幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
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 私のおすすめ本
 子は親の鏡
 あそび歌
 おすすめ絵本
 そのまんまでいいよ
 1分間パパママ学
 【赤木かんこの『ねえ この本読んで』赤の巻】
 絵本力をつけよう!
 【福音館のメルマガ(松居直さんの文章より)】
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 クリスマス絵本
 【傍観(絵本の世界で遊べない子供たち)】
 12番目の天使
 【私が好きな相田みつをのことば】
 小沢俊夫さん講演録
 【幸せは赤ちゃん絵本から(福音館メルマガより)】
 【アンソニー・ブラウンの本】
 【ラチとらいおん】
 マザーグース関連
 ターシャ・テューダーの言葉
 赤毛のアン心がきれいになる言葉
 お勧め英語絵本
 子育てに絵本を!(山崎みどりさん講演会)
 小澤俊夫氏講演会「昔話の残酷性」
・ 富永P活動(交流会や発表会など
 2003年X'mas交流会
 春の合同合宿
 【グループの中で育つ子どもたち】
 【田島信元氏講演会&高2ラボっ子メッセージ】
 【ワークショップ「ラボで身についたこと・つくこと」】
 富永P10周年記念発表会
 【’04ラボサマーキャンプ(湯坪2班)】
 九重の花々
 【富永Pファミリー発表会&夏活動報告会】
 2004年クリスマス会
 ’05合同合宿
 鈴木孝夫氏講演会
 【’05ラボサマーキャンプ(in湯坪)】
 【’05富永P個人&ファミリー発表会】
 大学生キャラバン隊がやって来た~
 ラボ教育公開シンポジウム
 パネル討論『なぜ英語教育が人間教育なのか?』
Tommy's Garden
パネル討論『なぜ英語教育が人間教育なのか?』
<パネリスト> 和田 稔(明海大学教授) 本名信行(青山学院大学教授)
        杉浦宏昌(中京女子大学講師) ペレラ柴田奈津子(フェリス女学院大学講師)
1. 英語と日本語対応方式のラボライブラリーについて
(本名)
新しい面白い方法だなと感じた。学校教育の現場ではできない教育。
最初に見たのが、テューターによる「たぬき」
その後小学生を中心にした「スーホの白い馬」を見て感動
日本語で意味を十分理解した上で、英語がかぶさってくることでことばが付いてくる。
日本語の表現と英語というもうひとつの意味、表現の広がりがある。
(杉浦)
ラボ教育の類まれさ!
ラボ40周年誌を見てみると、ライブラリーがどうやって生まれてきたのかが分かる。
どんな子どもでも、その物語を楽しめるような教材を作りたいとして始まった。
英日のライブラリー
作ってみて、これがテーマ活動になるとは予測していなかったのでは?
実際に子どもに聞かせてみて、子どもの目の輝きが違う。
何回も繰り返しているうちに真似するようになってきた(事実がまず先にあった)
欧米の英語教育 ―― ことばを切り刻んで分析した教育
ラボは、子どもたちに、ごっそりとことば(物語)を与えている。
          → 生き生きした魚を自由に料理できる。
(ペレラ)
自分自身が物語をたっぷりと楽しんで育った一人だけれど、
第2言語を学ぶ時に、母語は邪魔にならない。助けになっている。
テューターレポートでも言われていたが、ことばをまるごと飲みこんでいる。
言語に優劣はない。それぞれに完全なことばである。
小さい頃から違った言語に親しむというのは、すごく意味のあること。
(和田) 
小さい時に、英語であれ日本語であれ、分析的に取り組まないで、まとまりのあることばに触れること。
意味が分からないまま無理にやらせることに意味がない。
ラボっ子の年齢が上がってくると、ことば(英語)を分析的に取り組むことも必要。

2.物語をどう捉えているのか?(多種多様な物語の存在)
(ペレラ)
ラボのオリジナルや世界中の物語によって、イメージを膨らませる。
ことばの裏にある背景をイメージする。
絵や音楽、声優の表現等で、意味・背景全部を取り込み、自分たちで話し合って作り上げる。
気持ちを込めて演じることが大事。場面や状況にことばがどう影響しているのかをつかむ。
普通の語学教育での英語は、形だけで終わってしまう。
(本名)
物語の有効性。ことばに対するイメージを作っていく。意味を紡ぐひとつの体験。
情感に溢れ、イマジネーションが膨らむ。
(和田)
どの世界のお話でも、子どもたちは受け入れる力があり、主体的に反応している。
できるだけ内容のある英語を、豊富で多量にインプットできるということは、言語習得の必要条件。

3.テーマ活動の特長(教えるのではなく、引き出す)
ことば・心・身体 → 表現
ラボっ子の自主性を大切にしながら、時間を掛けて練り上げていく活動。
効率を求められる学校教育のあり方。
ラボの場合は、プロセス(過程)を大事にした活動。
テューターがひとりで頑張っても、見つめているだけでもできない。
教えるのではなく引き出すというのは、かなり強力な方法である。

(杉浦)
異年齢縦長集団が、いかに力を持っているのか?が分かる。
アンケート結果から達成感を感じたベスト5は、異年齢活動・キャンプ・シニアメイト・人前での発表。どれも一人ではできない活動。
中学生くらいにならないと、テーマ活動で何をやっているのかという意識をすることはできないと思う。10年くらいはかかる。
(本名)
テューターは、モデルとしての役割(ファシリテーター)ガイド役
ことばを合わせて、演じることの重要性。身体が動くだけでなく、心が動いている。それにことばがついてくる。
(ペレラ)
教えるってのは、英語に関して説明をしないってのがモットー。
テューターは、ディレクター・ファシリテーター・コントローラー・リソーサー
テューターとラボっ子とのバランスがとれている。
自分たちのやりたいことができる場所がラボ。
言葉のルールを見つける。テューターがいかに説明しないで教えることの難しさ。
自分でルールを見つけ出した人は、時間は掛かるが力が付いている。
上手く投げかける(質問)をしてあげることで、自分で答えを見つけ出すことが大事。
(和田)
身体表現で言葉を身につけることは、動詞を理解するのにとても良い。
「だるまちゃんとかみなりちゃん」ではなぜ「It’s a funny funny day」になるのか?テューターリポートで言われていた「気づき」自分とのコミュニケーション、仲間とのコミュニケーションによって気づいていく。

4.ラボへの課題・テューターへの提言
(ペレラ)
ラボをやっていて(英語が身についているのか)疑問に感じるけれど、
英語が身についてきたという達成感を与えてやること。
英語を使う機会を増やしてあげる。
CDで覚えた言葉を外に出して使っていくことをしていくと、確実に英語は身についていく。

(杉浦)
テーマ活動が洗練されてきている。田島先生のような発達心理学が、ラボの活動に入ってこられたことが非常に重要である。
気心の知れた人との活発な交流。
社会的対話 → 自己内対話(読む・書く)→ 言葉が定着する
自然に子どもたちが成長してきて、自分が使っている言葉に対して意識してくる。
書いてみたい、読んでみたいという意識の芽生え。
(本名)
ラボの場合は、時間がかかる教育(体と心を動かす言語教育)
(和田)
ラボで培ったものが、中高の英語教育としてどんな土台になるのかを見ていきたい。

「ラボ言語教育総合研究所」設立宣言より
ラボ教育活動で基本的に共感でき、評価し、研究意欲をかきたてられているのは、
1 ことばを単に情報伝達の道具として考えるのではなく、人間形成の核であり、文化そのものであるという考えをもとに、英語をはじめとする外国語教育を全人間的な観点に立つ教育としてとらえていること。子どもたちが母語である日本語を大切にしながら外国語にアプローチしていく方式も注目に値します。
2 上記と重なることですが、「ことばは人間の心の表現である」という原点を大切にし、外国語教育においても、可能な限りこの命題が成り立つ方法と環境、プログラムを模索するなかから物語によるテーマ活動という独自のメソッドを創造し、子どもたちが生き生きとことばそのものに出会い、交わることができる道をひらいてきたこと。
3 教育プログラムのほとんどを年齢幅のあるグループによる異年齢集団で展開してきたこと。これほどの規模と長い期間をかけた異年齢集団による教育実践は世界的にみてもおそらく類例がないでしょう。
4 ラボ活動のもうひとつの柱である交流活動を国の内外を問わず多様多彩につくり出してきたこと。世界各国の青少年とのホームステイ国際交流や全国各地のラボキャンプ等々が子どもたちの心とことばの発達に及ぼす影響は計りしれないといえるでしょう。
5 そして、この活動をになう教師役が、ラボテューターという存在であること。基本的に「教えない」ことを教育原理にすえ、子どもたち一人ひとりの心の働きに寄り添いながら共に活動し、共に育ち合う同伴者であり、サポーターであり、時に叱咤激励する導き手であることによって、子どもたち個々から無限の可能性を引き出し、ことばの獲得にも深く貢献する「教師役」のありようは、教育に携わる大人全般に広く示唆を与えるものでしょう。

以上にみたような特長をもつラボ言語教育活動が、ともすれば目先の有用性や競争原理、それとセットである「教え込む」教育や「英会話ごっこ」に流れがちな日本の教育状況の中で、一民間組織として40年もの長きにわたって存続しえたこと自体が、私たちからすれば驚嘆すべきことです。その秘密は、おそらくラボの教育成果が既成の学問、とりわけ外国語習得論や第二言語習得研究のこれまでの達成ではとらえきれないものがあることとも通底しているに違いありません。
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