ルドミラ・ゼ-マンさん講演会 |
07月28日 (月) |
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1週間遅れのご報告ですが、たいへん深い感銘を受けました。『ギルガメッシュ王物語』絵本の原作者(再話・絵共)であるゼ-マンさんが急遽、来日されることが分かり、ラボ主催の講演会が実現しました。
とても控えめな印象の女性で、英語訳に協力されたという娘さんもご一緒に参加して下さいました。チェコスロバキア生まれのゼ-マンさんが、子どもの頃、父親から「不死を求めて長い旅にでる特別な話」として聞いたのが最初の出会い。その愛する父親が亡くなった後、深い苦しみに出会い、父親から聞いたギルガメッシュ叙事詩を読んでみたそうです。ただそれは大人向けに書かれたチェコ語の本。人生、誰しもがこのような苦しみに出会う。子ども向けの本が是非、必要と感じ、作成を決意。まずメソポタミア文明の勉強を始められ、発掘現場、各博物館へ足を運ぶなど、研究に3年を費やしたそうです。
この本で、子どもたちが文明最初の頃の様子を知り得るよう、各絵はすべて、遺跡の現物から写しとり、ヒントを得、大英博物館でチェックして頂いたということです。「一冊の本で、これだけのコレクションが入っているものは初めて」との評価を受けたそうです。
一方、各絵には、いろいろなジョ-クも隠されています。生死の問題は、子どもたちには重いテ-マだからだそうです。またよりアクティブさが伝わるようにと一つのペ-ジ内で絵を分けるなど、ゼ-マンさんの子どもたちへの深い愛情が感じられます。
史実を尊重し、友情、愛、名誉、生と死....子どもたちの知育、成長に役立つもの全てが詰まった本だということがよく分かりました。
ライブラリ-にある2冊と3冊目“The Last Quest of Gilgamesh"までを通して子どもたちへ伝えたいと思っています。
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