幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
■■■ 運営事務局より ■■■
ひろば@LABOは,ラボ教育センターが展開する
「ラボ・パーティ」に関わる皆さんのコミュニティ・ネットワークです。
「ラボ・パーティ」については 公式サイト  をご覧ください。
ラボ公式HPTOP新着一覧こども・子育て・教育ランダム新規登録戻る 0090717
  
Home
Diary
Profile
BBS
Bookmarks
Schedule
メール
・メッセージを送る
・友達に教える
ページ一覧
Welcome!
[一覧] << 前の日記 | 次の日記 >>
ことばと心の受け渡し…そのとき生まれる表現 06月07日 (木)
お久しぶりです。。。

4月21日に行われた言語総研の福田三津夫先生の
表現教育ワークショップ「ことばと心の受け渡し」に参加して
「ことばにはそれをいうだけの思いがある。
 伝える相手がいて、伝える思いがある。
それを時として、しっかり考える必要がある」
という先生のことばが、数々のワークショップを通じて、
心にじーんと響きました。

そして、思い出した事例があります。
昨年末にあるテューターからお聞きした、テーマ活動のエピソード。
“The Pwoaan-Hwaan Cloud Family”を仏/英語で取りくんでいたときの事例です。
小1の男の子の、気持ちのこもったひとことで、それまで表情も乏しく、
ただ手を動かすだけにしか見えなかった中学生たちの表現が、自然と、
物語の「気持ち」の表現に変わった…というエピソードです。

■パーティの記録/合同パーティ (名前は仮称です)
※「最後の場面を、うれしい気持ちの伝わる表現にしよう」
という目標を立てての合同パーティ
テューター   みんなは、パパやママにずっと会えなくて、やっと会えたらどうするかなあ?
かな(小2)  だきつく~! (低学年の子たちは口々にそういっている)
テューター   じゃあね、パパやママたちはずっと会えなかった子どもに会ったらどうするかなあ?
みんな     泣く! 喜ぶ! かけよる! 抱きしめる!
テューター   そうだねえ。そんな気持ちが伝わるように、やってみようよ。

そこで、最後の”April was almost over.” からスタート。
ゆうき(小6)のフランス語はわかりにくいけれど、こたろう(小6)の英語にみんな耳を澄ましている。こたろうが ”They cast their shadows on the lake below.” と語ると、すぐにちび役のみおが ”He! C’est grande soeur et bebe!”といい、
いっしょにちびをやっている3人(セリフはいえるのに、なかなか声が出ない)、
あゆみ(年長)、さら(年長)、りか(年長)に目で合図したかと思うと、
4人で ”Hey! That’s big sister and baby!” と大きな声が出た。
やっとこたろうの ”shouted out together” という語りが重なってきた。
そしてゆうきの ”La grande soeur a souri” を聴いて、ねえさんたちがニッコリでき、
こたろうの英語がクリアだったからだと思うが、”in the light of the setting sun”
と聞き終えるとすぐ、けんた(小1)がうれしそうな大きな声で、”Big brother!” と。

そのとき、今までやったことのない、「一生懸命手をふる」表現をねえさんたちがした。
同時に音楽が入るので、すべてが自然にそうなったことだと思うが、
風の表現をしているまわりの子も思わず手をふったようだった。
それにつられて、兄さんのちびたちの ”Ohe! Yoo-hoo!” も元気にいい、
兄さんたちも手をふりかえすという表現が生まれた。
そのあとは、みんなが「くもをやっています」という感覚から解き放たれたように、
うれしそうな音楽といっしょに、あっちのチビ役とこっちのチビ役が手を取りあって
ピョンピョンしたり、あっちのチビがねえさんに抱きついたり…。
最後に、おとうさんとおかあさんが子どもたちの声を聞きつけてやってきたときも、
お互いに、ハグしたり手をつないだりして、自然にひとつの笑顔のかたまりになった。
こたろうがしっかり声を出してくれて、おとうさん役たちの
”We can all travel together again!” ということばも、初めて聞こえてきた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
発表を終えたけんた(小1)の感想です。

「さいごに、にいさんとねえさんとあえたとき、おとうさんとおかあさんが
たかい山からおりてくるとき、はるのあわゆきとそっくりの山ざくらがきれいだな
とおもった。みんなでおはなしができてよかった」

自分でも「今まででいちばん聴いた」というほど、ライブラリーを聴いていたけんた。
ねえさんといっしょにいるチビ役のかれの、探していたにいさんの姿を見つけたときの、
うれしい気持ちが “Big brother” ということばに重なったときに、その気持ちが、
いっしょにいたねえさんや、ことばを受けとったにいさんたちに届いたのでしょう。

まさに「ことばと心の受け渡し」がなされた瞬間だったのだと思います。
こんな瞬間、あちらこちらのラボ・パーティで生まれているのではないでしょうか。

これからこの日記では、全国のラボ・パーティの、いろいろな事例を
紹介していきたいと思っています♪

☆Yoshioka☆
>>感想を掲示板へ
Re:ことばと心の受け渡し…そのとき生まれる表現(06月07日) ・ >>返事を書く
福田 緑さん (2012年07月07日 11時13分)

福田三津夫が「吉岡さんから素敵なメールをもらったから」と転送して
くれて読みました。フランス語の台詞は全くわかりませんでしたが、文
章を読み進むうちに劇のイメージが膨らみ、チビさんの声が聞こえるよ
うな気がしました。全くの部外者の私ですが、何だか一緒に感激してし
まって、こうして書き込みをしています。これからもたくさんの「こと
ばと心の受け渡し」の瞬間を三津夫を通じて見られたら嬉しいなと思っ
ています。
Re:Re:ことばと心の受け渡し…そのとき生まれる表現(06月07日) >>返事を書く
ラボ教務局さん (2012年07月10日 14時30分)

福田緑さま

ラボ教育センター教務局の吉岡です。
いつも、福田三津夫先生にはたいへんお世話になっております。
そして『啓』では、緑さんの文章も、たいへん興味深く拝読しておりま
す。
先日は、掲示板にコメントを残してくださり、ありがとうございます。
ラボ・パーティの事例に、子どもの姿を見てくださり、
あたたかいコメントを、たいへんうれしく頂戴いたしました。

福田先生の「ことばと心の受け渡し」ということばに、
多くのテューターが共感を得られています。
演劇教育とも重なると思いますが、物語があり、仲間があって
うまれる「ことばと心の受け渡し」…その瞬間の感動を、
この日記を通じても、みなさんと共有したいと思っています。
これからも、どうぞ、時々のぞいていただければ、
たいへんうれしく存じます。
<< 前の日記 | 次の日記 >>
Copyright(C)2002 Labo Teaching Information Center.All rights reserved.