★賢治の風景――幻の野草オキナグサ |
04月28日 (木) |
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宮沢賢治の童話のうち、こんな作品が自分にも書けたらなぁ、と、いつも憧れ、心にとどまっている作品があります。そのひとつが『おきなぐさ』。ご存知でしたか。賢治の作品は全部読んだ、おおかた読んだ、という人でも、意外に読んでいなかったり、覚えていなかったりする場合の多い短篇童話。童話というよりは詩と呼びたいような、きれいな好篇です。この画像をご覧になったら、あなたももうもうぜったい忘れることはないでしょう。
――うずのしゅげを知っていますか。/うずのしゅげは、植物学ではおきなぐさと呼ばれますが、おきなぐさという名は何だかあのやさしい若い花をあらわさないように思います。
書き出しです。この童話が絵本になっているなんて、ぜんぜん知りませんでしたが、このたび偶然、図書館の児童書コーナーで目にすることになりました。そして、これまた偶然に近所の知人のところでこの幻の野草を見つけました。茎も葉も絹のような光沢ある毛、やわらかいうぶ毛におおわれている花。いま絶滅危惧Ⅱ類に指定されている、キンポウゲ科の多年草植物で、めったに自生しているところは見られないそうです。どうでしょうか、いつまで見ていても飽きることのない愛らしい花。
賢治にもう少しこの花について語ってもらいましょう。
――うずのしゅげというときは、あの毛茛(きんぽうげ)科のおきなぐさの黒嬬子(くろじゅす)の花びら、青じろいやはり銀びろうどの刻みのある葉、それから六月のつやつや光る冠毛が、みなはっきりと眼にうかびます。/まっ赤なアネモネの花の従兄、きみかげそうやかたくりの花のともだち、このうずのしゅげの花をきらいなものはありません。
――そして、あの葉や茎だって立派でしょう。私たちの仲間では、誰もが病気にかかったときは、あの糸をほんのすこうしもらって来て、しずかにからだをさすってやります。
「私たち」というのは蟻たちのことで、蟻たちもオキナグサが大好きです。山男だって、ヒバリだって、…もちろん、このわたしだって。山脈のまっ白の雪を見ながら、野原が黄色や茶の縞模様を見せるころ、「おきなぐさは、その変幻の光の奇術の中で、夢よりも静かに」目を覚まします。そして、夏のころ、あの可憐な花は、花びらを落とし、ふさふさした銀毛の房に変わります。風が渡ってくるたび、ぷるぷるとふるえ、今にも飛び立ちそうです。これは、毛足の長い羽毛に包まれてタネができたのです。その羽毛は3~5センチにもなります。まるで老人の白髪のようで、ここから「翁草」の名がついたと考えられます。童話で、おきなぐさがヒバリと対話している場面です。
――綺麗なすきとおった風がやって参りました。まず向こうのポプラをひるがえし、青の燕麦(オート)に波を立て、それから丘にのぼってきました。うずのしゅげは光って、まるで踊り子のようにふらふらして叫びました。「さようなら、ひばりさん、さようなら、みなさん。お日さん、ありがとうございました」。そして、丁度、星が砕けて散るときのようにからだがばらばらになって、一本ずつの銀毛はまっすぐ光り、羽虫のように北の方へ飛んで行きました。
飛んで行ったオキナグサの銀毛は空の星になるんですね。すてきです。最後に賢治はこう書いています。
――私は、それは二つの小さな変光星になったと思います。なぜなら変光星は、あるときは黒くて天文台からも見えず、あるときは蟻が言ったように赤く光って見えるからです。
どうですか、美しいお話とは思いませんか。賢治はこの花を七ツ森の西のはずれの草のなかで2本見つけたと書いています。このオキナグサは、万葉の時代にはネッコグサと呼ばれて詠われていますし、岡山のほうでは「バンバ」と呼ばれ、賢治は「うずのしゅげ」という方言で呼び、またほかの地方でも、オバガシラ、ウバガシラ、オジイノヒゲ、カワラノオバサン、ユーレイバナ、などと呼ばれています。賢治がいうように、どれもあまりきれいな名前ではありませんね。それに、もうひとつおまけですが、旧満州では、長い長い冬が終わり、雪解けの野にほんのり、つつましげに顔をのぞかせるこの花を迎春花(インチェンホワ)と呼んで、厳冬からの解放の喜びと結びつけて尊び、旧世代の人にはなつかしい歌、「満州娘」など、数多くの唄になって親しまれていますね。(わたしゃ十六 満州娘/春の三月雪解けに/迎春花(インチュンホワ)が咲いたなら/お嫁に行きます となり村/王(わん)さん待ってて ちょうだいね)
※…オキナグサについて、ここでご紹介しきれない分は、他の画像とともに「今月の花神」のほうで書かせてもらっています。そちらへもどうぞ。
※…画像4点削除
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Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ(04月28日)
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Play with meさん (2005年04月29日 11時58分)
なんと初々しいうぶげの光るオキナグサなんでしょう!!
「あれ?アネモネに似ている。」と思いながら読み進めるとアネモネの
いとこなんですね。
読んでみたくなりました。
早速、図書館へ行ってきます。
私も大型連休。普段できていない家事や庭の手入れを!!と思っていま
すが、なんだか物足りないな~~と感じていたところに、素敵なお話が
飛び込んできて嬉しいです。
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Re:Re:★賢治の風景―幻の野草オキナグサ-1
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がのさん (2005年04月30日 23時47分)
Play with meさん
>なんと初々しいうぶげの光るオキナグサなんでしょう! 「あれ?ア
ネモネに似ている」と思いながら読み進めると、アネモネのいとこなん
ですね。読んでみたくなりました。早速、図書館へ行ってきます。
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宮澤賢治のこの「おきなぐさ」という作品、これまでにお読みになった
ことがありましたか。
たくさんの賢治の作品群のなかで、見落とされることの多い作品で、そ
の不当な扱いにいつもわたしはキリキリと胸に痛いものを感じていまし
た。賢治の作品のうち、むしろ、植物や花の名が登場して来ない作品を
挙げろといわれたら、なかなか難しく、ウーンとうなってしまうかも知
れません。そんなに目立つことはないながら、彼らはイーハトーヴの住
人として立派に役割を果たしています。「おきなぐさ」のように、タイ
トルになっているものだけをあげてみると、どんなのがありますか。
「水仙月の四日」「やまなし」「四又の百合」などがすぐ浮かびますで
しょうか。「チューリップの幻術」「マグノリアの木」「ガドルフの百
合」といった好篇もありますし、わたしが特に挙げたいのは、「いてふ
の実」「ひのきとひなげし」「まなづるとダァリア」「虔十公園林」な
ど。ほかには、う~ん、「さるのこしかけ」「楢ノ木大学士の野宿」
「めくらぶどうと虹」「さいかち淵」なんてのもありますね。そのほか
にはどんなのがあるでしょうか。≪つづく≫
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Re:Re:★賢治の風景―幻の野草オキナグサ-2
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がのさん (2005年04月30日 23時49分)
Play with meさん
≪承前≫
どれもそんなにメジャーな賢治作品ではありません。play with me さん
にもあまり馴染みのない作品かも知れません。わたしがここでご披露し
たような画像と結びつけた賢治作品の読み方は邪道だと批判する人がい
るかもしれません。しかし、賢治の作品はなかなか豊かで、いろいろな
角度から読める楽しさがあり、邪道だ、間違いだ、といわれるスジアイ
のものではないように思うのです。わたしの友人のひとりで、賢治の食
べものにこだわって作品を片っ端から読んでいるものがいます。鉱物を
どう表現しているかという視点から読んでいるものもいます。賢治の方
言を研究するものも。ひとつ視点を定めて見ていくと、思いがけない宝
が光りだすことがありますよね。また、そういう視点の決め方をしない
と見えて来ないこともある賢治の広大さですよね。
これを機会に、わたしはもう少し賢治と花あるいは植物を見ていこうか
な、と思っているところです。
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Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ(04月28日)
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Play with meさん (2005年05月01日 22時29分)
いっぱい楽しみを与えていただきました。
実は私はあまり読書家ではないので、がのさんのページからこそこそと
読んでいる状態です。関心のあることだけに声を出してるんです。
物知りの学のあるテューター方の中で、小さくなっています。
それだけにがのさんのページから見つけた作品は感動が大きいです。
ところで、
昨日、日経夕刊で見つけたのですが、「ハンカチノキ」がきれいなので
は?と東大名誉教授の岩槻邦夫先生が書かれていました。
ごらんになったことはありますか?
十数年前は東大植物園だけだったそうですが、最近は各地の植物園でも
栽培されているとか。
写真が出ていたのですが、カラーでないので、ぜひみてみたいな~~と
思います。
本当にハンカチをぶらさげたような・・・と書いてあるので興味をそそ
られます。(絵本のコルクの木のようではなくね)
もしお写真を撮られることがあればぜひ見せてくださいね。
上手におねだりしてるようですね(*^_^*)
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Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ(04月28日)
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さちこさんさん (2005年05月01日 23時17分)
こちらのHPにお運びくださりありがとうございました。
がのさんがお撮りになる植物達の写真、大好きです。
・・・もっと気の効いた言葉が他にあるでしょうに、「大好きです。」
でも、この言葉しか思い当たりません。申し訳ありません。
オキナグサ、初めて拝見しました。
ふわふわ、フワフワ、優しそうなお花ですね。
GW中は、庭の植物達に元気をもらう日々が続いています。
ヘッセの「庭仕事の楽しみ」、
学生の頃読んだ時はちーーっとも感じるところがありませんでしたが、
今読めば違う世界へと導かれるかもしれません。
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Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ(04月28日)
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がのさん (2005年05月01日 23時26分)
Play with meさん
>昨日、日経夕刊で見つけたのですが、「ハンカチノキ」がきれいなの
では?と東大名誉教授の岩槻邦夫先生が書かれていました。ごらんにな
ったことはありますか? もしお写真を撮られることがあればぜひ見せ
てくださいね。
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ハンカチノキですか。これもたしか東京・小石川の東大植物園で見た記
憶がありますが、そのときは時期を逸していたのか、あまりきれいとは
思いませんでした。だいぶ以前のことでもあり、画像は持っておりませ
ん。かつて新宿御苑で見たことがあるという人がおり、インターネット
で「新宿御苑」を見ましたら、ありました、ありました、いままさに満
開と紹介していました。新聞に掲載されていた東大植物園日光分園のホ
ームページもみつけました。右の「お気に入り一覧」のNATUREにふたつ
のアドレスを入れておきましたので、ここから入ってご覧になってくだ
さい。なにやら、中国の高冷地のみに自生する植物とありましたね。
ついでながら、デジカメはたいへんすぐれた機能を備えておりますが、
わたしのものでは、どうしても、白と黄色の対象がシャープに撮れませ
ん。きょうもすばらしい白い花(夕顔?)を撮ったのですが、満足できる
ものではありませんでした。何か方法がありますかね?
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Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ(04月28日)
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Play with meさん (2005年05月02日 13時55分)
ハンカチノキインターネットでどちらも堪能させていただきました。
う~ん、でも本物が見たいですね。
兵庫県のどこかにないか探して見ますね。
今年にまにあうかどうか・・・・
花の季節になるとそわそわします。、
今は藤の盛り。岡山県のわ和気に藤公園があり、世界の藤を川沿いに見
事に咲かせています。
石楠花に花しょうぶ、バラ園と落ち着きません。
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Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ=1
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がのさん (2005年05月02日 23時27分)
さちこさんさん
>オキナグサ、初めて拝見しました。
ふわふわ、フワフワ、優しそうなお花ですね。ヘッセの「庭仕事の楽し
み」、学生の頃読んだ時はちーーっとも感じるところがありませんでし
たが、今読めば違う世界へと導かれるかもしれません。
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ヘルマン・ヘッセの『庭仕事の愉しみ』ですか。なつかしい本です。こ
れは実用的な園芸の本とはぜんぜん違い、趣味の園芸というのとも違っ
て、自分の中のものを耕せ、庭仕事は瞑想である、…というような哲学
的というか、そんな本でしたよね。わたしにとっての草花や樹々はそれ
ほどのものではないけれども、やはり、生命の秘密を教えてくれるもの
とでもいうのでしょうか。そういうことを学ばせてもらったのは、この
周囲にも何人かいるのですが、ほかには、あのピーター・ラビットのビ
アトリクス・ポターであり、とりわけターシャ・テューダーです。
ご存知ですか、この人について? 書きだすとこのスペースではおさま
りませんので、後日ひまをみてご紹介したいと思いますが、アメリカの
女流画家であり絵本作家。もう90歳を越えたかも知れません。数年前に
なりますが、新聞を開くとたまたま、暖炉の前で糸を紡いでいる女の人
の写真が載っていました。その横顔はフェルメールが絵に描くような、
静かな、しかし何とも言えぬ存在感のある、違う時代、違う世界に生き
ている、しかしそれがじつに心地よさそうに生きている、そんな女性の
表情でした。それがターシャ・テューダー。アメリカ・ニューイングラ
ンド地方に250エーカーという広大な土地を持って住み、17世紀前半にイ
ギリスから渡ってきたピューリタンのように自給自足の生活を送ってい
る人。自然への限りない畏敬と感謝にあふれ、先人たちの手仕事の知恵
を大事に生かしつつ、生活美への飽くなき追究をしてきた人。
〔つづく〕
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Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ=2
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がのさん (2005年05月02日 23時28分)
さちこさんさん≪承前≫
お薦めしたい関連図書は文藝春秋社から出ている『ターシャ・テューダ
ーの世界――ニューイングランドの四季』(リチャード・ブラウン=写
真、相原真理子=訳)、『ターシャ・テューダーのガーデン』(トーヴァ・
マーティン=文、リチャード・ブラウン=写真、相原真理子=訳)、『ター
シャ・テューダー 手づくりの世界――暖炉のそばで』(トーヴァ・マー
ティン=文、リチャード・ブラウン=写真、倉野雅子=訳)、メディア・フ
ァクトリー刊『喜びの泉――ターシャ・テューダーと言葉の花束』(ター
シャ・テューダー=文、倉野雅子=訳)など。いずれも美しい自然のなかで
花や小動物たちと四季を楽しむターシャ、糸を紡ぎ・染め・織る、石鹸
をつくる、カゴを編む、バダーやチーズをつくる、といったターシャの
生活を写真と絵で紹介、美しく生きるとはこういうことか、と思わせて
くれる世界です。こころがきれいに洗われるのを感じさせてもらえま
す。
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Re:Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ=2
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がのさん (2005年05月03日 18時14分)
Re:Re:Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ=1 [ 関連の日
記 ] 返事を書く
さちこさんさん (2005年05月03日 16時23分)
がのさんへ
>とりわけターシャ・テューダーです。ご存知ですか、この人について?
以前もテレビで特集がありましたね。少し前に図書館で、
「今がいちばんいい時よ~ターシャ・テューダーの言葉(3)」
を借りて読んだところです。
ことばはとても短いのですが、かえってこれが響くものでした。
本の最後の方に出てくる黒いドレスを召したターシャさん、
とても素敵でした。
ターシャ・テューダーさんの一途さ、頑固さ。本でも、絵でも、
ご自分の「世界」を作ることのできる方の想いというものは
強いものだぁと感じます。
素敵な方ですけれど、お姑さんにしたらちょっと怖いかも???
うふふふ~♪
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Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ(04月28日)
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みんとさん (2005年05月04日 03時13分)
おきなぐさは、ちんぐるまのようだな~、と思わず高山植物図鑑を手にとって
しまいました。小さなボサボサの頭がいっぱい並んでいるような、秋のチング
ルマと似てますね。花びらが飛んでいった後は。学生の頃は山登りをしていた
ので、その山の空気と共に思い出します。
ところで☆
がのさんって、男の方だったんですね!うちのHPの書き込みも、(ありがと
うございますm(_ _)m)この日記も、てっきり女の方かと思って読んでおりま
した。
あー夜更かし癖なおさなきゃ自律神経やられる~。
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Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ(04月28日)
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がのさん (2005年05月04日 12時42分)
みんとさん
>おきなぐさは、ちんぐるまのようだな~、小さなボサボサの頭がいっ
ぱい並んでいるような、秋のチングルマと似てますね。学生の頃は山登
りをしていたので、その山の空気と共に思い出します。
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チングルマですか。昔むかしの話です。ラボの東北キャンプが天元台で
おこなわれていた時期がありました。スキーで有名なところですね。野
外活動は、高原の気持ちよい風をあびながらロープウェイを何回も何回
も乗り継いで登りつめ、ついに到着したのが、みごとなお花畑。湿原に
なっていまして、たくさんの池塘のまわりにチングルマ、ワタスゲ、イ
ワカガミといっためずらしい高原植物を見ることができました。子ども
たちといっしょですからこれをゆっくり鑑賞する時間はありませんで、
いまにしてみれば、もっとじっくり見ておけばよかったと悔やまれます
けれど、ほんと、目がさめるような風光でした。池塘にぽっかり白い綿
雲が映っていて、夏の日差しにキラキラ輝いています。遠い別世界にい
るようでした。山歩きをなさっていたというみんとさんには、きっとこ
の感動を分かちあってもらえるでしょうか。
昨年は7月末、尾瀬へ行きました。ニッコウキスゲが群生しているはず
でしたが、昨年の異常な気象条件によるのか、ほとんど、ない! ない
ことにびっくりしました。まあ、あそこはほかにも美しい植物にはこと
欠きませんけれど。いま狙っているのはコマクサです。3年ほど前にコ
マクサの群生地に出会っているのですが、撮影に失敗しました。この夏
にはふたたび尾瀬沼へ行く予定。その前に、この5月末日には安曇野・
上高地から奥飛騨、乗鞍へ昔のラボの仲間たちと行くことになってお
り、どんな高原植物と出会えるか、温泉とともにそれも楽しみにしてい
ます。そうですよ、エヘン! わたしはレッキとした男ですよ。
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Re:Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ(04月28日)
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みんとさん (2005年05月05日 01時42分)
東北の山!私は飯豊朝日に登りましたが(はるか昔です)こんなに楽しくてお
花畑の綺麗な山行はなかった!下界とは別世界。もう歌いっぱなし、笑いっぱ
なしだったような気がします。日本アルプスみたいに人で混んでなくて、綺麗
な小屋もあって、しかも、あぁこれこそお花畑!東北にはもう一度くるぞ!と
思ってから何年たったでしょう・・・
イワカガミは私の一番好きな花です。汗を流しながらひたすら登っている時
に、あの可憐さにどれほど癒されたかわからない。
コマクサは、どうしてこんなところに咲けるんだろう?と思うような高地の岩
だらけの中で、風にビュービューさらされながら咲いていた。こんなに綺麗な
のに、誰も見てないところでなんで咲いてるんだろう?と思った花。確か後立
山を縦走している時、白馬三山のあたり?メンバーがバテて、水もなくてひび
割れたくちびるからは出血して・・無理な計画をたてたことが情けなく疲れた
心と体で見ていたのを思い出します。はるか昔です。
今は、年に一回山に登るくらいです。大山とか黒姫に。
ラボ関係者は山に登る人が多いですね?
がのおじさま、失礼しました~!
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Re:Re:Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ=1
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がのさん (2005年05月05日 21時07分)
みんとさん
>東北の山!私は飯豊朝日に登りましたが(はるか昔です)こんなに楽
しくてお花畑の綺麗な山行はなかった! 下界とは別世界。もう歌いっ
ぱなし、笑いっぱなしだったような気がします。あぁこれこそお花畑!
と思ってから何年たったでしょう・・・
★⇒「歌いっぱなし、笑いっぱなしのヤマオンナたち。風紀こわすのよ
ネ、こういうの。第一、ここは信仰の山ですよ。ほら、山のケモノたち
も恐れをなして逃げていくじゃないですか」
「ま、ま、ま、がのさんよ、そんなにツンケンしなさんなよ。かわい
い、若いむすめらのことじゃないかね。どうもカタブツでいかんよ、お
まはんは」 …(山の神の声)
ま、イーデすけどね。飯豊(いいで)山、イーデすねぇ。尾根の稜線のき
れいなこと、それに北股岳山頂あたりは、チングルマをはじめ、高山植
物の宝庫とか。マツムシソウが見られるのもここではなかったですか?
わたしは行っていませんが、いつもあこがれの山です。百名山のひと
つ。
飯豊山を縦走できる若いエネルギーがあったらな~、と悔やみます。
イワカガミは私の一番好きな花です。汗を流しながらひたすら登ってい
る時に、あの可憐さにどれほど癒されたかわからない。
★⇒いちばんお好きというイワカガミのきれいな画像があります。ずう
っと以前にこのホームページで紹介していたのですが、ご覧になってお
られないでしょうね。郷里の山キチガイの友人から送られたものです
が、これはほんとにキレイ! それに、ちょっと前、園芸店の片隅で
「イワカガミモドキ」というのを見つけました。“もどき”というくら
いですので、そんなにきれいではありませんが。
もしよかったら、メールアドレスを「メールを送る」を通じてお教えく
ださい。昔の山オトコ・山オンナのよしみで画像を送ります。
→つづく
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Re:Re:Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ=2
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がのさん (2005年05月05日 21時10分)
みんとさん(承前)
コマクサは、どうしてこんなところに咲けるんだろう?と思うような高
地の岩だらけの中で、風にビュービューさらされながら咲いていた。確
か後立山を縦走している時、白馬三山のあたり?
★⇒コマクサは日当たりのよいガレ場で見られますね。最近では、わた
しは2002年の夏、群馬県の草津温泉の奥の奥、長野との県境近くの八間
山の斜面で見ました。
カモシカ平まで死ぬ思いで登り、わ~~~~ッとなだらかな鞍部に一面
に広がるニッコウキスゲにつつまれてすごしたあとでしたが、悔しいな
がら接写撮影に失敗し、コマったものでした。
あ~、山の話はいいですねぇ。話をするだけでもまわりの空気が澄んで
くるような・・。
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Re:Re:Re:Re:Re:★賢治の風景――幻の野草オキナグサ=1
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みんとさん (2005年05月05日 23時33分)
「歌いっぱなし、笑いっぱなしのヤマオンナたち。風紀こわすのよ
ネ、こういうの。第一、ここは信仰の山ですよ。ほら、山のケモノたち
も恐れをなして逃げていくじゃないですか」
→あのねぇ、ワタクシの場合、そんなに大声で歌ったり笑ったりしていたわけ
ではないんです。気持ちは飛び跳ねてたけれど。(`ε´)
重たいキスリングしょって、山に登ろう!なんて思ってヤマ女になろうとした
わけでは全くなく、綺麗なお花畑が見たかった、満点の星空が見たかったんで
すよね。(そのためにはやはりひたすら足元を見つめて汗流して登るしかなか
った・・・(-_-;
たしか北股岳山頂あたりだったと思います。お花畑の中で、その一つのように
(゜ー゜?)ニッコリ笑って写真におさまってるの。
がのさん、やはり男のかたですね。(~ギャグの多さを見ると・・・)
そんなことをぬかしたあとでナンですが、イワカガミの画像、お願いします。
「私を見て!」って上を向いて咲いている花よりも、下を向いて「がんばって
ね。」とひっそりとささやいてくれているような感じがあるんですよね。
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