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私のおすすめライブラリー 第7号 2006年11月13日
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1)SK-22 CHOO CHOO,the story of a little enjine who ran away
2)SK-17 Poems and Nursery Rhymes
3)GT-21 The Tale of the 15 Castaway Boys
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1)いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう
ときわ地区 綿貫 節子
1989年は私の人生にとって忘れられない年です。その年の3月、私達一家は夫の転勤地札幌から2年ぶりに取手に帰ってきたばかり。私は、小6、小2、そして1才半の双子の4人の子の母。家族は夫の両親を合わせて一気に8人。家事に育児にまさに専業主婦一筋の生活が始まりました。4月、1本の電話が鳴りました。「テューターになりませんか?」それは札幌でわが子がお世話になったラボテューターからでした。(えぇっ?)私にとっては寝耳に水のことでした。現実的にも物理的にもあり得ないし、第一、私にそんな能力など考えられませんでしたから。不可能120%で聞いていた私に「あなたならできる!今がチャンスよ!」ということばが、矢のように心の奥に命中しました。専業主婦として当たり前のように奮闘してきた13年間。この日々の繰り返しの時間の中で、時折りふと胸をつく思いがありました。このことばに突き動かされる様にその後、双子の手を引いて私はテュータースクールへ向かっていました。そして11月にテューター開設。家事・育児もこなしながらの8ヶ月間。いやぁ、若かったです。
前期テュータースクールで発表したのは「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」でした。
迷わず入り込めたのは、勿論、ちゅうちゅうのことばでした。「Now is my chance !」
「さあ、いまだ!」30代半ばで自分の中に革命が起きました。正直に言えば、何かを求めていた自分の心にこのことばはストレートでした。睡眠時間を割いて自分の時間を作りながら半年間を駆け抜けました。先を見る余裕はなかったけれど、とにかく「今!」に夢中でした。でも時々考えました。(走った事のない線路を走り出した自分。駆り立てているものはなんだろう?)と。そんな時、
“I am tired of pulling all these heavy coaches. I could go much faster and easier by myself, then all the people would stop and look at me, just me, and they would say, ‘What a smart little engine! What a fast little engine! What a beautiful little engine! Just watch her go by herself!” このセリフは、主婦としての自分にオーバーラップしました。家族・こども・家庭の中にあって、その役割を必死で積み上げてきた自分。どこかでそれを評価されたかった私。そしてもっとこみ上げてきたのは、妻、母、お嫁さんとしてだけではない、一人の人間として自分の可能性を表現したい!という思いでした。【自分に目覚めたエネルギー】でいっぱいだったのです。
ちゅうちゅうの一世一代の冒険は、暴走の果て、古い線路に迷い込んで蒸気切れで終りました。表現は恥ずかしさもあってあまりうまくできませんでしたが、少なくとも
「a a a a a AH CHOO!」までの私の気持ちは、ちゅうちゅうでした。でも、どうしても
「わたしは、もう にげだしたりしません。にげてもあまりおもしろいことはないんですもの。~ちいさな まちから おおきな まちまで、いったりきたり、いったりきたりしますよ。」ということばが心から言えなかったのを覚えています。何しろ、ラボテ
ューターめざし、わき目もふらず走っていましたので。絵本の表紙を開くと、ちゅうちゅうの走るコースの絵があります。ラボっ子はこの絵が大好きで指で線路を追っていきます。私の視線は自然と右上へ行ってしまいます。冒険は自分探しの旅でした。その旅は今につながり、自分にとって大切な存在も含めて自分なんだなと思うこのごろです。
2)マザーグースとキャロライン洋子をめぐる思い出
中央地区 森 ゆふ
ノースキャロライナというキャラメルをご存知ですか?その昔、笑顔のかわいらしいキャロライン洋子という女の子が、森の中でぐるぐる模様のキャラメルを食べるというCMがありました。はちきれんばかりの笑顔と大きな口、カールした栗色の髪の毛。それだけで当時小学生だった私は異国への憧れを大いにくすぐられました。
丁度その頃、初めて誰のものでもなく自分のものとして両親がレコードを買ってくれました。それはキャロライン洋子の『英語の歌』と谷川俊太郎訳の『マザーグースのうた』(全6巻)でした。『英語の歌』はオーソドックスな英語の歌が何曲か入っていた物でしたが、『マザーグースのうた』は水森亜土・ペギー葉山・ボニージャックス・益田喜頓・岡田真澄らによる物でした。つじつまの合わない歌詞をもっともらしく歌ってみたり、ことばの繰り返しによる不思議なリズム、果てしなく扉が続く迷路の中に迷い込んだような感覚に陥り、私は一人で何度も聞きました。
そのうちに中学生になり、NHKラジオの基礎英語・続基礎英語を聞くようになると、聞き覚えのあるキャロライン洋子の歌声で「Baa Baa Black Sheep」や「Hot Cross Buns」が紹介されました。
キャロライン洋子が「Baa Baa Black Sheep~」といえば心の中で「めぇめぇ綿羊さん~」と追いかける、「Hot Cross Buns~」と歌えば「ほかほか十字パンだよ」と追いかける、まさにラボ疑似体験だったように思います。そうなってくると、こんどはこちらの方で勝手にキャロラン洋子を身近に感じ、CMのキャラメルのフアンになり、私の髪の毛もくるりんとならないかしら?ついでに洒落た“R”の発音ができないかしら?と頑張ってみるなどなど・・・
その一方、ペギー葉山の歌声つながりで「蔦のからま~るチャペルで」などその年代のフォークソングに明るくなり、「The Sound of Music」に夢中、「メアリーポピンズ」に飛び移り、ミュージカルから「オズの魔法使い」「イースターパレード」「ホワイトクリスマス」「上流社会」・・・This is the house that Jack built のように私の世界は果てしなく広がっていくのでした。
ところが、ある日突然キャロライン洋子はテレビ界から去ってしまいました。アメリカに行ってしまったのだろうか?テレビ番組の「あの人は今」にでないだろうか?と思ったり・・・Did you ever see a lassie, A lassie, A lassie?
いまでも私の頭の中は、キャロライン洋子の思い出とともにマザーグースの歌がキャラメルのようにぐるぐる渦をまいています。
3)「十五少年漂流記」~ラボランド冬景色~
武井 亮
2006年も残すところ2ヶ月弱、まもなくウィンターキャンプが始まる。ラボランドといえば?という問いに私は、迷う事なく『雪』と答える。
2005年のウィンターキャンプは、私にとって初めてのラボキャンプであった。ちなみにこの年の信越地方は記録的な降雪量を記録していた。
テーマは『十五少年漂流記 チェアマン島大統領』希望と不安を抱え、ラボランドという初めての土地に、まさに漂流するスラウギ号に乗る15人の少年と自分を重ね黒姫の駅に降り立った。
そこは、雪・雪・雪・・・ 見渡す限りの雪。黒姫駅のプラットホームも確認できない腰の高さまで降り積もった雪を歩きながら、これから始まる漂流生活がいったいいつまで続くのか?正月は無事故郷に帰れるのか?頭の中では不安な思いがぐるぐると駆け巡っていた。
ライブラリーを聞き込んでいると、自分の中でお気に入りのことば、台詞が生まれてくる。(子どもたちは、こうして物語の中からたくさんのことばにふれ、テーマ活動を通して体ごと英語を受けいれていくのだろう)「It’s fresh water!」このことばが私のお気に入りのことばだった。単純に、一言でいいやすく、口に出しやすいことばという理由だけでなく、何か引っかかるものを感じてもいた。というのもこのことばの場面が、大きな意味を持っていると受け止めているからだろう。
物語中では、辿り着いた地が島だということに気づき、絶望感にひれ伏していた一行が、海だと思っていた場所が湖だということに気づき水を飲んで発することばだ。ここは後ろに明るい音楽もながれ、初めて一筋の希望が生まれる場面ではないだろうか?
そう、このことばは、あらゆる不安をとりのぞく魔法の合言葉だった。
寒さの中、ほっと一息つくために温かい飲み物を飲んだ後に「It’s fresh water!」
食事の時間にスープを飲んで「It’s fresh water!」、食後のお茶でも「It’s fresh water!」
うがいのため水を口に含んだ時にも「It’s fresh water!」
ところかまわず、心の中で口ずさんでいたような気がする。
ラボランドもラボランド外も一面雪だらけ、道もなく人が、車が通ったところが道となる。
下見では、ホワイトアウト現象に巻き込まれ、立ち往生もし、本当に帰れなくなる危険にも遭遇した。そんなときも魔法の合言葉が希望くれていたに違いない!と信じよう!!
今年のウィンターキャンプではどんな魔法の合言葉に出会うのだろうか?
『A Dream Come True』さあ、夢をかなえにウィンターキャンプへ飛びだそう!!! |
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