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ライブラリーのキャラクター その3 06月15日 (火)
Dr. Dolittleのこと。
 前々回に書いたように、ラボの物語にでてくる父親は
あんまりばっとしないので、なんとかたよりになる父親の物語をということで誕生したのが『ドゥリトル先生海をゆく』なのだ。
 原作者のロフティングはイギリスの軍医で、ほとんどが戦地におもむいての生活だったため、家族とはほとんどはなればなれ、すなわち単身赴任であった。とくに最愛の息子が、きになってしょうがない。
 一方、当時の軍では馬き貴重な戦力だった。移動や運搬の手段として重要なことはもちろん、地形によっては騎馬隊による攻撃は大きな力だった。
 しかし、しょせんは動物、人間のかわりに死ぬのはまず馬であり、負傷したときもまず人間の手当が優先なので、馬はやはり命をおとす確率が高かった。そんな見殺しにされる馬、使い捨てにされる馬がロフティングは不憫でならない。「どこかに、馬のきもちがわかるスーパー獣医はいればいいのに」ロフティングは自分の力のなさを嘆いた。
 ロフティングは筆まめで、家族、とくに息子によく手紙を書いた。それには息子がさみしい思いをしないようにと、自分が体験したおもしろい話をときどき書いた。しかし、体験といっても戦争のはなしばかり書くわけにもいかない。そこでロフティングは息子ようにつくりばなしを書くようになっていた。そんなことがきつかけとなり、いつしかロフティングは動物のことばがわかるふとっちょで陽気な、しかし芯には強いイギリス紳士の魂をもった獣医を考え出した。なまえは「なんにもしない」Dolittle先生。
 ロフティングはこのキャラクターに自分の夢をたくすとともに、息子へのおくりものとして本格的に物語をつくり、せつせとわが家におくった。そしてそのおはなしには、自分でかいたイラストもそえたのだ。
 したがって、「ドゥリトル先生」は、ロフティングのじつに私的な息子へのおくりものであり、彼自身の動物保護の主張だった。したがって、世界的なベストセラーになるなどとは、この時点では夢にも思っていなかった。
 ロフティングはやがて帰国の途につく。その長いの舟旅のとちゅうで、ロフティングは知り合った作家にこのはなしをした。それをきいた作家は、じつにおもしろいから本にしてだすべきだと強くすすめた。
 名作は、こうして息子への手紙から大きな世界にでることができた。
 ぼく自身ずドゥリトル先生をよんだのは、小学校4年生くらいだと思う。本格的読書はケストナーの『エーミールと探偵たち』でねそれに続いて「航海記」をよんだ。ぼくは動物はさほどすきではなかつたが(5歳くらいのとき、シェパードにあおむけにたおされその恐怖がトラウマになっていた。犬にしてみればじやれただけなのだが、5歳の子はかんたんたおれてしまう。それき夏の日で、目のまえにせまる犬の舌をだした往きづかいと無表情な目、そしてその背後でギラギラする太陽がしばらく焼き付いていた)。とてもおもしろかった。なによりスタビンズ少年にあこがれた。先生がかれを子どもあついせず「スタビンズくん」とよぶのをすばらしいと思った。生意気にがきだったぼくは、みょうに子どものほうに姿勢をひくくしてくるおとなを信じていなかった(子どもはきっとそうだ)。
 闘牛に反対する姿勢も男らしかった。あの陽気な先生が真っ赤におこるのに感動した。
 ロフティングの精神はじつにリべラルにおもえたのだ。だからバンポもとくに差別的に描かれてはいない、しかし、彼の故郷のアフリカのジョリキンキ(もちろん架空の国)についての記述はたしかに見下した感がある。現在、イギリスではバンポがでてくるところはほとんどカットされているという。ちょっとざんねん。
 さて、新シリーズはラボ・ライブラリーのキャラクターについて書いていく予定だ。次のような人たちを書くのでリクエストが多い順に書こうかと思う。それ以外の注文も歓迎である。
 とりあえずの予定キャラは、ロミオとジユリエット 孫悟空 三蔵法師、かぐやひめ、翁、トム。ソーヤ ハメルンの笛吹き 四郎とかん子 ゴーシュ などなど、さあだれからいこうか。
Re:ライブラリーのキャラクター その3(06月15日)
ハニーさん (2004年06月16日 17時31分)

リクエストに応じて下さるなら『ロミオとジュリエット』をお願いします。
最初に出会ったのが映画、かっこいいレナード・ホワイティングのロミオと、
この世のものとは思えない美貌のオリビア・ハッセイのジュリエットが忘れら
れませんでした。

その後英文科へ進み、シェイクスピアを卒論に取り上げることになり、原文を
読みました。
映画では一瞬に通り過ぎてしまって気付かなかった多くのセリフが、実に計算
された、見事な詩になっていることに感嘆したものです。

そこでSENNCHOさんがこのふたりをどう解釈するか興味津々です。
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