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鈴木小百合氏新刊、そしてニコルさんとの再会 12月15日 (木)
 鈴木小百合さんの新刊本がでた。
『ダウト――疑いをめぐる寓話』白水社だ。
これはジョン・バトリック・シャンリイというアメリカの劇作家の作品で、本年度のピュリッツァー賞(ドラマ部門)とトニー賞(最優秀作品賞・演出賞・主演女優賞)をゲットしたブロードウェイの大ヒット戯曲だ。日本ではビュリッツァー賞というと報道写真の賞、トニー賞というとミュージカルの賞というイメージが強いが、どちらの賞にもストレートドラマ部門があるのだよ。
 今回は鈴木さんと井澤眞知子さん(鈴木さんの同級生でNY在住)との共訳で、井澤さんがNYでみつけて朝倉摂さんなどのすすめで翻訳・上演を決意したものだ。鈴木さんは15年前にまだオフ・プロードウェイで上演されていたシャンリィの戯曲を日本に紹介した人。そんないきさつもあり、井澤さんが友人でもある鈴木さんに声をかけてコラボとなった次第だ。ちなみに、上演権も鈴木さんがシャンリィからもらえており、2007年の春までには日本でも舞台公開される。
 ドラマの内容をここにかくわけにはいかないが、ミッション・スクールでのある教師をめぐる疑惑が中心だ。おもしろいぞ。
 戯曲の本はなかな売れないのだが、この本は巻末に対談がついていたりしてなかな読みやすいおすすめだ。1800円。
                 ※
 ところで昨日、ニコル氏と六本木のANAホテルで再会した。クリスマスイブからはじまる新刊の録音と、それにつづく1/2からのウェールズの首都カーディフでの録音とロケを前になんとか時間をとっていただいたのだ。ニコルさんは、この前日に黒姫からでてこられたそうだが、この秋から冬にかけては自宅にいられる日数は10日もないという。この日も東大で講演をすませ、そのあと日本放送でラジオの収録を1本かたづけてからの打ち合わせ。
 16時の六本木はすでに冬ざれてうすぐらい。けれど街はイルミネイションの洪水。自分が特別な人間だと勘違いするには十分なシテュエイションだ。
 ロビーのカスケイドカフェに席をとる。16時5分、ニコルさんの大きなからだがみえた。スケジュールをマネージする森田さんといっしょだ。出版のエ
ージェントの宮島氏も到着して話がはじまる。もちろん、来年の新刊についての打ち合わせだ。テキストのこと、絵のこと、音楽のこと。
 まだくわしくはかけないが(12/25すぎをまて)、3編の作品のうち、1編はウェールズの昔話をニコルさんが再話したもの。1編はカナダの鮭をめぐる壮大な叙事詩だ。どちらも、その風と光と香りがただようはずだ。絵はウェールズの作家とカナダ在住のCanadian First Nation(カナダ先住民)の画家(この人はスミソニアンにも作品が展示されている!)が担当する。 もう1編の中編については……。
 ニコルさん自身もナレイションを担当する作品もあり、そのお相手の日本語をだれにお願いするかでまた話がはずむ。ウルトラ多忙なニコルさんだが今日はもうスケジュールがないという。だからニコニコしてるんだ。
 時計は17時30分をまわった。もう外はまっくらだ。ニコルさんが、「もういい?」と子どものような顔をする。「このあと、ごはん食べない。ごちそうするよ」とニコルさん。全員をさそうが、つごうがつくのは、ぼくを含めて2名のラボスタッフだけ。「だいじょうぶ。無理じゃない?」。とにかくよく全体をみて、気をくばる。サービス精神のかたまりなのだ。
 「きどらないフランス料理の店。ここからすぐ」とニコルさんがずんずん歩く。迫力だ。レスリングと空手できたえた身体は64歳とは思えない(おなかはでてるけど)。よほどお気に入りのレストランなのだろう。店の人が「まいど」という顔で席をつくってくれる。「きょうは鳩はあるの」「鳩はありませんが、雉のいいのがあります。ちょっとお時間をいただきますが」
「じゃ、それを。赤ワインもね」。一昨日、すこし体調がわるかったぼくは
雉の油がハードそうなので、あんこうのポワレをたのむ。それと全員サラダとバン。さてさてワインも上等(お得なお値段)。サラダも新鮮。
 ここまではよかった。ところが雉がこないのだ。なんと2時間。おどろくべきことに羽と毛をむしるところからやっていたのだ。ニコルさんは4回、泣きそうな顔でウエイトレスに「まだなの」とたずねた。ついには5回めに「もしかしていま雉をうちにいっているの」これには一同大笑い。というのは、アウトドアずきな方ならご存じだろうが、「キジうち」とはそのしゃがみこんだスタイルが酷似していることから野外での用足しのことでもある。なんと、その意味をウェイトレスさんもしっていたのだ。それでまた爆笑。でもその2時間のおかけで、いろいろな話ができた。ラボの昔のはなし。森の話。本の話。日本人になったときの話……。でも、なにより心にひびいたのは「ぼくは、いろいろあったけど、またラボで仕事ができるのがほんとうにうれしい」となんどもなんどもおっしゃってくれたことだ。ぼくの手の上に自分の手を重ねてだ。
 今回も、すでにたくさんの人がラボ・ライブラリーのために動きはじめている。その人びとのきもち、すなわち「みんな、子どもたちの未来のために、ほんものをとどけようと力をだしたいと思っている。だからラボっ子もテューターも事務局のがんばりなさい」というメッセージをニコルさんが代表してぼくたちに伝えようとしているような気がした。
 たしかに、ラボは多くの人に愛されている。理解してくれない人もまだい
っぱいいるけれど、おどろくほど多くの人に愛され、期待されているそのことを忘れてはいけないと思う。自信をもたねばいけないと思う。愛してくれる人たちにこたえていかねばならないと思う。
 でも、なんで、けっこうなさけないこともあるぼくたちを、愛してくれるのだろう。それは、おそらく、ウソをついたり、見栄ををはったりはしてこなかった。「こうやったら、英語がぺらぺらに」なんてけしていわなかっけれど、40年間、ひたすら子どもたちとともにあるきながら、子どもたちがみつけた真実だけを伝えてきたからだと思う。そのことはニコルさんと話ながら、あらためて強く思った。
 ニコルさんはきれいに雉をたいらげ、グラッパとエスプレッソで舌をしめると立ち上がった。となりのオーストラリアからきたすてきなご夫婦に会釈して外へ。もう、めちゃくちゃ寒い。黒姫もひさしぶりの大雪だという。 
 もうすぐ、クリスマス。「寒いから、もうここで」といっても、ニコルさんは外までおくるといってきかない。ワインで赤みをましたひげづらがやわらかになった。サンタのようだ。「新年にカーディフで」。大きな手と握手。さあ、創作の季節だ。
Re:鈴木小百合氏新刊、そしてニコルさんとの再会(12月15日)
おーじゅんさん (2005年12月17日 12時17分)

そう、愛してくれている人たちがいて、必要としてくれている人たちも
いる。 私達が大切にしているものを伝えていきましょう。 がんばり
ます。 でも、無理してカッコつけず、熱くなりすぎず、、、かな。
Re:鈴木小百合氏新刊、そしてニコルさんとの再会(12月15日) ・
まんぎょどんさん (2005年12月19日 15時40分)

なんと感動的な再会なのでしょう。私たちは、できあがってくる新作ラ
イブラリーをいまかいまかとまっています。日頃は、パーティ活動で、
ラボライブラリーにふれています。ちょうど、昨日「十五少年漂流記 
第2話チェアマン島大統領」を発表しおえて、気分は最高!こどもたち
は、やりきったすがすがしい顔をしていました。何回聞いても深まって
いくラボライブラリーがあるからこそ、続けていられるのだと思いま
す。この制作前の取り組みを、二コルさんとの会話を発刊前に十分に理
解しておくことは、発刊の喜びを倍にするものと思います。これからも
ニュースをお願いしますね。すてきなお話をありがとうございました。
Re:鈴木小百合氏新刊、そしてニコルさんとの再会(12月15日)
サンサンさん (2005年12月21日 22時34分)

SENCHOさんのHP、今日、11111のぞろ目を踏んだのは私です。
でも、別に特に何もないですよねぇ。

勝手に、お~、11111だぁと感動していました。

あはっ!

日記の内容と関係なくてすみません。

鈴木さん、すてきでしたぁ。

ニコルさんの新刊、楽しみにしています。
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