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2011/11/24の合同パーティ報告 |
11月24日 (木) |
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皆さんには、取り越し苦労的に色々ご心配おかけしてすみません。
母の体調悪化のため、夜は一時間おきに様子を聞くために電話をかけつつ・・・
という状況にあるのは事実ですが、
この時期はちょうど季節の変わり目ですから、突然冷え込みが厳しくなる日などには、
心臓に負担がかかり易く、まぁ毎年この時期は(どちらにせよ)ヒヤヒヤするわけでして。
意外にも私自身は冷静かつ前向きに日々を過ごしています、よ。(明日もフラ行くし)
父の通夜の翌日が入学式だったり、
総会から帰宅したら息子と母が水疱瘡とインフルを併発していたり・・・
びっくりしながらも、結構なんとかなっているので、なんとかなるもんだな~と思っています。
今日も、受験等の忙しい中、掛け持ち状態でラボに来て下さるご家庭に、
有り難さだけでなくむしろ元気をいただきながら、焦らずゆったり過ごしました。
子どもたちの昨年の発表ビデオを見返したりして、この一年の成長がこれほど大きかったのかと
改めて知る余裕さえあります。(笑)
毎週会っていると、つい数週間前の事がものすごく過去になってしまいます。
毎日会っている保護者の方なら尚更だろうと思います。
昨日までできなかった事をすっかり忘れて、更に多くを要求してしまうんですよねぇ。
でも、着実にみんな大きくなっています。
ハードルなんてあげようと思えばいくらでもあげられるし、
「もっとこうしなさい!もっとできるでしょう?」という部分を数え出したらキリがないですが、
子どもたちが心を動かして、自分で気づいて、意欲を出している姿には、
(自画自賛になりますが)心うたれます。
テーマ活動の前に必死で、書いてきたノートを見直している小学生を見ていると、
「真面目になったなぁ」と笑いがこみあげてくるし、
毎年舞台にあがっているのに、「あ~どうしよう緊張する~」なんて言ってるのを聞くだけで、
「緊張するようになったんだ」と微笑ましく思います。
火曜日にうちで集まった時には、自由気侭に動いて、CDの音も聞こえない位大声で
台詞にはない台詞をしゃべったりしていたキディさんたちと、
音楽CDにした途端に自信がなくなったのか、全然声を出さなくなった小学生もいたりと
あれれ? どうした? という状況に、ひとり冷や汗状態のテューターでしたが、
個別にお話を聞いてみたり、励ましてみたりして、
今度は今日。
たったの一日でここまで変わる?という位、変わるのを見る事ができるのも喜びのひとつです。
どこが変わったかと言えば、まずキディさんがCDに戻ってきたこと。これは大きい変化です。
「今私は○○やっていて、そらいろの家の中でこんなことしているの。」という動物になりきっての気持ちは大事にしつつ、
それを声に出す事なく、物語の中に居る事ができているのは、なかなか素晴らしいと思います。
お話を楽しんでいて、余裕だったはずが、音楽CDになった途端に頭が真っ白、顔も険しくなっていたAちゃんは
明日までに10回聞いてきてごらんというアドバイスを素直に聞いてきたらしく、
会場に来た時から満面の笑顔でした。
自信にみなぎっていて、むしろ早く言えるようになった台詞を言いたくてたまらないという表情。
そりゃT/Aに対しても、ものすごく積極的になりますよね。今までで一番お話に入っていた感じがしました。
初めてのナレーションに、緊張がピークになったのか「やっぱやめれば良かった~」と
ぽつりとつぶやくH君でしたが、
「全部言いたい!って言ってた気持ちが大事なんだよ。
全部言いたいって思えるお話に出会えて、良かったじゃん!
言いたい部分だけでも、おもいっきり声に出して言ってごらんよ。」と言うと
少し気が楽になったようでした。
先週、T/Aを見ていたTさんから「感想良いですか?」とみんなに感想をいただいた時、
これまで自由に好き勝手に楽しく動いていたところから、
「そらいろの大きさがあまり見えないんだけど」と言われて、
(普段一緒に動いているテューター以外の大人から言われて萎縮したため)
真面目で素直なY君は急に固まって
「じゃぁ、どうすれば、大きくなっているように見えますか?」と丁寧に質問し(笑)
「それは自分たちで考えて」と言われて、すっかり困惑していたようでした。
もちろん、側にいた私は、彼の困惑が手に取るようにわかるし、
Tさんの感想は、テューターとしての私の感想と全く同じことなのですが、
コミュニケーションが取れていない中だと、なかなか難しいこのひと言。
私が「みんなはそらいろの家は見えてるの?」と聞くと、「見えてるよ」とのこと。
「じゃ、その家の大きさがそれぞれ違うんじゃない?どの位大きくなってると思ってる?」
と促すと、キディのIちゃんが「たか~くたか~くなってんの」と答えた事で、
Y君はY君なりに、狭いテューターのうちの室内では横幅は限界があるしと思ったようで、
高いイメージを取り入れたようでした。
他にもM君は赤レンガ倉庫のような横に長いどっしりとした建物のイメージだったようですが、
皆がうわ~おっきいって思うのは高い建物だからかもしれないと、これまた受け入れたようでした。
発表では、表現の拙さで、そこまで見て取れないことかもしれませんが、長い過程の中で
子どもたちは年齢や経験の差を越えて、がんばってコミュニケーションを取りながら
イメージを伝え合い、時には意見がぶつかりながらも、なんとか擦り合せつつやっています。
一方的に言われて、もやもやを抱える子もいるでしょう。
でも、上手く伝えられて気持ち良い時、伝えられなくてもやもやする時、
いろんな事が子どもたちを育ててくれています。
今日も実はちょっとしたことがあったのですよ。(見ていたお母さん方は気づいたかな?)
キツネをやることになったものの、会場も違うし咳も出ていてちょっとソワソワしていた年少のS君。
一方、最近急に真面目にやる事に燃え始めた小4のM君。
私から見れば、本当に良く似たタイプの男子なのだけれど、やはりそこは年の差5歳。
S君がフラフラ動いているのを見て、役になりきっているように見えずイライラを募らせるMに対して、
実は自分なりに楽しんでなりきっているS君が、ちゃんと自分のポッケからタネを取り出す動きをして
偶然見つけた小さなゴミをタネに見立てて、「ゆうじ!ゆうじ!」と渡そうとしたのです。
素敵でしょう!
しかしM君にしてみると、CDは流れているし、もう次の場面だし・・・というわけで、「しー!静かに。今それは使わないから!」とついつい注意する始末。
彼の本番に対する意気込みは理解できるものの、ゆうじと交換しようという想いを拒否されて
がっかりしたS君は、ちょっと淋しそうでした。
CDは止めなかったけれど、私は少し話しに行き、声を掛けました。
「今、キディさんなりにキツネになりきってるんだよ。もらってあげて。
ゆうじと交換したかったんだよ。」
その私の言葉に一瞬ムッとしたM君でしたが、帰りには急に思い出したようで、ぽつりと
「あそこまでなりきれるってすごいよね。」とこれまた私を驚かせるひと言をつぶやいていました。
こんなやりとりが積み重なってのT/Aです。
パーティを休むとこのちょっとしたやりとりが抜けてしまって、イメージの共有も難しくなります。
その場に居て、得るもの、身につけるものがどれほど多いかは、なかなか発表だけを見ても
わかりにくいと思いますが、本当に本当に計り知れないほど大きいのです。
保護者の方々がどんなに子どもの気持ちに寄り添ってみても、発表の表現力だけで
ここまでを実感できる事はないと思います。
だからこそ現場を見ている私が、そこを伝えなくてはいけないのだなと痛感する次第です。
気持ちのやりとりができた言葉は、辞書を引いて覚えた言葉とは全く違います。
先日久々にトムソーヤを聞いていたら、ふと早川Pの10周年の時の発表が蘇って
あの時、可笑しかった事が蘇って、その時の子どもたちの表情までがぱぁっと頭に広がりました。
保護者の皆さんには残念ながら共有できない部分かもしれませんが・・・(ごめんね)
ラボの子どもたちには、必ず起きる豊かなフラッシュバックです。
ひと言聞いただけで、音楽を一節聞いただけで、ぱぁっと頭にイメージが広がって
その時の空気やにおいや音までも思い出されるような
そんな深い「ことば」です。
この「ことば」をいくつ持っているか、いくつ体験しているか、で
人間の価値まで変わってくるような気がします。
ニュースや活字から伝わる温度のないことばでさえも、豊かなものを持っている子の耳には
イメージ付き、色付きの鮮やかで温度のある「ことば」となって入ってくるのですから。
そういう体験をしている最中の子どもたち。
発表体験も、子どもたちのためのものと思っています。
あと数日で発表ですが、終わってからもCDが聞きたくなるような思い出深いお話になるといいですね!
鮮やかな水色のTシャツを着て、発表後にみんながどんな顔で写真におさまるのか??
今から楽しみです♪
今日発表会だった地区の皆さん、本当にお疲れ様でした!!!
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こんぺいとうさん (2011年12月08日 10時31分)
Mくんの感じる力、なりきる心・・・ステキです。発表会って、テュー
ターも保護者もたいへんですが、そこで生まれる小さな感動があるんで
すね。
今週末に発表をひかえ、励まされました。
ありがとうございます。
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Re:Re:2011/11/24の合同パーティ報告
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Basshiさん (2011年12月08日 21時34分)
こんぺいとうさんへ
> Mくんの感じる力、なりきる心・・・ステキです。
→書き込みありがとうございます。
「自分だったら?」と置き換えて考えることと、
「役を自分に引き寄せる」こととの差に初めてぶつかったようで、
なかなか物語の中のゆうじ君になれず、
「ぼくだったら」という自我との闘いだったようです。
>発表会って、テューターも保護者もたいへんですが、
そこで生まれる小さな感動があるんですね。
今週末に発表をひかえ、励まされました。
→発表会を通して、私自身がたくさん学ばせてもらっています。
今週末の発表会、どうぞたくさん体を休めて元気に当日をお迎え下さい!
(前日にパーティがあると、そうもいかないでしょうけれど・・・。)
濃い“数十分間”が子どもたちの心に刻まれ、素敵な思い出となりますように
横浜からお祈りしております。
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