橋田信介『戦場特派員』 実業之日本社 2001年12月刊行
橋田さんは昨年イランでなくなられたフリージャーナリストです(61歳)
(2004年5月27日
イラクバグダット南方マフムディアで
「イスラム聖戦旅団」のメンバーにより襲撃され殺された。
甥の小川功太郎さん(33歳)も・・・
その後、妻の橋田幸子さん自身の調査によれば
アメリカのCIAの車だとの誤認による襲撃であったと思われる。)
この本は生前に刊行されていますので
ベトナム、カンボジア、湾岸戦争、ボスニアの戦争、パレスチナなどで
世界の戦場をどのように取材してきたのか
戦争をどのように見てきたのか
その活動の詳細を知ることができました
どの戦場でも一歩踏み込むことがとても危険な仕事であったこと
日本のマスコミの報道では報道されないことがたくさんあること
マスコミでは取材できないことを探り出す
フリージャーナリストの大切さ、今までたくさんのスクープをものにしてきた
そしてその仕事のたいへんさを知ることができました
このような方とその後継者である甥の小川さんを失ったことの大きさを
改めて深く感じました
「ある時はこわごわと、ある時はやけくそで戦場を走った。
その結果、戦争は一部の軍国主義者だけで起こせるものではないと言う結論に達した。
「戦争を知らない大人」が多い中で私は戦争を知っている。
全ての戦争は多数の国民の了解なしには成立しない。
そしてその了解は、今の日本の日常生活の中にもある。」
橋田信介さんのホームページ(エッセイ集あり)
http://www.ubenippo.co.jp/skiji/hashida/hashida_index.htm
橋田信介さんの略歴(本文の記述を加えて作成)
1942年 山口県宇部生まれ
夜間高校卒業後郵便局勤務
東京へ転勤 法政大学の夜間へ行く
1970年 民青全学連活動に参加のため6年かかって卒業
1971年 郵便局をやめフリーターとなる
7年間勤めた退職金で復帰前の沖縄へ旅行
日本電波ニュース社入社
1972年 ベトナム・ハノイ特派員
1978年 タイ・バンコク支局長
1980年 ローマ支局長
1988年 退社 バンコクへ家族で移住(こどもが小学校2年生のとき)
バンコクを拠点にフリージャーナリストとなる
2004年イラクで死去
小川さんの略歴
2003年 夏、7年勤めたNHKを退社
2004年 3月より橋田さんの助手としてイラクでの取材を手伝っていた
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