★賢治の風光――それは幻視か幻聴か。「水仙月の四日」は色彩とひびきに満ち…。 |
05月20日 (金) |
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小夜/「アンドロメダ、あぜみの花がもうさくぞ、おまえのラムプのアルコオル、しゅうしゅと噴かせ」…スイセンのお花だけでなく、あぜみの花もおはなしに出てきましたよ。あざみのことを賢治さんのおうちのほうでは「あぜみ」というんですね。
がの/ちがいます。あぜみは小夜ちゃんがいつも気にしている「あざみ」のことではなく、「アセビ」のこと。「馬酔木(あしび)」と呼ぶこともあります。やはりスイセンと同じように春のはじめのころに見られる花。釣鐘のような小さな花がかたまりになって咲きます。
小夜/あっ、そうなのですか。アセビなら小夜の行っている幼稚園の花壇で見ましたよ。
アセビ(馬酔木)
がの/それにしても、カシオピイアとかガラスの水車とか、アンドロメダ、アルコオルのランプとか、こうした文章をみると、宮澤賢治という人は日本人離れをした発想をする人だとは思いませんか。日本の基層にある古い文化や伝統をこうしたきれいなイメージにくるんで表現できるめずらしい人。
小夜/そして、ほんとうに美しいリズムをもったことばです。こんなことを云ってはいけないのかも知れませんけれど、おはなしのスジなんてどうでもいい、そのゆたかなイメージ、心地よいことばのリズムにふれるだけで、もう、十分で、小夜は「ありがとうございます」といいたいくらいだわ。
がの/ほお~ッ、小夜ちゃん、うまいこといいますね。
小夜/「雪童子(ゆきわらす)はわらって革むちを一つひゅうと鳴らしました。すると、雲もなく研きあげられたような群青の空から、まっ白な雪が、さぎの毛のように、いちめんに落ちてきました。それは下の平原の雪や、ビール色の日光、茶いろのひのきでできあがった、しずかな綺麗な日曜日を、いっそう美しくしたのです」。ね、おとうさん、うっとりしてしまいますね。涙が出てきそうなくらいきれいです。
がの/色彩に満ちた世界、その空間をヒュッとかすめる鋭い音。その世界に見られる微妙な動きをこまやかに捉えています。「もう、よほど冷たくなってきたのです。東の遠くの海のほうでは、空の仕掛けを外したような、ちいさなカタッという音が聞こえ、いつかまっ白な鏡に変わってしまったお日さまの面を、なにかちいさなものがどんどんよこ切っていくようです」。すべてが死に絶えたような静謐の世界での、ちょっとした動き、ちょっとした音、ほんのかすかな変化に、賢治の神経はピリピリ敏感に反応していることに感動してしまいます。
小夜/「丘の稜(かど)は、もうあっちもこっちも、みんな一度に、軋るように切るように鳴りだしました。地平線も町も、みんな暗い烟(けむり)の向こうになってしまい、雪童子の白い影ばかり、ぼんやりまっすぐに立っています。その裂くような吼えるような風の音の中から……」
がの/ふ~ん、小夜ちゃんは、いつの間にそんなにおじょうずにご本が読めるようになったのですか。幼稚園のおともだちはまだ字が読めないのとちがいますか。
小夜/そんなことはありませんよ。詩織ちゃんも沙奈ちゃんも明音ちゃんも読めます。でも、裕美ちゃん、智世ちゃんはまだみたいですけれど。
がの/おとうさんもおかあさんも、これまで小夜ちゃんに字を教えたことはありません。いつから読めるようになったのですか。
小夜/いつから、なんていわれても…。おとうさんやおかあさんにこれまでに何百というご本を読んでもらってきましたし、ひとりでいるときや小百合ちゃんとふたりのときは、おとうさんやおかあさんを待ちながらいつもご本を見ていましたから、小夜にも知らないうちに読めるようになったのではないでしょうか。小百合ちゃんはときどき「おねえちゃま、ご本を読んで」といいますし。
がの/読めるというだけでなく、とってもおじょうずに語れるんすね。
小夜/そんなこといわれたら、恥ずかしいわ。おとうさんやおかあさん、それに、幼稚園の真由美先生のお話の仕方をちょっと真似しているだけです。
がの/すばらしいのは、読めるというだけでなく、お話をしっかり理解できること。大事なところをきちんと捉えられること。この「水仙月の四日」は、息もつけないようなはげしい雪あらしのなかで、雪わらしと赤いケットの小さな女の子の、次元を異にした交歓、ふしぎな愛情ですよね。女の子は一言もしゃべっていませんけれど。すべてを死でおおい尽くしたような雪だけの世界にさまざまなニュアンスと表情を与え、読むものの胸をポッとあたたかくしてくれるやさしさを見せてくれました。
小夜/「雪渡り」でも、次元を超えたつかの間の交わりが四郎ちゃん・かん子ちゃんとキツネのあいだにありました。だれのこころにもある憧れを書いてくれているんですね。ひとをいじめたり憎みあうのはよくない、どんな争いのなかにあっても、ほんとうはみんながだれとでもおともだちでいたい、という…。
がの/情け容赦もない雪ばんごも、ばさばさの髪を渦まかせながら東のほうへかけて行き、きびしい水仙月の四日は終わりました。いよいよ春です。そこの部分の文章も、おとうさんは大好きです。「野原も丘もほっとしたようになって、雪は青じろく光りました。空もいつかすっかり霽(は)れて、桔梗いろの天球には、いちめんの星座がまたたきました」。黒井健さんの描いている、星あかりの下、雪をかずいてひっそりと眠る山の絵もすてきですねぇ。
小夜/このご本に出会えて、ほんとうによかったわ。
がの/Play with me 先生のおかげですね。
小夜/「スーホの白い馬」を描いた赤羽末吉さんや、ラボの「大草原の小さな家」を描いている伊勢英子さんも、このおはなしの絵本を描いておられるようですので、そちらもぜひ読みたいです。それと、伊勢さんの新しい絵本「1000の風、1000のチェロ」も、すてきでしたねぇ。
がの/小夜ちゃんは、今回「水仙月の四日」のほか、「チュウリップの幻術」も読みましたね。こちらのことは、また機会があったら、ということにしましょうね。
小夜/はい、わかりました。でも、チューリップのことをうっこんこう(鬱金香)と呼ぶこともあるなんて、はじめて知りました。どんなことを思って昔の人はそんな名前をつけたのでしょうねぇ。
がの/白いチューリップの花から湧きあがる、すきとおったエーテル。じつはそれが光のお酒。青いすももの垣根に囲まれた農園で、洋傘直しと園丁のおじさんとが、その光のお酒を飲んですっかり気持ちよく酔います。おとうさんも一杯ごちそうになりたいな~。
小夜/あら、おとうさん。おとうさんはゲコゲコ蛙ちゃんで、アルコールはぜんぜんだめじゃなかったですか!
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Re:★賢治の風光――それは幻視が幻聴か。「水仙月の四日」は色彩とひびきに満ち…。(05月20日)
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Play with meさん (2005年05月21日 00時43分)
感性豊かな小夜ちゃんへ
本当にたくさんのお話をお父様やお母様によんでいただいたんでしょう
ね。字が読めなくてもしっかりとお話の大事なところを捕らえて考える
ことのできる素晴らしいお嬢ちゃんですね。そんなにしているうちに字
もしっかりと読めるようになっているのですものね。関心関心。
小夜ちゃんとGANO父さんのお話はその物語を読みたくなるような生
き生きとしていて、色彩豊かですよ。
PWM叔母さんは小夜ちゃんほどお話を読んでないので、小夜ちゃんの
好きなお話をどんどん推薦してくださいね。楽しみにして読みますね。
よろしく(^_-)-☆
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Re:Re:★賢治の風光――それは幻視が幻聴か。「水仙月の四日」は色彩とひびきに満ち…。(05月20日)
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がのさん (2005年05月21日 23時30分)
Play with meさん
>本当にたくさんのお話をお父様やお母様によんでいただいたんでしょ
うPWM叔母さんは小夜ちゃんほどお話を読んでないので、小夜ちゃん
の好きなお話をどんどん推薦してくださいね。よろしく(^_-)-☆
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小夜です。先生、小夜とおとうさんのつまらないおしゃべりにおつきあ
いくださり、ありがとうございます。おかげさまで、賢治さんのおはな
しにまた出会うことができて、とてもうれしかったです。ますます賢治
さんのおはなしが好きになりました。きょうは、いつもの図書館ではな
く、地域のみなさんがヴォランティアでやっていらっしゃる市民図書に
行ってみました。先生がお読みになった赤羽末吉さんの「水仙月の四
日」がひょっとしてないものかと期待して行ったのですが、それはあり
ませんで、代わりに伊勢英子さんの「水仙月…」と木内達朗さんという
人の「氷河ねずみの毛皮」、伊藤亘という人の「虔十公園林」を借りて
きて読みました。伊勢さんの絵も、とっても、とってもきれい。雪あら
しのはげしい表情と、あらしの去ったあとの耳の底が痛くなるようなシ
ーンとした静けさがみごとに描かれているように思いました。雪のおふ
とんの下で眠る小さい女の子の、ほんのりとした赤み。悲しいまでの美
しさです。
女の子は雪の下で死んだようになりながら、手に「やどりぎ」をしっか
り持っています。大きなクリの木についたヤドリギには赤い実がついて
いるとありました。おとうさんの大きな辞書をお借りしてしらべてみま
したら、ヤドリギは、春浅いころ、うす黄色の小さな花をつけて、珠の
形の液汁の多い実を結ぶとありました。風がふけばゆらゆら揺れる不安
定な樹のうえに寄生するような植物ですから、抵抗力はさかんで、西洋
のほうではまさに生命力の象徴とされるようですね。
おはなしのタイトルが「水仙月…」で、スイセンのお花が何かおおきな
役目をもつのかと思っていましたが、「カシオピイア、もう水仙が咲き
出すぞ、おまえのガラスの水車、きっきとまわせ」、…本文ではここに
出てくるだけでした。でも、おとうさんの白いスイセンのお写真、なん
だか、おはなしにぴったりだとはお思いになりませんか。
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Re:★賢治の風光――それは幻視が幻聴か。「水仙月の四日」は色彩とひびきに満ち…。(05月20日)
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Play with meさん (2005年05月22日 02時14分)
小夜ちゃんへ
このおはなしは読み返せば読み返すほど、美しく、激しく、雪童子の赤
いケットの女の子への不思議な友情が寒さの後に心を暖めてくれます
ね。
ヤドリギの赤い実とケトルの赤い色がとても印象的ですね。
そして、透明感のある表現が素敵です。
すーと通り過ぎれば理解しにくいお話ですよね。
で、小夜ちゃんにお願いしたの。
大好きなお話にないました。ありがとうございます。
何度も読み返しましたよ。
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Re:Re:★賢治の風光――それは幻視が幻聴か。=【1】
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がのさん (2005年05月23日 22時50分)
Play with meさん
小夜ちゃんはいよいよ賢治ファンになってしまい、日曜日にはひとり
で市民図書へ行って「やまなし」と「雪渡り」の絵本も借りてきまし
た。すぐれた絵本にこのところ出会っていますが、それまで全集本や文
庫本で読んできた賢治作品とは、なんだか、ぜんぜん印象の質がちがっ
ているようです。
きのうの新聞でご覧になりませんでしたか、この12日に宮澤賢治をめ
ぐるシンポジウムが朝日新聞、岩波書店、国際日本文化センターの主催
で開かれ、「『雨ニモマケズ』の心を探る」というテーマで語られたよ
うなのです。このシンポに参加しているのは、中村稔氏(詩人・日本近代
文学館理事長)、武田清子さん(国際基督教大学名誉教授)、赤坂憲雄氏
(児童文学者・東北芸術工科大学教授)、それに山折哲雄さん(宗教学者)
と、宮澤賢治研究の第一人者たち。レポートでエー~~ッ! とびっく
りさせられました! わたしたちはふつう、宮澤賢治の人物像を『雨ニ
モマケズ』のあの清廉で禁欲的なデクノボー、欲なく、他のひとのため
に自分を投げ出す清雅な生き方をする人物に重ねて考えてきたように思
います。いかがでしょうか、Play with meさん、そうではありませんで
したか。「永訣の朝」では、死を前にした妹トシに、こんどまた人とし
て生まれ変わってこの世に出て来れるなら、自分のことだけでなく、ひ
とさまのためになるような生き方をしたい、と語らせていますし、【以
下、つづく】
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Re:Re:★賢治の風光――それは幻視が幻聴か。=【2】
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がのさん (2005年05月23日 22時53分)
Play with meさん【承前】
「よだかの星」にしても「銀河鉄道の夜」「グスコーブドリの伝記」に
しても、その他多くの作品で自己犠牲をずうっと書きつづけてきました
ですからね。それがじつは、『雨ニモマケズ』には別にはっはりとした
モデルがいて、その人物像を投影して書かれたのがあの詩であるとい
う。わたしたちの賢治像とは別に、生前の賢治にはとかく毀誉褒貶がつ
きまとい、とくに弱さや迷いや矛盾を抱えていて、高邁な精神と卑俗な
精神、強い精神と弱い精神とのあいだに引き裂かれた存在だというので
す。
モデルとされるのは斎藤宗次郎というキリスト者。同じ花巻に生まれ
た人で、内村鑑三の忠実な弟子のような人。小学校の教員をやっていた
とき、子どもたちに聖書を教えたために旧弊な迫害にさらされ、学校を
追われます。職を追われたあと新聞配達業にたずさわり、雨の日も風の
日も配達をつづけながら、詩にあるように、困っている人のために東奔
西走し、住民に誠実に接したらしいですね。賢治は花巻農学校の教諭を
していたときにこの人と知り合っているのだそうですね。
賢治がたいへんすぐれた詩人であり童話作家であることには変わりは
ないですが、病床にありながら夢想していた賢治の理想の生き方が、あ
のデクノボーだったろう、という。ですから、デクノボー、すなわち宮
澤賢治、と考えるのは間違いなのだそうです。ちょっとショックでした
ね。
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Re:★賢治の風光――それは幻視か幻聴か。「水仙月の四日」は色彩とひびきに満ち…。(05月20日)
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Play with meさん (2005年05月24日 22時24分)
ここのところ父母会や支部活動で忙しくしているうちにその新聞が見つ
かりません。また、図書館で読んできますね。
本当に全集で読むのと、絵本で読むのとではイメージが変わり、ゆった
りと楽しめますね。
でも全集を見ていると「ぜ~んぶ読めるんだ!!」という満足感が得ら
れますね。延長して借りています。
さよちゃん
「チューリップの幻術」もお父さんとお話してね。
が幻想的な「あの花の盃の中からぎらぎら光って透きとおる蒸気
が・・・・」など素晴らしい光景がうかんできますね。
楽しみにしています。
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Re:Re:★賢治の風光――それは幻視か幻聴か。「水仙月の四日」は色彩とひびきに満ち…。(05月20日)
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がのさん (2005年05月25日 15時24分)
Play with meさん
「チューリップの幻術」もお父さんとお話ししてね。幻想的な「あの花
の盃の中からぎらぎら光って透きとおる蒸気が…」など素晴らしい光景
がうかんできますね。楽しみにしています。
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チューリップがお日さまの光と朝露をあわせて醸成するお酒。どんな味
のするお酒でしょうか。PWM先生は、お酒、お好きですか。小夜のところ
は、おとうさんもおかあさんもぜんぜんだめなのですよ。ですから、小
夜が大きくなったときも、たぶん好きにはなれないかも知れません。お
酒が好きでないから、というわけではありませんが、あの絵本はもう図
書館にお返ししてしまいました。絵が、宮澤賢治のおはなしのものらし
くなく、小夜はちょっとあまり好きにはなれませんでしたし。
それより、ゆうべ、お休み前におかあさんに同じ宮澤賢治の「やまな
し」を読んでいただきました。こちらの絵(遠山繁年=絵)はすぐに大好き
になりました。それに、おかあさんがと~ってもおもしろく読んでくだ
さったので、妹の小百合ちゃんなんか「クラムボンはわらったよ」「ク
ラムボンはかぷかぷわらったよ」と、いつまでも口まねをしていたほど
でした。カニさん兄弟がかわいいだけでなく、なんだか恐いところもあ
って、どきどきしました。
おとうさんとよく行くお散歩のコースの一つに鶴見川に沿った遊歩道が
あります。鶴見川、もしかしてどこかでお聞きになったようなご記憶は
ありませんか。アザラシのたまちゃんがいちばん最初に発見された川で
す。大きいお魚、小さいお魚がたくさん泳いでいます。この川のほとり
をお散歩しながら、「やまなし」のことをおはなししました。そのとき
のことを書いてくださるよう、おとうさんにお願いしてみますね。ここ
のところちょっとお忙しいようですけれど、近いうちに書いてくださる
と思います。お散歩は、とちゅうでかみなり雲が出てきたので、とちゅ
うで急いで帰ってきました。その前は雹でしたし、へんなお天気。
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Re:Re:Re:★賢治の風光――それは幻視か幻聴か。「水仙月の四日」は色彩とひびきに満ち…。(05月20日)
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Play with meさん (2005年05月26日 20時32分)
がのさん
>Play with meさん
PWM先生は、お酒、お好きですか。
★すきなんですよ・・・
ラボが終わって、気持ちのいい時間、悩み多い時間、いろいろですけど
ね。
でもすぐに眠くなるのでそんなにはたくさんいただけないんですけど
ね。我が家で1番は息子・・・私の父に似たのでしょうか?酒豪です。
夫は3番かな??
小夜ちゃんのお宅は清廉なご家庭ですみきった空気が流れているのでし
ょうね。すてき!!
小夜ちゃんのような可愛いいお嬢ちゃんが生まれるのも当然です。
それに、おかあさんがと~ってもおもしろく読んでくだ
さったので、妹の小百合ちゃんなんか「クラムボンはわらったよ」「ク
ラムボンはかぷかぷわらったよ」と、いつまでも口まねをしていたほど
でした。カニさん兄弟がかわいいだけでなく、なんだか恐いところもあ
って、どきどきしました。
★とてもいいご家族ですね。ほんわかした空気が流れてきます。
アザラシのたまちゃんがいちばん最初に発見された川です。
★ そうなんですね。
遠くのお話のようにTVを見てました。
いまはどうしてるのでしょうか??
そのときのことを書いてくださるよう、おとうさんにお願いしてみます
ね。ここのところちょっとお忙しいようですけれど、近いうちに書いて
くださると思います。
★ 楽しみにしています。
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Re:Re:Re:★賢治の風光――それは幻視が幻聴か。=【2】
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Play with meさん (2005年05月26日 22時56分)
がのさん
>Play with meさん【承前】
賢治がたいへんすぐれた詩人であり童話作家であることには変わりは
ないですが、病床にありながら夢想していた賢治の理想の生き方が、あ
のデクノボーだったろう、という。ですから、デクノボー、すなわち宮
澤賢治、と考えるのは間違いなのだそうです。ちょっとショックでした
ね。
★ ほんとうに私もそう思います。
清廉なイメージをそのまま勝手に賢治に投影して、イメージを作っ
ていたのは読者なんですけどね~~~。
でもいいですよね。
どんな賢治さんであれ、作品にはまっているときはその主人公に
はまっているのですものね。
どこか強烈に同化しているのが「宮沢賢治」なんでしょうか?
物語寸景〔4〕をもう一度読み直して考えています。
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