの車内で聞くライブラリーは?で、私が思いついたの
は、『グリーシュ』に『なよ竹のかぐや姫』でした。でも、月を見ながら『なよ
竹の…』の4話を聞くと、涙が溢れてきて…。このライブラリー、本当に日本語
が素晴らしく、エピソードを読み、納得です。

他に月夜に合うライブラリーって、ないでしょうか?長旅もライブラリーがあれ
ば、苦になりません(^-^)
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