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十六年間続けてきたラボを振り返ると、私には三回の変革期があったように思います。
一つ目の変革期は小学校四年生の時。パーティの二十周年で『ピノッキオ』の物語に出会ったことがキッカケでした。これまで大きい人についていくしか動けない私が、初めてピノキオという大役を任されました。たくさんのセリフ
に戸惑いながらも、毎日CDを聴いて、お母さんとセリフの練習を一緒にやって、それでもパーティでは、セリフを覚えてこないと怒られました。発表会当日は思いっきりピノッキオになりきってテーマ活動を楽しんだ感覚が今でも自
分の体の中に残っています。それから、物語から伝わる感情を体で表現する気持ちよさを知ったような気がします。
二つ目の変革期は中学二年生で参加したホームステイでした。思春期を迎えていた私は、ちょうど親や周りの人の存在を煙たがっていた時期でした。そんな時に迎えたホームステイ。ステイが始まるとホストファミリーが何を伝えよ
うとしているかわかるのに、自分が伝えたいことは全く言葉にできない。それでもホストは、一生懸命私の話すことを理解してくれようとしてくれる。そこで初めて自分がいかに多く人に支えられたか、家族とはどういうものなのかを理解する事が出来ました。このホームステイは私にとって本当に成長への一歩になったと思います。
三つ目の変革期は大学時代でした。事情により、ラボ活動に費やす時間を減らすことを決めた私は、当時参加していた二つの大学生活動をやめることを決意しました。自分が選んだことなのに、活動を頑張る皆の姿がうらやましくて、疎外感を感じました。それでも私を気にかけてくれる皆はいつも傍にいてくれ、私が再び活動に参加をする事を決めたことを喜んでくれました。復帰する決意には、勇気が必要でしたが、迎え入れてくれた仲間の存在があったからこそ勇気を出して一歩を踏み出せたのだと、今でも思っています。
そして、私はこの三つの変革期を経て、「物語」・「人との出会い」は自分の成長への糧となると実感しております。「出会い」をどうしていくかはすべて自分次第。それでも、たくさんの物語は私の心を豊かにし、これまで出会ったラボの仲間との活動は私にかけがえのないものを与えてくれたと思います。
中部支部
伊与田美枝パーティOG
佐藤 佳子 |
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