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今月のマザーグースMother Goose of the Month

2018年5月の紹介

The Flying Pig

Dickery, dickery dare,
The pig flew up in the air;
The man in brown
Soon brought him down,
Dickery, dickery, dare

いち,に,の さん,
ブタが 空に とびあがった,
茶色い服の おじさんが
すぐに おろしてやったとさ,
し,の,ご,の,ろく。


 マザーグース“Hickory, dickory, dock”のかえ歌で,内容はまったくのナンセンスです。マザーグースにはさまざまな種類のライムがありますが,特別な意味をもたないナンセンスの歌もたくさんあります。

 このライムでは,ブタが空を飛ぶことはないのに飛んでいる。なぜブタが飛ぶのか?そんなことを考えることこそナンセンスですが,リズムにのって唱えるとなぜかおもしろい。意味がなくても楽しめるのがナンセンスのライムです。

 “flying pig”といった英語の表現は,ある事柄が不可能である,ありえないことを意味するのに使われます。“Pigs could fly!”(そんなばかな!)“When pigs fly!”(豚が空を飛んだときにね=ありえない)というように使います。ぜひ使ってみたいフレーズですね。

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら,うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。

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