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「黙っていられるかどうか」 01月01日 (木)
 「生きるとは、自分の物語をつくること」河合隼雄 小川洋子 新潮社を読みました。

 その中に、「黙っていられるかどうか」という章があります。
これには、うたれました。ラボっ子と話していても、まてずに、呼び水を与えてしまったり、こちらが先まわりして「こうなんじゃないの?」とその子の物語を作ってしまう。
 反省の日々。

 一昨年お亡くなりになった河合さんのカウンセリングはすごいです。
たずねても一言も中高生が答えられないのは、自分の内面の葛藤をあらわせるぴったりの言葉をつむぎ出せないからであり、そこに寄り添おうとする。
 寄り添うとは、決して呼び水を与えてしまって、大人側の勝手な物語を作ってしまうことではなく(そんなことをしたら、ますます黙るらしい)、心を決してその子から話さず、じっと一緒にそこにいること。

 は~。そうですよね。
わが子が、小さいとき、どんなときでも「ねえ、ママ。」といってきたら、手を休めて聞け!という教えを守ろうとしつつ、難しかったけど、今は、じっと黙る子に寄り添うことですね。(ちなみに娘は良く語るタイプ。)
 黙りながら、「お昼ごはん、何にしようかな?」とか考えては絶対だめだそうです。(笑)

 何にも話してくれず、かつ、河合先生も、じっとその子に寄り添っていて、でも、また来るとはいわないだろうと思ったら、家に帰ってその高校生は、「高校生の気持ちをあそこまで理解している人はいない」と母にいったそうです。
 そんなものかもしれない。そして、そんなことを大事にしたい。
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