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「学習者中心」か「学習中心」か… 08月20日 (月)
先日、津田塾大学オープンスクールの
英語教育に携わっている方のためのセミナーとして開講されている
「小学校英語指導法セミナー」を受講しました。
私が参加したのは、その4回目、「小学校におけるプロジェクト型外国語活動」。
講師は豊嶋朗子氏(津田塾大学非常勤講師)、
参加者は小学校教員や児童英語活動実践者などでした。

まずは、小学校における外国語活動のねらいや位置づけを確認。
ねらいは、「コミュニケーションの素地を育てる」こと。
では、コミュニケーションの素地とは…
「小学校段階で外国語活動を通して養われる、言語や文化に対する体験的な理解、
積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度、外国語を音声や基本的な表現への
慣れ親しみをさしたものである」とのこと。
「聞くこと・話すこと」といったスキルを身につけさせることでコミュニケーション能力を
育成することが目的ではない、とされています。

そして本題、「プロジェクト型学習の特徴」について講義は進んでいったのですが、
ここでは、私がこの講座で印象に残ったポイントをご紹介したいと思います。
それは、「学習者中心か学習中心か」 (Cameron,2000)という議論です。
双方の特徴を簡単に示しますと…
Learner-centered(学習者中心):
・常に子どもが好きなこと、または子どものレベルに合わせたカリキュラムづくり
・子どもたちができる範囲内で学習する
・学ぶべきことを学べなくなる!
Learning-centered(学習中心):
・子どもたちができないと思われることをカリキュラムに含める
・困難で時間がかかりそうなことにも挑戦することになる
・学べる可能性を無駄にしない!
…少々、乱暴な比較のように思いますが(苦笑)、
キャメロンが提唱した「学習中心」の考え方で注目したいのは、
“What you learn”は教師が決める、ということ。
学習の目的が明確になることで、子どもたちの学習に対するモチベーションも高まり、
ふりかえることもできる。
そして、活動の過程では子ども自身が考え、想像し、協力することをたいせつにし、
教師は支援者になる。
この考え方が、プロジェクト型外国語活動で生かされている、ということでした。

私のなかでは「学習者中心」の教育は「◎」でしたので、
この議論は目からうろこでした。

しつこいようですが(笑)、上記の比較は少々乱暴であることには目をつむり…
子どもの学習=学びに対して、教師や指導者、そこに関わるおとなが責任をもつ、
ということを示されていると感じました。
ともすると「学習者=子ども中心」というスローガンをかかげ、
“What you learn”も、子ども任せにしてはいないか…

ラボのテーマ活動においても、「子どもが主役」「子どもたちが主体的に関わる」
という意味において「子ども中心」ではありますが、
テーマ活動を通して子どもたちが何を学ぶかに関しては、
これからもより意識的になり、研修においても学び合いたいテーマであると、
あらためて思った一日でした。

このセミナーについて、ご報告したいことはまだまだあるのですが、
またの機会にいたします^^;

☆Yoshioka☆
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Re:「学習者中心」か「学習中心」か…(08月20日) >>返事を書く
メリーポピンズさん (2012年08月22日 13時09分)

興味深いです!
まさに、ラボに来て、いつもぶつかる壁(悩み)です。

テューター通信には、
どこの誰か何した、こうした、ばっかりでなくて(どの記事も同じ見え
る)
こういうことをとりあげてほしいです。
Re:Re:「学習者中心」か「学習中心」か…(08月20日) >>返事を書く
ラボ教務局さん (2012年08月30日 11時59分)

メリーポピンズさん

コメントありがとうございます。
気づかずにおり、たいへん失礼いたしました。

本当に奥深いテーマですよね。
ここでいう「学習者中心」は、学習者の好きなことを好きなように…
という、少し極端な感じがします。
そういう意味で、なにを子どもに学んでほしいのかということは、
しっかり教師(指導者)がもっていなければならないということですよ
ね。

研修でもテューター通信などでも、テューターが実践したことの報告
だけではなく、「なぜ」を共有したいですね。
なぜ、テューターとしてそのように関わったか、ということは、
テューターとして「子どもにこういうことを学んでほしい」
ということとつながっていると思います。

私も、さらに意識していこうと思います。
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