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おすすめ音楽CDその4 01月05日 (月)
おすすめ音楽CDその4

賀正!

『まほうの馬シフカ・ ブールカ』『森の魔女バーバ・ヤガー』
どちらもSK20に収録されたロシアの昔話。
 まほうの馬の音楽は三枝成章(彰)氏が担当。
なんといってもハイノート(高音)のブラス(金管楽器)がすんばらしい。
これはとっても演奏するのはたいへんで、肺活量もいるし、唇の緊張も
とんでもないのだ。楽譜をみたただけで「これはムリ」といいたくなる。
この録音は1986年(なんと18年もまえだ),
いまはなくなってしまったが六本木のアオイスタジオで行なわれた。
音楽スタジオは作曲家が指定する場合が多く,どの先生にもお気に入りの
スタジオがある。その選定理由は,装置がいいとか,音が好きとか
さまざまだが,やはり信頼のおける耳をもったミキサーがいるかどうか
だろう。作曲家もフルスコアをみながら,すへでの楽器の音を同時にきいて
いて,たった半音でも譜面とちがう音がでるとすぐに気が付くところはすごい。ミキサーも同程度の耳が必用。さらに,音にみがきをかけ整理することもできなくてはならない。たとえばピアノコンツェルトなら,ピアノがはっきりきこえなくてはだめだし,録音そのそものが困難な楽器もある。
その好例をひとつあげれば,『なよたけのかぐやひめ』(近藤襄)
「天の羽衣」で帝の軍勢が大集結して月からの使いをまちかまえる場面で
グランカスターという鼓笛隊がつかういわゆる大ダイコが一定間隔でならされる。この楽器はとにかく大迫力なので,ほかの楽器をふっとばしてしまいがちである。大きなスタジオなら別のブースに独立させたいところである。
このときは,コロムビアの第一スタジオ(美空ひばりが「河の流れのように」を吹き込んだ名スタジオだが,ここも去年でおわり)で収録されたが,みごとな録音。ぜひこれも聴いてほしい。
 話はもどって「まほうの馬」。馬はロシアの人びとにとって,かけがえのないものだった。重要な農耕のパワーであり,友であり,家族であった。
だから主人とともに副葬されることは多かった。なお,馬が火をはくのは,死者の国とつなかっていることをしめすスラブ民族の考え方とつながっているのだ。高音のブラスはその地下の国からやってくるなにかオカルディック
なものを連想させる。しかしまあ演奏するほうはたいへんで,三枝氏のOKがでるまでTAKEを重ねることとなった。スタジォミュージシャンは,みんなメチャうまで,初見(なんとその日に楽譜がわたされる。作曲家のフルスコアノを写譜家さん=ハツスル・コピーなどが有名な会社がパート譜にするのだが,ぎりぎりまで時間がかかって本番1分前にスタジオに譜面がとどくこともある)でらくらく演奏する(できなければプロは無理)のだが,その名手たちがひいひいいうほどであるこから,心してきくように。
ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」の第二夜「ワルキューレ」の
ワルキューレの騎行(戦いで死んだ勇者を迎えにくる死の女神の登場,映画「地獄の黙示録」でコッポラがヘリコプターでベトナムのジャングルに爆弾をばらまく場面でつかったことで有名かことをほうふつとさせる。
 ちなみにオカルトとといえばこのアオイスタジオは「出る」ということで
けけっこう有名だった。スタジオはなぜかその手のこわいの話が多い。
だれもいないスタジオでピアノがなったとかいうやつである。

『森の魔女バーバ・ヤガー』の音楽は北爪道夫氏。
マーシャが逃げる場面ではトーキングドラムというアフリカの伝統楽器
が登場。どれかな。きいてみよう。

革命前のロシアは,国民の八割が農民でしかもその多くが農奴とよばれる
まずしい小作農(だれだ! コサックダンスとかいっているのは)
だった。それゆえに文字の発達が遅かった。また,きびしい自然,
皇帝(ツァーリ)の圧政と人びとは抑圧のなかにいた。さらに,
バーバーヤガー,ボジャノイ,ルサルカといった精霊たちが
息づいていた古来からの自然崇拝は,皇帝ウラディーミルの
ギリシア正教への集団改宗により否定さりてしまう。
こうした状況下でこそ仁賢゛の想像力はひろがる。
なぜなら想像だけは皇帝も吹雪もおかすことができないからだ。
かくして
ロシアにはすばらしい昔話がいきのこる条件がととのっていたのである。
Re:おすすめ音楽CDその4(01月05日)
ぼっくりさん (2004年01月06日 01時05分)

お、おもしろ・・・・・・・いーーー。
スタジオでの録音風景まで臨場感あふれる文で書いて下さり、ずっと読
んでいきまして・・・震えが来ました。

その前に、三沢さんとおっしゃるのですね。ありがとうございます。
(私は今の姓は三島と申しますので、三だけですがご一緒なのでしっか
り覚えました)

去年、新人テューター研修でシフカ・ブールカのセットから、「エメリ
ヤンと太鼓」に取り組んだ事がありましたが、その時にもやはりロシア
の昔からの背景などについて話し合う時間がありました。
今日のSENCHOさんの日記のロシアについて書かれていた事と照らし合わ
せて、より興味深く読みました。音楽が作り上げられていく過程の’生
の’お話のおかげで、より物語の内容や背景と一体感が感じられます。

やはりラボ・ライブラリーの音楽は、度を超えて素晴らしいと再認識し
ました。
おーじゅんさんとSENCHOさん・・・おふたりのおかげです。
今後とも楽しみにしております。
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