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今月のおはなしMonthly Labo Library Story

Noah's Ark ノアのはこぶね

2026年4月の紹介

Noah's Ark

ノアのはこぶね

Chapter 1
The Gathering Storm
第1章 せまりくる嵐

The sun was shining when it all began.
はじめ,太陽はかがやいていました。
Birds sailed through the air without a care in the world.
鳥は,思いわずらうことなく大空をわたり,
Turtles toddled over the ground.
カメも,ゆったりと大地をはい,
Whales and the fishes of the sea plunged and swam, plunged and swam.
海ではクジラや魚たちが,もぐってはおよぎ,およいではもぐっていました。
And all the animals stood proud and tall,
生きものたちは,みんなむねをはり,
happy to be living on this earth.
この地上でしあわせにくらしていたのです。
Only the humans were never satisfied with the home that nature had given them.
ところが,人間だけは,自然がくれたすみかでは心をみたすことができませんでした。
They fought with each other like cats and dogs.
人間は,たがいにはげしくあらそいました。
They ruined the beautiful forests, cutting down trees like eager beavers.
やみくもに木をきりたおし,うつくしい森をあらしました。
They destroyed nature like...
人間だけが自然をこわしました。
well, like only human beings can.
そう,こんなにも自然をきずつけることができたのは,人間だけでした。

「ノアのはこぶね」と聞いて、神の怒りによる大洪水を思い浮かべる人は多いはずです。しかし、ラボ・ライブラリーの「ノアのはこぶね」には、神様は登場しません。
再話を担当した作家のロジャー・パルバース氏は、物語の舞台をよくイメージされる大昔の中近東ではなく、「今、現在」に設定しました。
遠い昔の出来事ではなく、人間たち自身の物語として描くためです。
そしてパルバース氏は、大洪水という危機は「人間のせい」で起きたのだ、というメッセージをこの作品に込めました。
これは、環境問題や争いなど、現代の危機に通じるテーマであり、「私たちすべてに責任がある」という強い問いかけとなっています。

そのため、ラボ・ライブラリーの『ノアのはこぶね』では、ノアの家族をはこぶねに乗せるかどうかをめぐって、生きものたちが討論する場面が描かれています。
最終的に、ノアをはこぶねにのせるかどうか、投票ではかられることになります。
はたしてどんな生きものが、ノア(人間)をはこぶねに乗せることに賛成し、どんな生きものが反対したのでしょう?

そしてもうひとつ、このお話には旧約聖書の「ノアの箱舟」にまつわる驚きのエピソードがあります。
神話学の権威・吉田敦彦先生によると、「ノアの箱舟」には、実はもとになった物語が存在したというのです。
それは、メソポタミア地方の「ギルガメシュ叙事詩」に登場する「ウトナピシュティムの舟」のお話です。
そこには、大昔の洪水伝説がそっくりそのまま描かれています。
1872年、大英博物館のジョージ・スミスという人物が、山のように積まれた粘土板の楔形文字(アッカド語)を解読し、この「洪水物語」を発見しました。
この世紀の大発見は、旧約聖書がメソポタミア神話の強い影響を受けていることを明らかにするきっかけとなりました。

人類の文化がはるか昔から繋がっているというスケールの大きさと、現代を生きる私たち自身への鋭い問いかけ。

ラボ・ライブラリーの『ノアのはこぶね』は、大人も夢中になれる深く豊かな世界を見せてくれます。

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