幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
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・ コラム・私の好きなライブラリー
 第1号(06年2月)
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 第5号(06年9月)
 第6号(06年10月)
 第7号(06年11月)
 06冬特別号
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・ ライブラリー関連・講演について(感想)
 2005年のライブラリー関連の講演会(感想)
 2005年拡大ライブラリー委員会
・ 千葉支部ライブラリー委員会の報告
 2005年 活動報告
 2006年 活動報告
・ 全国ライブラリー委員会の報告
 2005年 活動報告
Welcome!
想いは風に乗せて幾度となく駆け巡る
いつか どこかで聞いたあの物語
私の想いをのせて この冬新たな風が吹く

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SK-4 「たぬき」
SK-13「アリ・ババ」よりグリーシュ
SK-25「一寸法師」より一寸法師、鮫どんとキジムナー

を、パーティの取り組みの様子や、教務制作局の協力も得て、参考資料を添えて紹介させていただきます。制作資料集のないライブラリーも数多くありますので、今後も先輩テューター、制作局、事務局の協力を得て興味深い情報を提供していきたいと考えています。
皆さんのご意見、ご希望をお待ちしております。
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SK-4 たぬき 4話  たぬきー騎馬警官隊に加わる

小1 3人、年長 1人、年中 1人の男の子5人、小1女児1人、計6名。全員長男、長女のグループである。協調性などまったくなく、ハサミもうまく使えず、絵を描く気などさらさらないところから始まったグループだ。テーマ活動をしてもお話から外れ、テーマ活動暦も浅く、グループ単独の発表経験は一度もない。元気だけが取りえの、混沌としたグループだったけれど、私はとても好きなグループだった。

4月、私は当たり前のように「水曜グループはピーターパンに決まったので、ピーターパンでいい?」と聞くと、Tくん「やだ~たぬきだったらやる気になる!」Hくん「おれも~しかも4話」・・この二人の言葉に私はその場で覚悟を決めた。「こうなったら何が何でも、発表までやり通さねばならない、しかも音楽CDで」 次の週、4話はほとんどナレーションで語られていることを強調すべく、テーマ活動の友のナレーション部分に蛍光ペンを引き、広げた。「ほんとだ!黄色ばっかりだ」 反応はこれだけ!

ところが毎回のパーティでTくんは三ヶ月間ずっと「たぬき」のみ。グループ全員、お話から外れたことは一度もない「たぬき」が続き、家でCDをよく聴いているという報告も父母からいただきました。ある時パーティ後の感想で、「今日のみたいなのを発表できたらいいね」「そうだね」といつも通り子ども達はパーティを終えて帰った。私がその言葉に痛く感動している事などまったく気づいていない。

発表会は文字通り、「今日のみたいな発表」でした。遊びながらもひとり一人がお話の中に居て、それぞれ自分の役をこなしているのだ。そして、くねくね身体のHくんが、直立してナレーションをこなした。私は葛藤していた。『でもおかあさんたち、これを見て、何と思うだろう』と・・。『でも全部やり通さねばならない』 私は何と、おかあさんたちに「もうすぐ終わります。我慢して見て上げてください!」・・・と言ってしまった。 

発表会後、他グループの子ども達の感想は彼らの発表に好意的だった。入会したばかりのSくんのママに「先生、長い目で見てあげてくださいね」と言われ、返す言葉もなかった。

ライブラリーの「たぬき」は自分たちで選んだ物語、この物語を中心に新しい自分を発見した事を恐らく彼らは気づいていないでしょう。私の感謝のライブラリーがもうひとつ増えました。
                          

SK‐13「Guleesh」              

この秋の研修は「Guleesh」に取り組んでいます。妖精たちのlanghing
and joking and shouting のごとく、楽しく活動しています。
 
「Guleesh」は私にとって4回目の付き合いですが、今迄この物語の
イメージはアイランドの荒涼とした風景、妖精たちの存在感などは皆んな
モノクロの世界として印象に残っています。しかし今回はカラーとなって心に
風景が存在しています。 グリーシュが見ていた月にも、耕していた畑にも、修理をしたであろう石囲いにも、はっきりと色がつきました。

もう一つ感じたことは、この物語が現在の社会に置き換えてもいいのではないか・・・と思っていること。現在の勝ち組、負け組の格差社会の中で、男性が強くたくましく生きて行く為に、やさしい女性が必要なのではないか・・・と。こんなことを考えていたら谷川雁さんの臭いがして来た。同時に「国生み」の中の「オオクニヌシ」の最後に「すなおな少年にやさしい手をさしのべてくれる女たちがいた」の一文を思い出した。そうすると「Guleesh」の素朴な青年を心から応援してあげたい気持ちになって聞き入れていました。

わがパーティーで「Guleesh」を取り上げた時は、妖精のあれこれを調べたりアイルランドの自然を想像したり、とにかくスピードに不気味に表現することに楽しさを見つけていた子供たちだったように思います。グリーシュや姫は脇役のような扱いだったように思います。
この「Guleesh」は、SK13「アリ・ババ」の中の一つのお話ですね。私のパーティーの助っ人的なシリーズで元気がない時、グループにまとまりがない時などよく利用している物語たちです。そんな中でテーマ活動になれてダラ気て来た子供たちに「Guleesh」は「不思議で不気味でむずかしいそうで絵本もチンプンカンプンで」
そんな不可解さが逆に取り組み甲斐となり聞き続けることが出来る物語一つとなっています。


キジムナーの発表をみて感動したこと
何年か前に、東京のあるベテランパーティの周年行事に出席させていただいた時のことです。お祝い発表として「高校2年生男子」というメンバーで、「キジムナー」の発表がありました。
この発表がすばらしく、その時に感動した点をあげさせていただきます。

● 男子5~6名ですが、すばらしくまとまっていること。地区がバラバラであるのにどこで練習をしたのだろう???と思ってしまうほど。
● 全員でお話を伝えている強さがありました。語りがしっかりしていると、見ている人にストレートに響いてきた。会場の小さいラボっこも見入っていた。
● 男子オンリーなのでとにかく迫力があった。
でも静かなシーンも見事で、このメリハリにも感動。
● キジムナーをやった彼はまるでキジムナーがのり移ったかのようで、小柄であるのに不思議なパワーを感じた。セリフがないところが逆に印象深い。
(髪の毛はくしゃくしゃではありませんでしたけれど)
●またキジムナーの動作が機敏というか、演じた彼のイメージを貫き通したので、始めから人間とは別に見えた。最初は怖いよりあこがれや親しみに近い雰囲気。
● シーンの全般は沖縄のゆったりした、明るく陽気な雰囲気があった。
つまりテキストのカラーまで見えた。もちろん海も波も見えた。
● これが後半となると一変する。今までの柔らかな空気が鋭いものに感じ、冷たいものへ変化する様子が伝わってきた。物語の落ちてゆく怖さも感じた。
● 暖かさと怖さの2面性が見えた。
● 最後のシーンから何ともいえぬ余韻が残った。
● 沖縄固有のことば(日本語)が印象深かった。→聞きなれないが美しいことば。

こんな発表を見ることができて、彼らに本当に感謝でした。このお話を伝えたいという彼らの熱い思いがあり、躍動感と生きたテーマ活動がそこにあったことを覚えています。高校2年生といえばシニア世代。今時の高校生は・・・とくくられてしまうことも多いかと思いますが、このときの今時の高校生は世間に自慢できる立派な表現者だったのです。

もうひとつの事例――やはりキジムナーに大学生時代取組んだラボっこのお話から
・ 大学生であってもガジュマルの樹の表現が(見たことがないので)難しかった。
・ 鮫どんは酒まで仲良く酌み交わしたキジムナーに対する本当の気持ちはどうであったのか?
・ キジムナー像の統一イメージを持つのが大変であった。楽しいけれどむずかしい、だからやりがいがある。ぜひラボっこの内にトライしてほしい。

と、こんな話も聞くことができました。改めて興味深いお話ですよね。
さあ、みなさんもウチナーグチと沖縄音楽あふれる、このお話に酔ってみませんか?
                           
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