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一泊相互ホームステイを終えて |
05月23日 (月) |
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今年はパーティ初の送り出し。
所属テューターとして、参加者の母として、
去年の事前活動担当&引率者とは違った立場で国際交流に関わらせてもらっている。
担当としても感動するできごとだったのだが、
「一泊相互ホームステイ」(ラボっこ同士互いの家を訪問して、よそのご家庭の生活体験)を終えたときの、
メンバーのすがすがしい顔つきは、ほんとうに印象的だ。
緊張から解放された安堵感と、大きな課題を乗り越えた達成感で満たされている。
フウもSっちゃんもそうだった。
今回は震災の影響で延期になっていた「決意表明」もあったので
金曜のラボでは二人とも胃が痛むくらい緊張していたのだが、
すべてを終えた帰り道は、道中の雨などものともせず、
「フウ、テンション高くて止まらない!」と自分で言うほどの高揚ぶりだった。
Sっちゃんも矢継ぎ早にしゃべっている。
よく、がんばったね。
土曜日。
先方のお宅に着いて、自己紹介を終え、一息ついた頃だろうか。
フウからメールがきた。
「明日、事前活動に行く交通費が足りないんだよ。どうしたらいい?
メールしちゃいけないってわかってるんだけどね。」
見送りのとき、
「ここから先は、自分で考え、行動するんだよ。
わからないときは、そばにいる人に聞く。今日はその訓練だからね。」
とクギを刺しておいたのだが。
(フウは初対面の人に話しかけたり、尋ねたりするのが大の苦手なのだ。)
もう~、だから言わんこっちゃない~~と、返信しそうになった。
…いや…待てよ。
ホームステイ中、問題に直面しているフウが、
相談すべき相手は、私ではないはず。
「どうしたらいいと思う?」と返すことは考えた。(ラボ屋の性だな。)
「貸していただきなさい。」と答えることは、選択にはなかった。
ちょっと考えて、母としては心を鬼にして、返信しないことにする。
お金をしっかりと持たせなかった親としての自分の恥も引き受けるのだ。
フウはきっと、乗り越えられる。
乗り越えてくれ、フウ。
これはチャンスだから。
翌日の日曜、保護者懇親会でホストパートナーのお母さんにお会いした。
「”大変なことが起きた。お金が足りないんです”と、相談してくれたんですよ。
言いづらいことをよく話してくれたと思います。」
(仰々しい言い方でずいぶん驚かせてしまったのねと冷や汗ものだが、
本人にとっては不安なことだったのだろう。)
ホストマザーを信頼し、現場で問題を解決していくこと。
ことばの通じる日本で、この重要な体験を身を以て教えていただくことができて、
ホストマザーのTさんに心から感謝です。
ありがとうございました。
「これがまさに、相互ホームステイをする意味なのですね。」と
Tさんはおっしゃった。このことにも深く感動した。
親としてのいたらなさも含めてすべてを託す覚悟が、
このホームステイプログラムには必要だと思う。
もうひとつ。
TさんがAちゃんを食べ物の好き嫌いなく育て上げられたこと。
これは、16年の並ならぬ努力があると思った。
出された食べ物を好き嫌いなくいただく、というのは
ホームステイでうまくいく条件のひとつと思っている私としては
Aちゃんのステイ成功を強く支えるものになると確信する。
母としても学ぶところの多いプログラムだ。
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