|
|
 |
 |
 |
 |
| [一覧] << 前の日記 |
次の日記 >>
|
「かさこじぞう」を劇化したとたん、なぜ子どもたちは登場人物の心が理解できるようになるのか |
12月13日 (土) |
|
「子どもの脳と仮想世界」戸塚滝登 岩波書店を読んでいたら、ラボのテーマ活動に置き換えてもいい内容がかいてありました。
みんなで物語の内容を動いてみるテーマ活動。
なぜ、これが、英語のことばの習得に有効なのか。
パターンプラクティスする英会話より、「疑似体験して言うことばは本物です。」と説明します。
説明会でも、皆さん、このことばにはうなづいてくださいます。
きっと見学にくる保護者の方もどこかでそんな体験をしたことがるからでしょう。
本の内容にもどります。
「子どもたちに身体を使って動作化させるメリットはすごい。」とあります。
じさまやばさまの心を理解するとっかかりさえ持たないように思えた現代っ子たち。
それが、動いてみると、はじめはじさまの「おお、きのどくにな。さぞつめたかろう。」というセリフを元気いっぱいにさけんでいた(朗読)男の子が変化し、声を低め、しみじみとつぶやくような優しい語りかけに変わる。
「じょいやさ じょいやさ」のセリフも、恥ずかしがりの子も、劇になると自然とリズミカルな節をつけて雪ぞりをひくまねをするようになる。
給食の時間におかわり一番のりの男の子。その日は、そっとおかずバケツのふたをとりばあさまのセリフをつぶやいてみせたそう。
「ほんに、なんもありゃせんのう」
みんなは大笑いだったそうです。
本の内容から、ラボでもよく「記録」として子どもたちの様子を、研修しますが、同じことがおきているのが読み取れました。(というより、この作者のほうが、説明がうまいですね。)
これは、ミラーニューロンの働きが、こうさせるという研究結果が出ているそうです。
そういえば、ラボっこのお母さんが、「ただセリフをいうより、動いて役をやったほうが覚えるらしいですよね。」といってました。
人の行動を見ると、またはまねると、実際にやっているのと同じ神経回路が活性化される。
まさしく疑似体験で、これが不思議な神経細胞ミラーニューロンの働き。
「なぜ、子ども脳はまねっこ劇や動作化を体験すると、他人の心を読み、他者に共感できるのか。
本当に出会ってもいないのに、実際に経験などしていないのに、どうしてそれをあたかも現実に体験したようにリアルに感じ取る心が宿るのでしょうか?」
と本文は続きます。
これは、田島先生が、今の日本には英語を使う場所は日常生活にはないけれど、ラボのテーマ活動では母語的に使う場所が存在しうるといっていることとまさに一致、「真実」としてとらえられていると思います。
その上、テューターたちがよくいう、「人の立場にたって行動できる。人と仲良くできる子がラボでは育つ。」ということも証明にもなっています。
|
|
|
|
| << 前の日記 |
次の日記 >>
|
|
|
|