シャイロックの凄みは眼力 |
09月19日 (木) |
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今晩は満月、
蜷川幸雄氏の演出のヴェニスの商人を観ての帰りに満月を見上げる。
市川猿之助のシャイロックが強烈に前面に出ていたヴェニスの商人、
ところどころで歌舞伎の仕草、目の配り。 眼力はやはり凄い、その凄みで主役としての最後はキリスト教に改宗した証の十字を頭上にかざして終わる。
主役は商人のアントーニオ、その友人のバッサーニオとポーシャとの
恋愛喜劇も舞台上での役割は大。アントーニオの影だけが薄かった。
ヴェニスの商人=金貸しシャイロックの図式で商人のアントーニオは
人がいいだけ~~。
さすがのシェイクスピア劇、今回もかなりの台詞劇。シャイロックの
台詞量をこなす市川猿之助はさすが! 声の通りも抜群。
観客からの拍手、声がかかったのは初めて。
舞台装置が凝ることなくシャイロックの家、ポーシャの家になったりと
家の内外のみでのすっきり演出だった。(めずらしい)
重厚なシャイロックを観た帰りの満月の色がポーシャの結婚を決める
3つの箱の金に見えた。
駄目だ、金色ではポーシャとは結婚できない!
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