|
|
 |
 |
 |
 |
| [一覧] << 前の日記 |
次の日記 >>
|
あねさまぎつね対策 |
02月10日 (火) |
|
わらじを焼いてしまったきつねに、どうして、めんどりをやらなきゃいけないんだろう?
小学生クラス(1,2年生)でみんなで考えました。
T「あなただったら、めんどりをやる?」
K「……」
S 「やらない。」
答えにつまるか、単純な答えしか出てこないので、切り口をかえて
あなたのお母さんだったら、やると思う?なんていうかな?と聞いてみると
次々と答えが出てくるのです。
「うちのお母さんなら、断ると思う。」などとはっきりと。自分がどうするかはわからなくても、お母さんならと思うと、わかるのもおもしろかった。
今までのお話は、そらいろのたね、きつねはどこで拾ったのかなというと、子ども達の想像力は抜群で、こちらがうなるような答えばかり。
「あなたたちってすごい!」の連続でした。
でも、ちょっと、経験に照らし合わせて考えるような物語のテーマだと
子ども達の中には、言葉につまってしまうことも。
例えていえば、舟に乗ったことのない子に、舟にのった気分を聞いているようなもの。
「わらじをひろったきつね」でいえば、お百姓さんは、がちょうを
きつねに、喜んであげたの?それとも、いやだなーと思いながらあげたの?
という問いに、Tくん、どうしても「うーん。わからない。」とうめいてしまって答えられない。いっつも、いろんな問いに答えられる子で、お話のなかでの気づきもすごくある子なのに。
きっと、こんな体験をしたことがなくて、感情も味わったことがないのでしょう。深くきいてなかったのもあるかな。
これはいい機会と思い、「じゃあ、どんな気持ちがするか、お百姓さん役をやってみてね。」とすすめました。
二番目のお百姓さんをやると、彼はしぶしぶ上げている様子になりました。
「がちょう、あげるのどう?」と聞くと「嫌だ。」と答えました。こういうのを擬似体験できたっていうんでしょうか。
結局、みんなの中で、わがままで自分勝手で、おしゃれしてるあねさまぎつねに親切にしないと、他の村に行って、自分の悪口をいいふらされたりしそうだから、いやだけど、泊めてあげて、いやだけど、(いいがかりをつけられたら)めんどりやがちょうもあげた、ということになりました。
あねさまぎつね対策は、「やりすごす。」でした。
このお話について話していて「悪いことをすると、ばちがあたるということだ」といった子、
「自分が本当にやってみると、こうなるとわかるんだということ」、といった子がいました。
二番目のことをいった子達も鋭いですけれども、つい
「本当にあねさまぎつねのようなこと、SちゃんKちゃんがしたら、ひきさかれちゃって困るでしょう?それからわかっても遅いから、今、お話で
体験しておいてよかったね。たくさんお話、読むといいことあるよね~。」と
なんだか、最後は、教訓っぽくまとめてしまいました。
でも、子ども達は、なるほどって聞いてくれて、ほっ。
犬の入った袋をもっていると思っているKaちゃん、本当は狐はそのことを知らないはずなのに、もう、こわがってしまって、犬役の子に「袋が近い!」って抗議してました。1,2年生は、自分の身に近づけて考えられることについては、すごくリアルに想像して、逆に、経験したことのない感情については、
理解できないという時期なのですね。
何事も、あっさりと、「ストーリーはわかった。」になってしまう高学年に入る前に、感情を耕すような刺激をたくさんあげられるよう、こちらも研究しなければ。
|
|
|
|
| << 前の日記 |
次の日記 >>
|
|
|
|