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いよいよ始動かな? 03月08日 (月)
開設以来全くほったらかしにしていたところ、いろんな人が覗いてくれたことが判明。反省しました。ということで、チョコチョコとできる範囲で更新していきます。今日は、先日終了した清水祭のざしきぼっこについて…。
 プログラムの中でも触れましたが、厳しい展開の一年でした。九州に転勤というのがとどめだったのですが。息の根を止められました。ただ、元々進みが遅かったのも事実。原因は一つ、ざしきぼっこが捉えきれなかったからです。あれこれと話し合いました。しかし、とくに3話をめぐって話は無間地獄に。ざしきぼっこ=病気の少年から生まれてきたものだとか、ヒューマニズムに流されすぎる嫌いがどうしてもなじめなかったのですが、えてしてみんなの話の方向はそうしたところに流れ勝ち。それは、人間の倫理や規範で物事を考えていく以上避けられない方向です。そして怖いことに、そうした倫理観や道徳観に基づいた意見は説得力をもつのです。しかし、最終的に僕たちは(誤解があるといけないので僕は)そうした考え方を放棄する方向を選択しました。確かに、宮沢賢治という一人の童話作家は終生を法華経の世界の現実的な実現を夢想したかもしれません。賢治の創作の根本的なモチベーションは、そうした道徳的な部分にあったのかもしれません。でも、やはりそれだけではないですよね?
 賢治の作品の中で僕が大きく惹かれる部分は、その空間の捉え方にあります。鉱物を収集し、化学実験にも傾倒した賢治の空間の捕らえ方は実に量感があります。無の空間の中に賢治は光の粒子やさまざまな色のついた微粒子を感じ、表現します。その感じが独特の「密度のある透明感」に繋がり、絶対的な賢治世界を形作るのです。ざしきぼっこの話も、例外ではありません。この物語の中に流れている量的な空間を捉え、それを感じずにただいわゆる「テーマ論」に終始してしまうととたんに賢治世界は破綻してしまう脆さを秘めています。一話の明るい透明感と音の存在感、2話の邪気のない明るさと子ども達の背中からにじみ出るような「ちょっとした」怖さ、3話の重苦しい感じと透き通った悲しさ、切なさ、4話の「夢か現か」の世界の空気。最後の清浄さ。そして、その中に斯くとして存在するざしきぼっこは、それはそれで理由をつけたくなかったのです。例えば、森の木々の中に獣たちがいるように、夕暮れの中でからすが過ぎ行くように。まるで風景に溶け込むように存在するこれらの動物に、存在の理由をつけたらどうなりますかね。例えば、からすは死に行く運命の暗示だとか。そうした場合には何よりも確立されたストーリーが必要です。その補完の為に、暗喩が必要になるのです。
 ざしきぼっこの話はそうしたストーリーはありません。一つ一つ、ぽろりポロリとイーハトヴォを切り取ったような風景画の集積のような印象を受けます。その風景を、なるべく壊さないように…。表現しようとしたつもりです。テーマ至上主義も、時にはこじつけや不完全燃焼に陥ります。そうした時は,どこか物語を壊してしまっているのだと思います。そもそも、全ての物語を解析しきれると思うのは大いなる勘違いであり、傲慢でもあります。物語を受け取り、まずは感じ、その後「再構築」することが大事なのだと思います。自戒しなければいけないのが経験を積むことによりひとつのパターン的に物語を捉え、テーマを与えることによって自己満足に陥りやすくなるということ。今回のざしきぼっこに取り組んで、そんな思いが芽生えました。純粋さは大切ですよね。物語を楽しむことを忘れないようにしてゆきたいと思います。
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Re:いよいよ始動かな?(03月08日) >>返事を書く
さっちゃんさん (2004年03月17日 11時33分)

物語を体で感じる事って大切ですよね。 特にラボッ子も大きくなってくる
と、頭で考えて表現しようとすることがありますよね。 そんなとき、もっと
お話の中に入って感じるまま動いたらいいのにと思うことがあります。 キデ
ィさん達の姿を見せるといいのかななんて思ったりして、といっている私もテ
ーマ活動をしていて感じるまま動く難しさをいつも感じています。 小さい頃
の感性を持ちつづけるのって難しい! でもラボっこは、テーマ活動をする事
で持ちつづけられるんでしょうね。 自分の中からや、他の子達からの刺激を
受けて。 小さい子から学ぶ事ってたくさんあるんですよね.       
HP始動ですね。楽しみにしています!!リンクさせてくださいね。    
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