幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
■■■ 運営事務局より ■■■
ひろば@LABOは,ラボ教育センターが展開する
「ラボ・パーティ」に関わる皆さんのコミュニティ・ネットワークです。
「ラボ・パーティ」については 公式サイト  をご覧ください。
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Welcome!
2004/03/10
「ラボ・テーマ活動とはなにか」(案)原稿


すべてのこどもたちにテーマ活動体験を!

【私たちの社会が抱える現在の教育課題に向かって,
ラボ・パーティは「テーマ活動」を提案します】

今、学校教育の現場では「考える力」、「生きる力」をつける教育について、
さまざまな試みがなされています。
「不登校」や「学級崩壊」という現象は現代社会の病理の反映です。
学校教育だけの問題ではないといえますが、改革への試みがなされているのです。

「知育偏重教育」との言葉で批判されているようにたくさんの、
知識を伝えても、こどもたちの中に「考える力」「生きる力」が育っていなければ、
それを生かすことができません。

現代社会の加速度的な大きな変化の中で、
こどもたちも私たち大人も「情報」「映像」の洪水の中に生きています。
逆に実際の「生活体験」や「自然との関わり」「人との出会い」が総じて希薄になってしまいました。

特にこどもたちにとっては、大きな影響がでてきました。
「わずか30年ぐらい前までにはあった「こども社会」は今やほとんど見かけることができません。公園は作られてもこども社会はなくなって久しいのです。
本当はこどもは群れの中で育つものであるのに・・・

子どもをとりまく社会も大きく変わったため、人と人がほんとうに出会う機会が少なく、共同で何かをつくり出す体験が少なくなりました。
「コミュニケーション体験」が少なくなり、そのなかでは「表現することへの意欲」が育ちにくく、「表現することの経験」が少なく、「表現することの喜び」の機会も少なくなってしまいました。

知育偏重教育の弊害がいわれる中、今、どのような教育プログラムが求められるでしょうか?
ラボ・パーティは、37年にわたる活動の実績をもとに、「テーマ活動」をあらためて提案します。
「テーマ活動」はラボ・パーティが英語教育のあり方を追求するなかで、
こどもたちから学び、こどもたちととともにつくりあげてきた「活動」(プログラム)です。

「テーマ活動」は、英語教育として有効な方法であることにとどまらず、
現代社会を生きているこどもの成長にとって欠かせない大事な体験ができる活動です。
こどもたちはひとつの物語を取り上げ、ことばと身体で表現してゆきます。
物語の受け止め方はそれぞれに違いますので、一緒に表現をつくってゆくなかで、様々な葛藤と新しい出会いにぶつかります。
物語をことばと身体による表現として共同でつくり上げてゆく活動でありながら
それは同時に一人一人の個性がぶつかり合う活動でもあるのです。

こどもたちはこの活動に参加して、人との違いに向かい合い、コミュニケーションの体験を様々に持ち、自分を表現できるチャンスをたくさん持つことができます。

活動の中で、他人の存在を認め、自分の存在を認められ、自分自身に自信をもち、達成感を持つ、こどもが生き生きとしてくる活動であることをこどもたち自身の体験が語っています。

このような活動だからこそ、ラボ・パーティで育ったこどもたちは、
「コミュニケーションの力」「表現する意欲と力」「リーダーシップ」「イニシアティブ」を身につけています。

学校外の教育活動として展開してきましたが、その考え方は学校教育の中でも生かせるはずです。
とはいえ学校教育という枠組みは簡単には変わってゆきませんし、学校だけでできることも限られています。

こどもたちが自ら参加する活動を更に広く、深くすすめてゆくという意味では
学校教育の枠にとらわれない「テーマ活動を中心とした総合教育」としての
ラボ・パーティ教育活動に参加することは現在のこどもたちにとって必要な教育だと考えます。

この小冊子はご父母のみなさんに「テーマ活動」とラボ・パーティ総合教育を
更に理解していただけるようまとめられたものです
現在の教育問題への提言としてもお読みいただければ幸いです。

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【ラボ・テーマ活動が生まれてきた歴史】

ラボ・パーティは1966年「こどもの英語教室・ラボ・パーティ」として始まりました。
「5歳から英語を始めましょう」という呼びかけに、5歳ではまだ早いと批判もあった時代です。
それに対して
ラボ・パーティでは、英語を「ことば」として、人間の「表現」としてとらえよう。
母語である日本語と同じように、またはそれに近い形で、英語を習得できる道筋があるはずだと考えました。
なぜならそのこのおかれた環境によっては、自然習得があり得ることはよく知られた事実であり、
こどもたちはそのような能力を持っている。こどもたちの能力を引き出せないのは、こどもの努力が足りないから、勉強しないからではなく、大人の作ったプログラムがよくないからに違いない。新しいプログラムを作りだしてゆこうではないか。
そのような気持ちをこめてラボ・パーティは『ことばはこどもの未来をつくる』を合い言葉として掲げました。

英語教育を知識の習得としてではなく、人間のこころの表現としての英語という新しい視点のもとに、こどもたちとの取り組みが始まりました。母語である日本語の習得の研究からも多くを学びました。

試行錯誤の研究の中で「歌の力」の発見は重要なものでした。
しかしそれにも増して「物語の力」の発見、その後に続く「劇活動の力」の発見は大きなものだったと思います。私たちがそれを発見できたのは、こどもたちのおかげなのです。
こどもたちの顔が生き生きしてくる活動であるかどうかがプログラムのよさを証明してくれます。こどもたちとともにいろいろなアプローチ、たくさんの工夫が試みられましたがその反省の中から、1969年に最初のラボ・ライブラリーの物語『サンダーボーイ』が誕生しました。
すぐれた物語がこどもたちにとってどのような力を持つことができるか、私たちにとって大変な驚きでした。夢中になっってくりかえし聴くなかで物語の一部や全体がすっかり言えるようになった子、物語の中で使われたことばを同じような状況の中で自然に発語した子などの事例がたくさん集まってきました。
さらにその物語を使っての活動をさまざまに試みるなかで劇あそび、劇活動の持つ力を
こどもたちが教えてくれました。

紙芝居やペープサートで表現するよりも、実際に登場人物になってことばを発するとき、
こどもたちのことばがどんなに輝くことか。
相手に向かっての言葉の持つ方向、力強さ、ニュアンスまでもが生き生きとしてきます。
さらに登場人物のそのときの気持ちまでもが深く入ってくると、ことばの力強さは増し、
ニュアンスはさらに色つやを増してくるのです。そこではことばを覚えた、繰り返していうことができるというレベルではなく、ほんとうに生きたことばの体験ができるということなのです。

私たち大人は学校の教室で"I am happy."を習って、何度も言わされてきました。
でもそのとき気持ちは動いていたでしょうか?
どんなうれしさもなく言っていたのではないでしょうか?

「言い方」を知っただけではないでしょうか?
これでは「学習」ではあったかもしれませんがことばの「体験」はできていないのです。
テーマ活動の中では、物語の主人公のその状況における、心からの表現として"I am happy."が言われ体験となるのです。
プレゼントをもらったときと友達ができたときのうれしさと書けば同じ"I am happy."ですが
実際のことばではそれぞれ別の強さや色つやを持っているのです。

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【ラボ・ライブラリーを聴くことから「テーマ活動」が始まる
ラボ・ライブラリーとはどのようなものしょうか?】

ラボ・ライブラリーのCDに吹き込まれた物語を聴くことから「テーマ活動」がはじまります。
「テーマ活動」の話に入る前にラボ・ライブラリーについてお話しましょう。
私たちはラボ・ライブラリーを総合的な芸術作品と考えて制作してきました。
たくさんの方の協力を得て、ひとつひとつ長い時間をかけて制作されたものです。
今では50セット、物語の数では200を超える物語があります。

新しく協力をお願いする方に、今までのラボ・ライブラリーを見ていただき、
どのような思いで、時間をかけてつくられてきたか、今回の作品もこれからも世代を越えて受け継がれてゆくものとしてつくってゆきたいということをお話しすると、『受け継がれてゆくようないい作品をつくらなくてはいけませんね』と気持ちを込めて取り組んでくださいます。
今までにつくられたラボ・ライブラリーの作品群そのものが新しくいい作品を生み出す時に、大きな支えであり土台になっています。

ラボ・ライブラリーの作品は、世代を越えて受け継がれてゆくようにとの願いを込めて制作していますので、基本的にはどのタイトルも制作されつづけています。
父や母が聞いた同じお話をこどもたちが聴く、
そして父や母とそのお話について話すことができるって素晴らしいことではありませんか。

ラボ・ライブラリーはことば、絵、音楽で構成されています。
ことばは二ヶ国語が対応しています。
英語の表現と日本語の表現が向かいあっています。
英語ー日本語の吹き込みのあと単一言語だけでの吹き込みも入っていますので、
単一言語で聞くことができます。
直訳ではなく英語は英語の表現として、日本語は日本語の表現としてすぐれたものをテキストとしています。
作者としてC.W.ニコル、ロジャー・パルバース、サラ・アン西江、瀬田貞二、谷川雁(らくだこぶに)、大岡信などここに書ききれませんがたくさんのすぐれた表現者がかかわっています。

更に吹き込みについても、英語は英語の表現として、日本語は日本語の表現として、
すぐれた吹き込み者にお願いし、しかも何度も取り直しをして音源をつくっています。
江守徹、久米明、白坂道子、樫山文枝、岸田今日子、宇野重吉、山本安英、
野村万作、鈴木瑞穂、米倉斎加年、矢崎滋、風間杜夫、大山のぶ代、吉田日出子、
壇ふみ、上川隆也、中村俊介などの名前を発見されるでしょう。
音楽と絵もその物語にふさわしい表現のものを、音楽家、画家にお願いしています。
名前を書き切れませんが
音楽家では、
林光、間宮芳生、池辺晋一郎、中富雅之、三枝成章、近藤譲、堀井勝美、一柳彗などの作品が、
画家では、
高松次郎、中西夏之、吉原英雄、野見山暁治、司修、山本容子、などの画家の作品が含まれています。

こどもたちはラボ・ライブラリーの作品群と、成長しながら、何度も向かい合い、出会います。
個として向かい合い、グループで向かい合い、テーマ活動として取り組みます。
テーマ活動によって物語への理解、愛情がさらに深まってゆきます。

テーマ活動の発表までやったあとからも、物語とのつきあいは続きます。
深くつきあった物語は特別なものになり、おりにふれて、聴きたくなります。
前に聴いたときの気持ち、テーマ活動に取り組んだときの気持ちを取り戻し、
成長とともに作品の受けとめ方が違ってくることをも楽しむのです。

ラボ・パーティではこどもたちもおとなも
ラボ・ライブラリーという物語と表現の海に遊び、
海に入り込んで、遠くまで泳ぎ、潜り、島々を探検し、
時には遠く航海に旅立ち、
その体験の中でたくさんの栄養を吸収して成長しています。

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【ラボ・テーマ活動とは何か/活動の様子】

テーマ活動とは何か?そのままではテーマを持った活動という意味ですが、
私たちはラボ・ライブラリーをテーマとしたラボ・テーマ活動を略して
「テーマ活動」といっています。

ラボ・ライブラリーを聴くとその物語についてのイメージが広がり、
実際に声に出し、身体で表現するとさらに、面白いし、楽しい。

とてもシンプルなことです。でもその内容はとても深いので、
私たちの経験をお伝えします

『ラボ・ライブラリーではことばが生きています。
ラボ・ライブラリーを聴けば聴くほど聴きたくなる。
ことばを言いたくなる。動きたくなる。』

物語は前の世代から、次の世代へ向けてのメッセージだといわれています。
私たちは成長の中でいろいろな物語に出会います。
誰しも、成長の中でさまざまな困難に出会い、悩みます。
そのようなとき私たちはひとつの物語に強くひきつけられます。
物語が、あるときは大きな助けになり、救いになるのです。

そしてラボ・ライブラリーは、本がついていますが、まず耳から聴きますから、
目で本を読むよりも、物語がイメージをかきたてる力、喚起力が強いのです。
繰り返し聴きたくなります。

そしてラボ・パーティのこどもたちは、
自分の好きなラボ・ライブラリーの物語を聴いていると、
『ことばを言いたくなる』『動いてみたくなる』と言います。

物語のイメージ、登場人物の気持ちが自分の中で大きく膨らんでくるからです。

しかもラボ・ライブラリーを聴いているのは、自分だけではありません。
兄弟が聴いていたり、父母が聴いていたりいたりします。
ラボ・パーティの家族ではラボ・ライブラリーを楽しむ活動がすでに始まるのです。

そしてラボ・パーティでは、週に一回、グループのメンバーもラボ・テューターも
みんな同じ物語を聴いて、しかし様々に物語を受けとめた気持ちをそれぞれに持って集まるのです。

受け手がいると相手に向かって物語の話をしたくなります。
出てきたせりふも言ってみたくなります。

『ことばは生きている・・・ことばは行ったり来たりで成り立つ会話です。
言ったことばが返ってくることに、それだけで喜びがあります。』

あるお話の中では、
お母さんに"Be careful. Don’t get hurt."と言われたこどもが
"Okay. Mommy. I'll be careful."と元気に答えて家を飛び出してゆきます。
"Be careful." "Okay. .Mommy. I'll be careful."
こんなせりふのやりとりで、物語の中のお母さんとこどもにいきなりなってしまいます。
こどもたちは、パーティにやってくる前に、おうちで、お母さんやきょうだいと
『さんびきのやぎのがらがらどん』や『かいじゅうたちのいるところ』で遊んでいます。

パーティの日が待ち遠しいといってこどもたちはパーティにやって来ます。
みんなで、ラボ・ライブラリーの物語を遊ぶのが楽しみだからです。

幼児のグループや母と子のプレイルームではこうして、
物語の遊びとして「テーマ活動」が始まります。

物語のシーンを劇あそびとして楽しむなかで、こどもたちの表現、が引き出されてきます。
物語によってこどもたちの持っているいろんな才能が刺激され,
花開いてゆきます。
物語の絵を書いてきた子、何か作ってきた子、
楽器で音楽の一節を吹けるようにしてきた子、作文を書いてきた子、
いろいろ調べて研究してきた子、物語の役をするのを楽しみにやってきた子、
ことばも覚えたよと飛び込んでくる子など、いろいろな子が集まり、
それぞれの物語への気持ちが高まってきます。

今度はグループみんなで物語を「ことば」と「身体」だけで表現してゆきます。
私たちはこの全過程を「テーマ活動」といっています。

もう少し大きな子たちの縦長のこどもたちのグループでは、発表会が目標として決められ、
それに向かっての「テーマ活動」のプロセスは、個と個のぶつかり合いがあり、
グループとしての挑戦、失敗、挫折、成功というドラマのある課程です。


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【テーマ活動の発表へ向けて、発表。個とグループ 】
テーマ活動の発表へ向かっては、こどもたちひとりひとり物語の受けとめ方が違い、
表現する力の違いもありますから、
ぶつかりあいがあり、テューターからの投げかけのことばがあり、
表現を生み出す苦しみがあります。

ひとりひとりの主張があり、ぶつかりながら、グループの表現が少しずつ生まれてゆきます。
ここでは妥協して表現をつくりあげるのではなく、
個が個としての主張がはっきりとしてくるプロセスであり、
そのなかで共通の発見が生まれてくるプロセスです。

最後にテーマ活動の発表があり、できるだけ多くの方に見ていただきます。
創ってゆく過程が大変だからこそ、創りあげた達成感をともに味わい、
グループ全体で抱き合って喜ぶことまであります。
また時にはもっとできたのにと悔しさも味わいますが、
それは次の活動に向かってのよい経験になります。

表現することに、ー、マイナスの評価、×、バツはありません。
次へ向かっての課題や新しい意欲が出ててきますが
それは新しい挑戦になるのです。

ここまでできたということを、
他の人からほめられ、自分で自分に自信を持つことができます。
気持ちが入ったことばはすでに自分のことばになってきます。

テーマ活動の中で"Wait!"って叫んだことは体験ですから、忘れることはありません。
(学校で習った"Wait"は、知識の学習ではあったかもしれませんが、体験ではなかったのです。
不思議なことに体験したことばは身体にしみこんで忘れないのです。
忘れているようでも同じ状況でよみがえってきます。)

一度発表した物語は、初めて聴いたときより、ずっと深く陰影が刻み込まれてきています。
何しろ自分のことばと身体で表現しきったのですから、ひとつのせりふにも愛着が生まれます。
こうなればその物語はもう自分のものです。再度その物語を聴くとき、
再度取り組むときに喜びがまた生まれます。
一生ものの物語に出会ったといえないでしょうか。

こどもたちは「テーマ活動」が大好きなのです。

ラボ・ライブラリーとラボ・パーティ「テーマ活動」は
一生ものの物語に出会う体験ができる場として
ことばと表現を育てる場として、
学校教育では出来ない貴重な体験の場となっています。

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【国際理解教育としてのラボ・テーマ活動】

物語には、楽しいと思うところばかりではなく、不思議に思うところ、
変だなと思うところがたくさんでてきます。
そこには異文化との出会いのきっかっけがたくさんあるのです。

ラボ・ライブラリーの中では
マザーグースのライムからシェークスピアまでも含んだ英米の作品にとどまらず、
アジア、アフリカ、ヨーロッパ、世界各地の文化がそれぞれに生み出した物語と出会うことができます。
日本の狂言や古事記、梁塵秘抄の唄などの古典文学から
ラフカディオ・ハーンの『耳なし芳一』までもが含まれていますので、
ことばの体験は同時に世界の文化遺産にふれる活動でもあるのです。

ラボ・パーティではこどもたちの国際交流を進める中で、
国際交流を進めるほどに、日本文化を学ぶ必要を感じてきました。
そのため、日本文化の作品もたくさん取り上げてきたのです、

『スーホの白い馬』のスーホの悲しみをともにしながら、
アジアの草原の民の暮らしに思いをはせます。
こうして物語を楽しみ、表現する楽しさを味わいながらも、
文化に対する国際理解教育を進めています。

いつの日か世界の様々な国の人とであうとき、話題に困ることがありません。
ラボ・ライブラリーとラボ・テーマ活動の体験が
対話を豊かなものにしてくれるのではないでしょうか。

『ぼくはトム・ソーヤの劇をつくったことがある。
ぼくの役はハックだったんだ。僕はあの役、好きだったよ。
あの場面でのハックの気持ちはね・・・・』というように・・・・


【「テーマ活動」を中心にしたラボ・パーティ総合教育】

ラボ・パーティは会員とテューター、父母で創ってゆくパーティ活動のほか
同じ地区内、同じ支部内のパーティとの交流や
地区、支部の主催で行なわれる地区行事や支部行事があります。
また春・夏・冬のキャンプでは全国規模の交流ができます。
さらに国際交流のプログラムがたくさんあり、
中学生、高校生は
ホームステイを中心にした国際交流に参加します。
さらに高校生には一年間の留学プログラムがあります。

地区、支部の活動、キャンプ、国際交流と、すべてのプログラムの中で
ラボ・ライブラリーの歌や詩、物語は共通の素材として取り上げられます。

例えば始めてあったこどもでも、ラボ・パーティの会員どおしであれば
『どこからきたの?』『どこのパーティ?』
『私はこの歌が好き!』『私はこの詩が好き!』
『私はこの物語が好き!』『私はこのお話が大好き、ここがいいんだよ』
『私はこの役がすき!』『いつかこの話をやりたいなあ』と話し合っているうちに
お互いのことがよくわかってしまいます
お互いに知っている曲の手遊びをすぐ始めたり、
お互いに知っているお話のせりふのやり取りが始まったりします

歌や踊り、物語をとおして仲良くなってしまいます
また友達が『この曲いいんだ』『このラボ・ライブラリーイ面白いよ』
と教えてくれたものは聴きたくなります

特に発表会では、おなじラボ・ライブラリー、
おなじラボ・パーティ活動でありながら
全く別の魅力を持つ発表を見て感心したり、
自分もいつかはあんなふうにできたらいいなあという憧れの存在に出会います

憧れの存在が見つかると、そのときすぐに真似はできなくても
いつしかそのことができるようになってゆくものです

発表のときのことばの力強さ、豊かさに感心する、
ことばのやり取りの見事さに感心する
観客によく伝わるナレーターの語りに感心する
生き生きした表情に感心する
物語の深い理解、新しい物語理解に感心する
細部の細やかな表現に感心する、
全体の表現力、構成力の素晴らしさに感心する、表現の面白さに感心する
チームワークに感心する、リーダーシップに感心するなど
いいなと感じたこと、思ったことはそれだけで栄養にになります

いつの日か、その思いを自分自身で実現したいというエネルギーがもう生まれています

パーティの活動、地区・支部の活動、キャンプ、国際交流と
すべての活動をつなぐものとして
ラボ・ライブラリーとテーマ活動があり、
ラボ・ライブラリーとテーマ活動があるからこそ、
面白い交流ができるし、深い内容で交流ができます。

いきなりはじめてあった人となかよくなりましょう、
友達になりましょうといっても緊張してしまいます
ラボ・パーティのこどもたちは、
ラボ・ライブラリーの歌や詩、物語によって
自然に出会いができ、深い内容で交流ができるのです

ラボ・ライブラリーの歌や詩、物語が
人と人を出会わせ、結びつけるるのです
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