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★ふたつの顔を持つ神、スサノオ |
11月12日 (金) |
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《掲示板でおさまらないため、こちらに移して》
ちこらんたんさんへ。
「素が飲み屋」ですって! もともとは飲みすけ…。まあ、とんでもないことを!
その神聖なる寝所のことをそんなふうに云って、バチが当たっても知らん(酒乱)からね。
それに、わたしが恥ずかしいほど下戸だということ、ご存知ありませんでしたっけ?
ひょっとして、ちこちゃんご自身のこと? こわい、こわい。
テューター研修で『スサノオ』に取り組んでこられ、いよい発表ですって。
もうバッチリですか。ちこちゃんはなんの役をやるのですか。
きっと新鮮ないい言語体験をなさったことと推察いたします。
スサノオをめぐる神話で、わたし個人にとってもっとも興味のあるのは、
出雲神話では英雄神とされながら、高天原神話では乱暴な悪神として語られていること。
ラボのテキストのほうでは善神として積まれたいくつかの功績の部分が
多く語られていましたね。それに対してわたしはここで、主として悪神の部分を
強調しすぎたかも知れません。だって、最近の自然災害に嫌気がさしていた時でしたから。
スサノオは、へんに甘ったれた子どもっぽいところがあり、イタズラ好きで、
どこか人間的な情味があって憎めず、その悪神の部分が、どうしてなのか、
好きなんですね。ヘソ曲がりかなぁ。
そもそも、なんでそんなに「ワル」なのか。
建速須佐之男命。その名前からして「ワル」ですよね。
「スサ」とは「進む」「荒(すさ)む」につながるスサで、ただイノシシのように前へ前へ
突き進み勝ち進んで、荒々しく振る舞う神といった意味じゃないでしょうか。
前についている「タケ」「ハヤ」は、ともに神威のすさまじさを称える語。
ほんと、なんでそんなに悪い役がこの神にふられたのでしょうかね。
イザナキ(伊邪那岐神)が黄泉の国から帰って禊(みそぎ)をすませて
心身ともに清浄潔白にしたところで、左の目を洗って天照大御神を、
右の目を洗って月讀命を生みます。日神・月神と、ともに光り輝くよき存在。
それにひきかえ、スサノオは鼻を洗っているときに生まれたとされています。
もともとは、「フーン!」とう勢いをこめた鼻息から生まれた荒神。
いかにも荒らぶる神、暴風雨の神のイメージじゃないですか。
それに、気づいてみると、イザナキは目と鼻から神をつくっていますが、
ほかのところ、たとえば口とか耳からは何も生んでいない。
それにはこんな一説があります。
イザナキは黄泉の国まで恋しい妻を追って行ったが、そこで見たのは
変わりはてた醜い妻のすがただった。その穢れをとらえた器官が目と鼻。
目で醜いものを見、鼻でその耐え難い腐臭をかいだ。
しかし、そのうちでも、目の穢れのほうはまだまだ薄いけれど、
鼻でかいだあの臭いは深く、容易なことでは消すことができない。
そこから悪神が生じたという。
これ、わかるような、わからないような…。
おもしろいですけど、ちょっと苦しい説ですよね。
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Re:★ふたつの顔を持つ神、スサノオ(11月12日)
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ちこらんたんさん (2004年11月12日 16時44分)
うわ~い、掲示板はみ出してのご解説、ありがとうございます。
今日のもすごく面白いので、また持って帰っていいですか?
「素が飲み屋」の部分はご心配めされるな。
(私のページでは抹消しておきます。)
こういうふうに変換されて出てきたから、せっかくなので、そのままが
のさんにお見せしたんです。私はそんな恐れ多いこと考え付きませんよ
ー。
私は、菊乃をやるんです。(ナレーションもしますし、大勢でやるヤマ
タノオロチも楽しみです。)
娘は「菊乃が聞くの」なんて言ってます。
まったく、誰に似たんだか・・・。
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