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シェイクスピア 全作品紹介
『タイタス・アンドロニカス』
“Titus Andronicus”
《ざっくりしたみどころ(あらすじのあらすじ?)》
復讐が復讐をよぶ、血みどろの殺戮劇。シェイクスピア作品一の、残虐と暴力。復讐の連鎖はどのような結末を迎えるのか?
《あらすじ》
ローマでは、先のローマ皇帝の二人の兄弟(兄:サターナイナス、弟:バシエーナス)が皇位継承をめぐって争っている。しかしローマの民衆は、ローマのゴート族討伐の総司令官タイタス・アンドロニカスを次の皇帝にと願っている。
そこへ、10年にわたるゴート族との争いに勝利したタイタスが、ゴートの王女タモーラやその息子ほか、たくさんの捕虜とともに帰還する。
タイタスはこの戦で20人を超える息子を戦死させており、その弔いの生贄として女王タモーラの長子をささげようとする。タモーラは助命を懇願するが、その声は聞き入れられず、息子は八つ裂きにして殺される。ここにタモーラの心に復讐の火がともる。
タイタスは皇帝への依頼を固辞、そしてサターナイナスを皇帝にと申し出る。サターナイナスはその返礼に、タイタスの娘ラヴィニアを皇后にすることを告げる。しかし、ラヴィニアはひそかに皇帝の弟バシエーナスと婚約していたため、バシエーナスはラヴィニアを強奪する。これにサターナイナスは怒り、美しい王女タモーラを皇后にすることに決め、タイタスを罵倒する。しかしここは、タモーラのとりなしでおさめられる。しかしこれは、タモーラの復讐の第一歩だった。
翌日、祝勝の狩りの時間。タモーラとタモーラの愛人であるアーロン(黒人)は結託し、タイタス一族を滅亡させるわなをはる。
タモーラの息子二人は、タイタスの娘ラヴィニアをものにすることを考えている。そこで、人目につかない場所で、やってきたバシエーナスを殺害し穴に捨てる。その上で、ラヴィニアを強姦し両手を切断。そして犯人をしゃべることができないよう、舌を切り落とす。
次にタイタスの二人の息子をバシエーナスを捨てた穴に落ちるように誘導し、その場面にサターナイナスをつれてくる。皇帝はタイタスの息子を弟殺しの犯人と思い込み、二人をひっとらえる。
タイタスの最後の息子リューシアスは、弟二人を救出に行くも果たせず、ローマ追放。
父タイタスは、ローマの路地で、息子二人の助命を懇願し続ける。まるで、生贄にされる息子の助命を願った王女タモーラのように。するとそこに、悪漢アーロンが現れ、タイタスの腕と引き換えに息子を助命すると伝えにくる。そこで、タイタスは腕を切り落とし、皇帝に差し出す。しかししばらくして嘲笑とともにかえされたのは、タイタスの腕と、二つの生首だった。
将軍の凱旋という人生最良の日から、急転直下、悲惨のきわみに突き落とされるタイタス。
半分気が狂ったようになりながらも、リューシアスにローマを離れ、ゴートを味方にして兵を挙げように指示する。
しばらくして、ラヴィニアが棒を支えながら地面に書く文字で、強姦の犯人がタモーラの二人の息子だとわかると、復讐を開始。
リューシアスがコレオレイナスよろしく、かつての敵を味方に引き入れてローマに攻め寄ってくると、サターナイナスはおびえる。そこでタモーラは一計を案じ、戦闘の前にタイタスの屋敷で皇帝とリューシアスの対談を持つことを提案。
この隙にタモーラと二人の息子は、タイタスをたぶらかすために、変装してタイタスの屋敷に現れる。しかしその変装を見破られたため、タモーラの不在時に二人の息子は殺される。そしてその血と肉と骨で、対談の席に供されるミートパイが作られる。
対談の席で出された息子の肉でできたミートパイを、女王タモーラはそれと知らずに食べる。
それを見計らって「強姦を受けた女は生きながらえるべきか」と皇帝に質問すると、皇帝は恥が残るので死ぬべきだ、と答える。そこでタイタスは、即座に娘ラヴィニアを剣で刺し殺す。驚いた皇帝に、ことのいきさつを話し、タモーラが食べたミートパイは息子の肉であることを明かしタモーラを刺殺。妻を殺された皇帝は、剣でタイタスを殺す。父タイタスが殺されるのを見たリューシアスは、その復讐として皇帝を殺す。
その後、事のあらましを人々に話し、求められてリューシアスはローマの皇帝となるのでした。
《感想》
傑作かといえば、どうなんだろう~? と思います。
しかし初期のシェイクスピア作品ということを考えると、たくさんの後期の傑作へのモチーフが隠されているように思います。例えば、陰謀に身をやつす女王タモーラはまるでマクベス夫人のようですし、最後の畳み掛けるような死の連鎖などは、まるでハムレットのラストシーンを見るようです。
しかし、血なまぐさくて殺戮の連続。暴虐。すごいですよ。
この芝居の間に、巻き込まれてしまう人も含めて13人もの登場人物が殺されますからね。そしてアーロンはとらえられて生き埋めにされてますので、まもなく死ぬ人も加えれば、14人か……。すさまじい。
えげつない世界がここにはあります。それはそれは、黒い心で楽しめるのでは!?
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