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今月のマザーグースMother Goose of the Month

2021年12月の紹介

Jack be nimble

Jack be nimble,
Jack be quick,
Jack jump over
The candle stick.

ジャック はしこい
ジャック すばやい
ジャック ジャンプ
ろうそく とびこせ

 「ろうそくを飛び越える」行いは,イギリスの市場や見本市などで見られました。「飛び越えてろうそくが消えなければ、いいことがある」と信じられていたそうです。

 このマザーグースに登場するJackにはモデルがいます。16世紀後半、なかなか当局に捕まらなかったとして有名なイギリスの海賊、ブラック・ジャック・スマットだということです。彼は,当時,カリブ海貿易の重要拠点だったジャマイカの,ポートロイヤルに住んでいました 。彼は,カリブ海にその名をとどろかせた海賊のひとりで,とても賢く迅速で,機敏に逃げおおせたため,なかなか捕まらなかったそうです。

 欧米では日本よりもろうそくを好んで使用し,ときには電灯ではなくろうそくの灯りで食事をしたり,客をもてなしたりします。とくに12月から年明けにかけて,ろうそくの火で過ごす時間を楽しむようです。みなさんも,たまには夕食の時間を、ろうそくの火だけで過ごしてみてはいかがでしょう。でも,火の扱いには気をつけてくださいね。

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら,うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。

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