「うみのがくたい」 |
09月08日 (土) |
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このお話は私がテューターになる前、我が子がラボに入会し、はじめて購入したセットの中に入っていて、「ラボ・ライブラリーってなんて素晴らしいんだろう!」と感動したお話です。
音楽の素晴らしさと江守徹さんの語りの美しさ。
子どもと一緒に、あるいは子どもがいない時でも家事をしながら、何度も何度も聴きました。
ラボの英語教育法では、英単語を一つひとつ教えるとか、文法を教えるとかはしません。
物語のCD(英語、日本語で語られている)を聴いて、子ども達は、「こんな場面ではこういう英語を使うんだ」と習得していきます。
私自身が、まさにそういう体験をしました。
「うみのがくたい」に出会ってから数年後、カナダの親戚をたずねてバンクーバーのホテルに泊まった時のこと。
ホテルのボーイさんを呼んで何か用を頼んで、私があわてて自分の荷物をまとめようとした時、ボーイさんが
" Take your time."
と言ったのです。
あっ、これはどこかできいた表現だぞ、と思いました。
「うみのがくたい」でクジラが「あわてなくていいですよ。ゆっくりどうぞ。」という意味あいで言っていたのを思い出しました。
ライブラりーのことばが実際に使われているのを聞き、英語の意味が分かったのがとても嬉しかったのを覚えています。
さてこの秋のテューター研修で、山口地区は「うみのがくたい」に取り組むことになりました。
折しも下関市立美術館で「丸木俊・絵本原画展」が7月26日~9月9日まで開かれており、8月末に山口地区のテューター達で見に行ってきました。
やはり原画はいっそう素晴らしかったです。
実際は絵本で見るより もう少し淡い色彩でした。さかな達やひとの表情も細かくみられ、紙に絵の具がにじんだような様子も原画ならではの味わいでした。
本当に、暑い中行った甲斐がありました。
☆8月末から、火曜キッズ、水曜キッズクラスで「うみのがくたい」に取り組みました☆
♪プログラム♪
・Hello であいさつ
・ナーサリーライム(英語圏の童謡)を2曲
・ナーサリーライムの " One,two,three,four,five " でさかな釣りゲーム
・「うみのがくたい」絵本を見てから CDを流しながら劇活動
・夏休みの宿題(ラボ・ライブラリーを聴いて描いた絵)を見せ合う
・Good bye
年少から年長、小1の子達がCD25分の物語を全部理解できているかは分かりませんが、嵐の場面ではワーワー言って揺られる表現をしたり、クジラになって一生懸命船をささえる表現をしていました。
バイオリンを弾く手つきがとっても上手な子がいて、思わず笑えました。
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Re:「うみのがくたい」(09月08日)
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SENCHOさん (2012年09月08日 19時51分)
はじめておじゃまいたします。
ぼくも、このお話は大好きです。
ライブラリー制作の目標にしていた作品のひとつです。
江守徹さんの語りは、まだずいぶんお若いときの声ですが、
さすがとういうほかありません。
イブニングスターにしても「チュチュ」にしても
江守徹という、極めて個性の強い役者の姿は消えて
透明で抑制のきいた語りが自然にとどいてきます。
同時にしっかりとその物語における語りの位置を
きっちりとキープしているのもすごいと思います。
「チュチュ」が、あれほど子どもたちに支持されるのは
ナレーションが、常にチュチュの応援者であるからです。
チュチュと同じ高度で、一年生がんばれという語り。
子どもたちは自然に一緒にチュチュを応援してしまいます。
ぼくが、江守徹さんと直接仕事をしたのは、
『注文の多い料理店』ですが、
あのときも、若い二人の猟師を見事に演じ分けてくださいました。
よく聴くと二人には微妙なキャラクターの違いがあることが
感じられると思います。
『うみのがくたい』の語りも、
ぐっと抑制がきいたすばらしいものです。
嵐の場面や美しい夕焼けのラストなど、
ふつうなら、もっと朗々と謳ってしまいがちですが
子どもたちの想像が膨らむ余地をのこしているのでしょう。
さらに作品のもつ鎮魂、祈りというたいせつな要素を
語りも十分に汲み取っていると思います。
丸木俊先生とは、生前一度だけご自宅でおあいしました。
先生はこの絵本の絵に2年という時間をかけられています。
イルカやサメ、魚たちの動きがどうしても納得がいかず、
近所の「お魚博士」みたいな小学生に指導を受けたそうです。
ご承知のように丸木先生は「原爆の図」に象徴されるように
核兵器はもちろん、核エネルギーにも強く反対されていました。
いま、いらっしゃれば、必ずや行動されていたでしょう。
海は、命の生まれることろであり、
戦さや冒険、そして災害などで、多くの命が消えたとおろでもあります。
そうした海と命への鎮魂と祈りを思うとき、
今、また、この物語は時代的意味をもっていると思います。
昔、5歳のラボっ子がいいました。
「先生、あの船は本当は沈んだんだよ。だから、ことお話ができたんだ」
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Re:「うみのがくたい」(09月08日)
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SENCHOさん (2012年09月08日 19時54分)
すみません。はじめてじゃなかったですね。ああ恥ずかしい。
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Re:Re:「うみのがくたい」(09月08日)
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ヨーヨォさん (2012年09月09日 11時31分)
SENCHOさんへ
書き込み ありがとうございます!
「海と命への鎮魂と祈り」 深いテーマですね。
そういえば物語が終わって最後のシーンのナレーションが流れている
時、年長の子だったか、小1の子だったかが言いました。
「みんな死んどんよ。」
私は「えっ?」と思いました。物語のすじとは違うし重たいテーマなの
で、不覚にも、何気なくスルーしてしまいました。
子どもの方が直感的で本能的で、核心をついていることがあるのです
ね。
江守さんのナレーションのラボ・ライブラリーはどれも大好きです。
子ども達が最初に出会うライブラリー「たろうのおでかけ」も江守さん
ですね。声がほんとうにお若いですね。
「こつばめチュチュ」はまだパーティでは取り組んでいないのでぜひや
ってみたくなりました。ワンパクッ子の多いマイ・パーティにはぴった
りかも。
「ピーター・パン」2話は、昨年パーティの子達が発表したのですが、
今お世話係を担当させていただいている 山口テュータースクールの発
表テーマに決まったところです。
私もイブニングスターを1部担当することになりそうです。
イブ二ングスターは「ナレーション」というより「一つの重要な役」の
ように感じています。私なりにどのように表現できるか、頑張って聴き
こみたいです。
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