★ローマ法王の他界 |
04月04日 (月) |
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ローマ法王がなくなりました。4月2日(日本時間で3日早朝)のことでした。
この日はアンデルセン生誕200年目という日でもありました。
わたしはカトリック教徒でもなく、とくに宗教に関心があるわけでもありません。
こんなときの悼み方も知りません。
ただ、ときには西欧の宗教画、とりわけルネサンス期のイタリア絵画にいたく感動を覚えることがあるという、
ただそんな、その世界とのつながりでしかありません。
聖書名画のうち、信仰心のないわたしには、
多くの巨匠たちが描くピエタはどうにもその残酷さに馴染めないのですが、
物語性に満ちた旧約の聖書名画のほうがいいですね。
しばらくこのページのアタマに置いておいたマサッチョのフレスコ画(フィレンツェのサンタマリア・デル・カルミネ教会ブランカッチ礼拝堂)なんていいと思いますね。その「楽園追放」はミケランジェロがそのままそっくり模写して(エヴァが下を向いているのを除けば)ローマのシスティーナ礼拝堂の天上画(アダムとエヴァの原罪、および楽園追放)にしています。
ですから、そうした名画を前にして、自分の心を鎮め、冷静に見つめ直し、浄めるというのには遠いのですが。
暴力と武器を否定し、「空飛ぶ聖座」とも呼ばれて世界の尊崇を集めていた平和の使徒ヨハネ・パウロⅡ世の、
世界平和に捧げた四半世紀を、聖画を取り出し、その遺徳をしのぶ一端にしようと思うのみです。
…わが身の節度なき日々、無為徒食の日々の閑居生活を恥じつつ。
友人から提供された画像で、ふだんはヴァチカンの奥に秘められていて見ることのできない絵だそうです。
ミケランジェロの絶筆となったフレスコ画で、「聖パウロの回心」(上)と「聖パウロの磔刑」(下)です。
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Re:★ローマ法王の他界(04月04日)
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Hiromi~さん (2005年04月04日 12時04分)
中国から帰り、ローマ法王危篤の知らせをニュースで知りました。
昨日はアンデルセン生誕200年の事、ちょっとかいたばかりでした。
ローマ法王については、新聞テレビ等でしか、わかりませんが、イラク戦争
反対を掲げて、平和を訴えたという程度です。
3年前の3月夫の退職記念旅行でローマへも行きました。バチカンで、あの
部屋にローマ法王がお住まい!とガイドが行っていた事を思い出します。
がのサンの日記の絵も見てきました。余り宗教色の濃い絵は通り過ぎる程度
でしたが。
今週からラボが始まります。
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Re:★ローマ法王の他界(04月04日)
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サンサンさん (2005年04月04日 13時57分)
昨年、バチカン宮殿に行ったときに、ほんとに偶然でしたが、ローマ法
王が出てこられて、すぐ目の前を通られたのを見ました。
日記にも書いたと思いますが、感動で泣き崩れていた人達もいるくらい
でした。
あの方が、と思うと、なんだか、やはり哀しくなります。
どんなに素晴らしい方でもいつかはお別れの時は来るものですね。
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Re:★ローマ法王の他界(04月04日)
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ちこらんたんさん (2005年04月05日 11時20分)
おふさしぶりです。
私、ローマ法王のポストカードを持っています。
子どもの頃、なぜか近所の教会の日曜学校に通っていて、
牧師さんにいただいたのです。
子ども心に、なんだか分からないけど、偉い人なんだなって思っていま
した。
すでに自分にとってはおじいさんみたいな感じでしたが、まだ即位した
ばかりだったんですね。
他愛ない話ですが・・・私も今クリスチャンってわけでもないのです
が。
やはり少し寂しい気がします。
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Re:Re:★ローマ法王の他界(04月04日)
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がのさん (2005年04月05日 22時12分)
Hiromi~さん
3年前の3月夫の退職記念旅行でローマへも行きました。バチカンで、あ
の部屋にローマ法王がお住まい!とガイドが行っていた事を思い出しま
す。がのサンの日記の絵も見てきました。余り宗教色の濃い絵は通り過
ぎる程度でしたが。
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そうですか、じかにご覧になっておられるんですか。キリスト教絵画を
門外漢はどう見ればいいのでしょうね。聖母子像などはともかく、正視
できないようなむごさで飛び込んでくるものがありますので。たとえ
ば、モローの「サロメ」(ルーヴル美術館)ですよね。「ヘロデの宴」の
場面ですが、宝石をちりばめたサロメのきらびやかさと、宙に浮いたヨ
ハネの首との対比――きられた首には後光が射している。サロメのこの
世のものとも思われない美しい肢体のどこにそんな残酷なものが潜んで
いるのか、当惑させられます。しかし、わたしは一度だけ卒倒するほど
感動したキリスト教絵画があります。ノートルダム聖堂にあるルーベン
スの「十字架降架」と「十字架昇架」です。ガーン!と圧倒するような
インパクトがあり、絵の前で立ちすくんでしまいました。足がホント、
動かないんです。これですよね、「フランダースの犬」のネルロが愛犬
パトラッシュを抱きながら、その前で寒さのなか死んでいたのは。絵が
発するものは、観るものがどんな精神状態にあるのかに拠るのかもしれ
ませんが。
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Re:Re:★ローマ法王の他界(04月04日)
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がのさん (2005年04月05日 22時51分)
サンサンさん
>昨年、バチカン宮殿に行ったときに、ほんとに偶然でしたが、ローマ
法王が出てこられて、すぐ目の前を通られたのを見ました。感動で泣き
崩れていた人達もいるくらいでした。あの方が、と思うと、なんだか、
やはり哀しくなります。
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じかにお会いになっているんですね。宮崎のフェニックスさんは24年前
に来日した折、長崎のミサでお会いしているとか。ラッキーなのかもし
れませんよ。まさに「空飛ぶ聖座」で、世界じゅうをかけまわり、世界
の平和、世界の人びとの安寧を願って心を砕いていた人だったのでしょ
う。報道などで伝えられる以上のことは何も知りませんが、きっと世界
にとってたいへん重要な人だったのでしょう。これほど世界が悲しむの
はマザー・テレサ以来ではないでしょうか。歴史をなす良心だったので
しょう。たいしたものです。小人閑居をかこつ身としては、だだ、ただ
仰ぎ見るのみです。
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Re:Re:★ローマ法王の他界(04月04日)
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がのさん (2005年04月07日 16時00分)
ちこらんたんさん
キリスト教世界については無知というに近いですが、宗教界だけでなく
世界政治のうえにもおおきな影響力のあった人、おそらく人類はかけが
えのない大事な人を失ったのかも知れません、あとをだれが継ぐとして
も。ご冥福をお祈りするのみです。それにしても、30年(?)も一枚のカ
ードをもちつづけるところには何か特別な気持ちがあってのことなんで
しょうね。粗末にしたらバチがあたるとでも思っていたのでしょうか。
疑いを知らないそんな純粋な時代に帰ってみたいものですね。
>おふさしぶりです。
⇒アレッ! 名古屋では、近ごろ、こういうんですか。「おふさしぶ
り」と。おふざけぶり? 失礼!
私、ローマ法王のポストカードを持っています。牧師さんにいただいた
のです。子ども心に、なんだか分からないけど、偉い人なんだなって思
っていました。すでに自分にとってはおじいさんみたいな感じでした。
⇒来日の折もあちこちで感動的なことばを残しておいでとは聞いていま
すが、わたしはじかに聞いてはおりません。「戦争は人間のしわざ」そ
んなことはだれでも知っていることですが、法王がいうのと小泉さんが
いうのと、わたしやちこちゃんがいうのとではずいぶん違うものです
ね。それにつけても、まだ見ぬ人ちこらんたんさん。そのチビちこちゃ
んはどんな子だったか…。ブルーナの描くところのミッフィー(うさこち
ゃん)を想うのですが、どうでしょうか。無邪気でいたいけな、いつもま
っすぐこちらに顔を向けているうさこちゃん、ミッフィーにとって、ど
んな偉い大人物もおじさんはおじさん。ただのおじさん…、うん、それ
でいいんじゃないですか。可愛いだけでなく、このうさこちゃん、なか
なか自立的なんですよね。それにりっぱなのは周囲の大人たち。つまら
ないお説教はしないし、過剰な世話をやくこともない。
…あれっ、法王の話ではなくなったかな。仕方ないね、知らない人なん
だもん。無知をさらし、へんなことを言い出すと、どっかから「この不
敬もの!」と叱正のことばが飛んできそうなので、こわいこわい、この
へんで。
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