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ライブラリー紹介 SK-9 ぐるぐる 02月18日 (月)
どーもー!ライブラリーリレー初登場のぐるぐるです!
今日はSK-9「耳なし芳一」に収録されている物語についてがっつりお話します。
長いですが、面白い(と思う)ので全部読んじゃってください!笑



このライブラリーに収録されている3つの物語。
原作はすべて小泉八雲......またの名をパトリック・ラフカディオ・ハーンです。
ギリシア出身で46歳の時に日本国籍を取得して、「小泉八雲」を名乗るようになったとか。
3つとも1904年、つまりハーンが逝去する年に執筆された「怪談(kwaidan)」という作品の中の物語です。
ハーンはこの作品以外にも様々な作品を書いており(主に再話文学)、いわゆる怪談物のお話が多いです。調べてみておどろきました。
しかも、来日する前にも「中国怪談集」を執筆していたり…。
そんなハーンが書いた日本の“怪談”作品。
どの作品も、とても外国出身の方が書いたとは思えないほど、日本文化の描写が綺麗です。




・耳なし芳一

僕がはじめて大学生ひろばで取り組んだ思い入れ深い作品の一つ。
このライブラリーに収録されている3作品に共通して(もしかしたら日本怪談に共通して?)言えることなのだが、
物語を聴き終わった時に(少なくとも僕は)
「怖い」という感覚よりもどこか「悲しい」「さみしい」といった感覚に近いものを感じる。
怪談の一番のイメージは文字通り「怖い」なのであるが、それを超越した「悲しさ」を感じさせられる。
3作品のなかでも特に耳なし芳一、はその気が強い。

平家の無念、栄華と衰弱の対比

そんなものから感じる悲しさなのか、と思う。

怖さよりも悲しさの方を引き立たせ
諸行無常の世界観を描いてしまう、ラフカディオ・ハーンの魅力をとても感じる作品だと思う。





・鏡の精

この物語には足利、北畠、細川、嵯峨天皇、加茂内親王、藤原家…など歴史の授業で耳にするような、名前がずらっと出てきます。
それもそのはず、ラフカディオ・ハーンが再話文学が主だったことは前述したとおりですが、
この「鏡の精」の出典は暁鐘成 編の『当日奇観』巻第5の「松村兵庫古井の妖鏡」です。
なんとこの出典元にも出典元があり、都賀庭鐘 著『席上奇観垣根草』という本を再版・改題したものだとか…。

なんだかややこしくなってきましたね。苦笑

さて、鏡には西洋・東洋問わず精がつきものです。
このお話を東洋代表とするならば、西洋代表を「白雪姫」にしてみるとわかりやすいでしょう。
カタチや性格等の細かい設定は違えど、全く違った文化のところなのに、同じような考え・価値観が現れているのです。
反転するとはいえ、そこにあるものがそっくりそのまま写る、という鏡は
どの世界の人が見てもきっと不思議で魔力的なものを感じたのかもしれません。

意外なところで見えてくる異文化との共通点。
面白いですね。

ちなみに今Ya○oo!やGoog○eで「鏡の精」で調べると、
「映画:ひみつのアッコちゃん 香川照之が鏡の精役で出演!」
の話題でいっぱいです…笑




・鮫人のなみだ

まず、強烈に印象に残るのは「鮫人」の描写でした。

人間のような真っ黒な身体。
鬼のような顔。
エメラルドのような澄んだ緑色の眼。
龍そっくりのひげ。
そして眼からは血の涙が流れる…。

こんな少しのことばで、どんな人物(?)かを聴いている人がはっきりとイメージでき、
また、鮫人から漂う尋常ではない雰囲気を読み取ることができます。
ラボ・ライブラリーではそういった描写が多いですが、この描写は一度聴いただけで強烈に印象に残ります。


さて、鮫人がいる龍宮(龍王国)でまず思い浮かぶのは、浦島太郎でしょう。
海や瀬田の唐橋(川)といった「水」を連想させるものは、実は物語(伝承、民話等)では異世界(≒あの世)への入り口の象徴とされているものなのです。
これもまた東洋・西洋変わらず出てくるもので
西洋であれば「ホッレおばさん」の井戸、など。
(ちなみに洞窟、井戸などの「穴」も異世界を連想させるキーワードです。「不思議の国のアリス」にも…)
近代の物語、特に水関連で言えば…
ジブリ映画「千と千尋の神隠し」では、夜になると川が出現し、その向こうから神様が船に乗ってきたり
同じくジブリ映画「もののけ姫」では、アシタカがシシ神に初めて出逢う場面では、アシタカがいるのは水辺だったり…
(シシ神の住処とされる場所も水場ですね)



このように、実は物語の中からも異文化とのつながりを感じることができるんです。
よく考えれば「文化」は人がつくりだしたもの。
「異文化」と言えど同じ「人」がつくりだしたもの、なんです。
ことばや育った環境、文化が違えど、世界中の人と僕らは分かりあい、つながり合える可能性があるんです。





…と今回はギリシアから日本へと、それも明治時代に来日したラフカディオ・ハーンにちなんで、異文化交流・異文化研究も絡めて書いてみました。

さて次回はSK-10「ジャックと豆の木」のコラムです。
誰が書いてくれるんでしょうか!?
お楽しみに!!




中部支部 三重地区
野村P 大学4年生
奥啓太(ぐるぐる)
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