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「ラボの世界」2010年冬号の「10代とともに」は,早稲田大学大学院教授の川上郁雄先生にインタビューしました(くわしくは,「ラボの世界」2010年冬号をお読みください)。先生は,国境を越えて移り住む子どもたちを「移動する子ども」とよび,彼らがどのように他国のことばを身につけ,コミュニケイションするのだろうか,彼らが抱える問題はどのようなものなのか,といったことを研究されています。インタビューした三郷市の仲間が事前準備として読んだ先生の川上郁雄先生の著書『私も「移動する子ども」だった』(くろしお出版)をご紹介します。
この本を書かれた川上郁雄先生は,早稲田大学大学院文学研究科の博士です。ラボ日本語教育研究所の講師もされていて,外国の青少年に日本語を教えておられます。
「移動する子ども」というのは,いろいろな事情で,生まれた国をはなれて違う国に住むようになった子どもたちのこと。そんな子どもたちにとって外国に住むということは,友だちと遊ぼうにもことばがわからなかったり,学校で習うことばと家族がつかうことばが違う,といった困ったことが起こるということなのです。日本の学校に外国の子どもがはいってきた場合,外国人の顔だということで特別あつかいされることもあります。
川上先生は,そんな子どもたちがどうことばを身につけ,数かずの問題をどう乗り越えるのか,ということを長い間研究されてきました。先生は何百人と「移動する子ども」たちにインタビューされましたが,この本ではそのなかから,セイン・カミュさんやフィフィさん,コウケンテツさんなど,10人のお話を載せています。ラボ教育に参考になるところも,たくさんあります。
川上先生には,「ラボの世界」251号で,北関東信越支部の舟越パーティと茂木パーティのラボっ子がインタビューしました。
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