幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
■■■ 運営事務局より ■■■
ひろば@LABOは,ラボ教育センターが展開する
「ラボ・パーティ」に関わる皆さんのコミュニティ・ネットワークです。
「ラボ・パーティ」については 公式サイト  をご覧ください。
ラボ公式HPTOP新着一覧こども・子育て・教育ランダム新規登録戻る 0428984
  
Home
Diary
Profile
BBS
Bookmarks
Schedule
メール
・メッセージを送る
・友達に教える
ページ一覧
・ 福音館のメルマガより(ライブラリー関連)の記事
 3びきのやぎのがらがらどん
 おおきなかぶ
 だるまちゃんとかみなりちゃん
 『ふるやのもり』
 『ぐりとぐら』
 【さんびきのこぶた】
 【ぐるんぱのようちえん】
・ テー活動とは?(ふしぎのくにのアリスさんHPより)
 【ライブラリーの年令に応じた聴き方を】
 【「はなのすきなうし」のロバート・ローソン】
 【「ヘルガの持参金」のトミー・デ・パオラ】
 レオ・レオニについて
 モーリス・センダックについて
 ウィリアム・スタイグについて
 ジョン・バーニンガムについて
・ 【英語が話せる子どもにするには・・・】  ・
 【英語のシャワーを浴びようよ!】
・ Tommy's Room
 My TolePaint
 My garden
 トールペイント(クリスマス編)
 My garden (Winter garden)
 Tommy's Garden('05 spring)
 季節のトールペイント
 Tommy's Garden('05 spring) 第2弾
 黒川つきえ教室作品展’05
 インドアガーデン
 ’05 Summer Garden
・ 国際交流
 【坂本 達さん講演録(2003年国際交流のつどいにて)】
 富永P国際交流の歩み
 【2003年国際交流ホームステイ(カリフォルニア州)】
 坂本 達さんインタビュー
 【カナダへ帰国する私からの手紙】
・ ドラマ教育
 演劇教育の可能性
 表現教育とは何か?
・ 子どもの社会力
 英語教育と日本人
 早期教育
 本物の学力
 子育てコーチング
 【故猿渡さんの作文「命を見つめて」】
 【なぜか途中で挫折する人の心理分析】
 【本物の英語力(文芸春秋10月号より)】
 不適応症候群
 【3ヶ月で英語をマスターするコツ】
 自分のいいところ
 子育てセミナー(とんちゃん流魔法のことばかけ)
 がばいばあちゃんの面白語録
 「成長の法則」
 見える学力・見えない学力
・ 今どきの大人と子どもの本の紹介
 私のおすすめ本
 子は親の鏡
 あそび歌
 おすすめ絵本
 そのまんまでいいよ
 1分間パパママ学
 【赤木かんこの『ねえ この本読んで』赤の巻】
 絵本力をつけよう!
 【福音館のメルマガ(松居直さんの文章より)】
 電池が切れるまでの詩
 クリスマス絵本
 【傍観(絵本の世界で遊べない子供たち)】
 12番目の天使
 【私が好きな相田みつをのことば】
 小沢俊夫さん講演録
 【幸せは赤ちゃん絵本から(福音館メルマガより)】
 【アンソニー・ブラウンの本】
 【ラチとらいおん】
 マザーグース関連
 ターシャ・テューダーの言葉
 赤毛のアン心がきれいになる言葉
 お勧め英語絵本
 子育てに絵本を!(山崎みどりさん講演会)
 小澤俊夫氏講演会「昔話の残酷性」
・ 富永P活動(交流会や発表会など
 2003年X'mas交流会
 春の合同合宿
 【グループの中で育つ子どもたち】
 【田島信元氏講演会&高2ラボっ子メッセージ】
 【ワークショップ「ラボで身についたこと・つくこと」】
 富永P10周年記念発表会
 【’04ラボサマーキャンプ(湯坪2班)】
 九重の花々
 【富永Pファミリー発表会&夏活動報告会】
 2004年クリスマス会
 ’05合同合宿
 鈴木孝夫氏講演会
 【’05ラボサマーキャンプ(in湯坪)】
 【’05富永P個人&ファミリー発表会】
 大学生キャラバン隊がやって来た~
 ラボ教育公開シンポジウム
 パネル討論『なぜ英語教育が人間教育なのか?』
Tommy's Garden

福音館のメルマガより
  〔あのねメール通信の松居直さんの絵本の文章力より興味深い話を集めました〕

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
幸せは赤ちゃん絵本から 松居直

“ひと”は言葉なしには生きてゆけません。感じることも、思うことも、考える ことも、すべて言葉の力によっています。人間の五感といわれる視覚・聴覚・嗅 覚・味覚・触覚はすべて言葉につながっています。五感を深く鋭くゆたかに感じと ることは、すべて言葉の働きにかかっています。人の思いや感じ方や考え方を受け とめる力も、五感をとおして私たちの内にたくわえられている、言葉の働きです。  近ごろ子どもにまつわるいろいろな事件のニュースを眼にし、耳にするたびに、 子どもたちの育ちの中での言葉の体験の貧しさが気になります。頭の中には知識や 情報につながる言葉はたくさん詰まっていても、心の中には言葉がからっぽなので はないかと感じたりします。心の中にゆたかな言葉がたくわえられていないと、人 の気持を感じとることはできません。人の痛みを思いやることもできません。  私たちの育ちの初めに、お母さんの言葉があったのです。赤ちゃんはその言葉を 耳にして、言葉を飲みこみ、食べるとともに、気持もいっしょに感じとります。話 しかける人の情愛のこもった声、口にする言葉が、赤ちゃんの気持をめざめさせ、 赤ちゃんの心を育てます。お母さんに抱かれ、声の言葉が降りそそがれるとき、赤 ちゃんはそこにだれかが居ることをはっきりと感じ、安心するのです。人の成長の 出発点にあった体験は、だれかと“共に居る”体験でした。  お母さんの腕に抱かれ、シャワーのように降りそそがれるお母さんの声。こうし て母と子の間に、五感をとおして共に居る実感が生まれ、共に生きる歓びが親子で 共有されるのです。歓びは受け入れる力であり、愛は互いに受け入れる体験です。 歓びこそが生きる力です。歓びが歓びを生むこと、それが幸せというものです。赤 ちゃんといっしょに絵本をみながら、お母さんが自分の思いを自由に語りかけると き、その幸せが実現します。  赤ちゃんの幸せはお母さんの幸せにかかっています。お母さんが幸せでなくて、 赤ちゃんが幸せになれるわけがありません。今の時代は、何としてもお母さんの幸 せを考えて、お父さんをはじめ、皆が心をつくさねばなりません。「赤ちゃん絵 本」は赤ちゃんの歓びと、お母さんの幸せとを汲み出す愛の泉です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
*文字が読めても本が読めない

読書をしない日本の高校生    OECD(経済協力開発機構)のアンケート調査では、読解力についてはフィンランドが1位で、日本は8位でした。因みに韓国は6位だったのです。ところがこのアンケートの中に、“どうしても読まなければならない時しか、本は読まない”という設問があり、それに対する答えで は、日本は32ヵ国中で1位、つまり楽しみや趣味としての読書は余りしない、読書 習慣は最低という結果でした。
 日本の高校生は100パーセントの識字率と思われます。誰でも文字は読めるのです が、読書率が約40パーセントです。これは日本の成人の読書率とほぼ同じです。日 本の大人も新聞や雑誌は読みますし、書類やマニュアルやパソコンの文字は読むの ですが、読書を習慣的にする人は約40パーセントです。
 文字が読めるのに読書をしないというのは、読書力、つまり本という言葉の世界 に入りこみ、その言葉の世界の魅力や楽しさを感じとることをとおして、著者の世 界を深く理解するという力が身についていないのです。読書というのは文字を読 み、言葉を読み、文章を読み、さらにその本の言葉の世界へ深く深く入りこんで、 著者と共に感じ、考え、思い描き、経験を共にすることです。読書の鍵は言葉の世 界へどれほど自由に深く入りこめるかです。
 
文字が読めても言葉の世界へ入りこむ力がなくては、読書はできません。この力 を身につけ本を読む歓びを知るのは、子どもが字を読める力を身につける以前が大 切です。絵本や物語を読んでもらったり、昔話の語りを聴いたりする、耳で言葉を 聴いて言葉の世界へ入りこむ経験を、ゆたかに繰返ししていないと、文字を読むと いう技術を覚えて文章が表面的に読めても、言葉の世界へ入りこむことができず、 読書体験ができません。
 文字の読み方を早くから教えて、早くから絵本を子どもに読ませることよりも、 大人が子どもに絵本を読んでやることがはるかに大切です。学校に入ってからも、 特に低学年のころは絵本や童話をぜひ読んでやってください。


....................................................................

<わからない本のおもしろさ>
そうしたなかの一冊で、私がとても好きな絵本に、長新太さん作・画の『ごろご ろ にゃーん』があります。これほどナンセンスな絵本はめずらしく、奇想天外で 支離滅裂、勝手気儘で傍若無人、それでいて起承転結があり絵本としてみごとに完 結しているのです。  長新太さんの作品は、一見でたらめにみえても、一皮むくととてもゆたかな知性 やしなやかな感性があり、人間や社会をみる批判精神にみちた鋭い眼が光っていま す。野放図な落書のような表現にも、細やかな神経がすみずみにまでかよっていま す。この一皮むけた世界に波長があいますと、ふしぎなメッセージが聞こえてきま す。  長新太さんの絵本には、表層の感覚的・視覚的なおもしろさと、内なる世界の知 的・抽象的なおもしろさがあって、子どもは子どもなりに、大人は大人として楽し めます。視覚的な解放感と知的な自由さとが表裏一体となってつくりだされたまさ に奇想の世界です。  まず魚のような形をした奇妙な飛行機に猫たちが乗りこみ、「ごろごろ にゃー ん ごろごろ にゃーんと、ひこうきは とんでいきます」。そしてこの同じ文句 が、なんと14場面もつづいて繰り返されるのです。しかし画面はつぎつぎと変化 し、ただもうあきれかえるばかりにナンセンスの連続ですが、それでいて見る者を ひきつけてやみません。こういうところが一コマ漫画の名手、長新太です。  この絵本を読まれるときは、常識や先入観はひとまず棚上げにして、あなたの全 感覚を解き放ち、理屈抜きで頭の柔軟体操をするつもりで、ゆっくりと頁をめくり ながら、長さんのその手にのって終りまでたどってください。常識の枠組みからは みだし、“わかる”“わからない”という日常的発想とは異なるところで味わって みてください。  このわかりにくい『ごろごろ にゃーん』が、子どもには意外に受けるのです。 案外子どもは、わからなくてもおもしろいものはおもしろいと、正真正銘の遊び感 覚でこの奇想の空間に入りこみ、わからないおもしろさを楽しむのでしょう。この 柔らかさとしなやかさを、子どもが成長の過程で失わなければ、自由と創造の力を もった大人になることでしょう。
Copyright(C)2002 Labo Teaching Information Center.All rights reserved.