2023年11月の紹介
The Pied Piper of Hamelin
ハメルンの笛ふき

2023年11月の紹介
The Pied Piper of Hamelin
ハメルンの笛ふき
HAMELIN Town's in Brunswick,
By famous Hanover city;
ハメルンのまちは ブルンスウィクの
ハノーバーの みやこのちかく。
The river Weser, deep and wide,
Washes its wall on the southern side;
A pleasanter spot you never spied;
ウェーゼル川の ゆたかなみずが
まちのみなみを しずかにながれ
世にまたとない たのしいところ。
But, when begins my ditty,
Almost five hundred years ago,
To see the townsfolk suffer so
From vermin, was a pity.
けれどもいまを さかのぼること
500年ほど むかしのはなし
まちは大きな わざわいのため
みるもあわれな ありさまだった。
Rats!
ねずみだ!
They fought the dogs and killed the cats,
And bit the babies in the cradles,
And ate the cheeses out of the vats,
ねこやいぬさえ かなわぬねずみ
ゆりかごのなかの あかんぼをかみ
チーズいれには ちゃっかりもぐる。
And licked the soup from the cook's own ladies,
Split open the kegs of salted sprats,
Made nests inside men's Sunday hats,
なべのあじみも うっかりできぬ
いわしのたるは ひっくりかえし
はれのぼうしは てごろなねぐら。
And even spoiled the women's chats,
By drowning their speaking
With shrieking and squeaking
In fifty different sharps and flats.
おしゃべりずきな おくさんたちも
ねずみにだけは さすがにこうさん
きいきいちゅうちゅう にぎやかなこと
とてもはなしは つづけちゃおれぬ。
この町に奇妙な姿の「だんだらの笛ふき」となる男がやってきて,ねずみを退治するので,報酬をもらいたいと申し出ます。市長と議員はこの申し出を喜んで受け,大金を払うと約束したのでした。そして男が笛を吹き始めると町のあちらこちらからねずみがあらわれ,笛を吹く男についていき,やがてはヴェーゼル川に飛びこんでおぼれ死んでしまいました。喜ぶ市長や議員のまえに現れた笛ふき男は,約束の報酬を要求します。ところが市長はお金が惜しくて払おうとしません。「ひどいしうちのおれいに,ほかのしらべをふかせてもらおう」と,男は町に出て笛を吹きはじめました。するとこんどは町の子どもたちがあちらこちらから出てきて踊りだし,男についていきます。そして山のふもとにくると山がぱっとあいて,子どもたちはみんな中に入っていってしまったのでした。
この物語の舞台,ハメルンはドイツの北部に実在する町です。この町で実際に起きた子どもの失踪に関する昔話を,グリム兄弟が採集しました。ハメルン市の記録文書に「キリスト生誕後の1284年,130人の子供たちが笛吹き男に連れ去られ,コッペンで消えた」との記述が残っていたとグリム兄弟は紹介しています。ペスト禍があったとか,巡礼や少年十字軍に参加して町から去ったなどといわれていますが,はっきりとしたことはわかっていません。
この絵本はグリム童話の有名な物語を,イギリスの詩人ロバート・ブラウニングが物語詩にし,ケイト・グリーナウエイがイラストを描いて,1888年に発刊されました。この絵本の英語は,みごとに韻をふんだ物語詩となっています。訳した矢川澄子氏は,「日本語も,日本語のリズムにぴったりくる五・七調,七・七調で訳した」と話されていました。また絵本にはビクトリアン調の優美な子どもたちの姿が,一人ひとりていねいに描かれています。
ハメルンの町の中心には,この物語を表わすからくり時計があります。時計の前では5月から9月にかけて野外劇が行われ,約80人のアマチュアの人びとが歴史的な衣装を身につけ,約30分かけてこの『ハメルンの笛ふき』の物語を演じます。子どもたちが消えたといわれる通りは,いまでも音楽を奏でることは禁止されています。また町では「ねずみのしっぽ料理」や「ねずみパン」が名物となっていて,あちらこちらにねずみのモチーフをみつけることができます。みなさんも機会があったら訪れてみてください。 でも笛ふき男についていかないように,くれぐれも気をつけてくださいね。

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