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子育てサロン ほっぺ 06月13日 (木)
こんにちは!

毎週水曜日、斎田公民館3階の和室で

子育てサロンほっぺが未就園児の親子対象で

開催されています。


第1、第3水曜日は、場所だけ提供して

好きなように過ごしていただいています。

スタッフはもちろんいますよ(^^)

お悩み相談をしてもいいし、おもちゃや

絵本で遊んでもいいし、おしゃべりをして

過ごしてもOKです。


第2、第4水曜日は定番のときと、イベントのときが

あります。

定番のときは、リトミックや、絵本の読み聞かせや、

英語であそぼう などをします。

私は、英語であそぼうを担当しています。


昨日の水曜日は、こどもの友社の松本さん(撫養町黒崎在住)が

お越し下さって、絵本について講演してくださいました。


ラボも絵本を使って活動するので、楽しみに参加させていただきました。

普段、ラボで大事に考えていることと、すべて重なっていて、

とてもいい講演でした。


小さなお子さんも一緒の講演なので、絵本も読みながらの

堅苦しくない、和やかな雰囲気での講演でした。


“子どもたちは、絵本を読んでもらうとき、絵を読んでるんですよ。”と

いうことを、ミニワークショップのような感じで、分かりやすく

説明して下さいました。

これは、私も普段絵本を読み聞かせしていて、とてもよく感じて

いる部分で、本当に子どもたちは絵をよく見ています。

大人が気づかないようなところを見ていて、よくびっくりさせられます。


文字を早く教えたくなりますが、文字を早い時期から読めるように

なってしまうと、子ども時代だけの何か子どもだけに感じられる

ようなものが、失われてしまうのかなと思います。


同時に、文字を読めることが読書出来ることではないのですよ~とも

仰っていました。書いてあることがイメージ出来ることが大事だと。

とてもラボの考え方と重なる部分です。


ラボは、絵本を使って、英語と日本語で劇表現活動をしていますが、

表現に関して、こちらから直接指示はしません。

子どもたちが表現したいように、自分たちで考えて動きます。

幼いうちは、まだ実体験が少ないので、イメージしにくいことも

あります。そこで、実際に体験してみることもラボでは、たくさん

あります。

例えば、『かぶ』のおはなしをしたときは、子どもたちに本当に

かぶのタネを見せてあげました。かぶのタネは本当に小さくて

それを見た後は、本当になくさないように、タネを大事そうに

つまんで持つ表現に変わりました。こちらがこう持ちなさいと

言ったのではなく、子どもたちがそうするようになりました。

イメージが出来たのだと思います。

“ちっちゃなちっちゃなかぶのタネ”は“one small tiny turnip seed”ですが、

small=小さな、tiny=小さな…ではなくて、

自分が今目の前で見ているこのちっちゃなちっちゃなタネが

“one small tiny turnip seed”なんですよね~きっと。

ラボに来ている子は、こんな体験をたくさんします。


物語を楽しんで、イメージする、想像力を育むことが、

人の気持ちを感じる力にもつながっていくのだそうです。

コミュ二ケーションで最も大事な力です。


ラボも、知識として、技術として英語を勉強するというよりは、

コミュニケーションのためのことばとして、英語を捉えています。

英語だけでなく、ことばはすべてそうだと思うのですが、

誰かと仲良くなったり、誰かと協力したり、誰かに自分のことを

伝えたりするものなので、日本語環境で、そんな体験をたくさん

することも大事だと考えています。


松本さんが、5歳までに絶対読んでおいた方がいいおはなしを

4つ教えて下さいました。

それは、『さんびきのやぎのがらがらどん』『おおきなかぶ』

『ぐりとぐら』『ももたろう』でした。

すべて、ラボでラインナップされているおはなしの中に含まれています。


『おおきなかぶ』は、創刊されて今年で50年だそうです。

“こんなに長く残っているのは、それだけずっと読まれてきたという

ことです。今まで子どもたちが、こんなに長い間読んでもらって

きたということは、今の子どもたちだって絶対読んでもらいたい

おはなしなんですよ~!”とのことばに、お母さん方は、大きく

頷いていらっしゃいました。


そして、生の声での読み聞かせが、ものすごく大事であることを

力説されていました。

既に欧米などでは、もうかなり以前から、2歳まではテレビを

見せるなと言われているそうですが、これはなぜかと言うと、

親が生の声で、自分に愛情ある声かけをしてくれる、その声と

テレビから流れてくる音が、区別がなくなってしまうのだそうです。

愛情のこもった、自分に向けられた声も、単なる音にしか聞こえなく

なってしまうそうです。


今、自分の名前を呼ばれても、返事が出来ない子が増えているそうです。

音と声が同じものに聞こえてしまうなんて、こわいですね。


親の生の声で、読み聞かせをすることは、親が自分の為にしてくれたと

いう愛情を感じる記憶となって、その後の生きる力の支えになるとの

お話でした。

“DVDを10回見せるよりも、10回読み聞かせをしてあげてください。

ディズニ―ランドに10回連れていくよりも、一緒に公園で遊んで

あげてください。”と言われていました。


松本さん自身が、親からたくさん読み聞かせをしてもらい、

テレビも1時間以内と制限されていたそうです。今は

そのことに感謝しているし、読み聞かせの記憶は、愛情を感じる

記憶として、自分の中に存在しているそうです。


講演後、質問タイムで、“同じ絵本でもいろんなタイプの本があって、

どれを選んだらいいか分からないので、教えて下さい。”という

質問がでました。

“簡単にかわいらしく、カラフルにした絵本よりも、ほんものの

お話の方を買ってあげてください。”とのお答えでした。

“福音館、岩波書店、こぐましゃなどは、間違いないですよ~”との

アドバイスもありました。

“残念ながら、子ども受けのいいものを安く大量に出してるところも

ありますが、今挙げたところは本当に子どもたちにいいものを考えて

出しています。”と。


後は、“例えば日本の昔話などは、どの土地に伝わるものかで

お話が少しずつ違ったりしますが、その土地に本当に伝わる

お話なので、ももたろうなら、その題のあとに、岡山地方などと

書かれているものは、間違いないと思いますよ。”と言われていました。


日本の昔話も、絶対に読み聞かせをしてあげてくださいと

力説されていました。“今、日本の昔話を知らない子どもたちが

増えているそうです。こんなに文化的に衰退している先進国は

日本だけなんですよ。”と嘆かれていました。

だから、親が与えてあげないとダメだと。


それから、“絵本の最後に注釈があって、お話の結末が残酷だから

作り変えてあります。という説明書き。どれを買うべき?”との質問。

これには、“注釈にだまされてはいけません。”とぴしゃり。

“3びきのこぶたのおはなしは、最後にぶたが、おおかみを

食べてしまいます。それが、こどもを残虐にしてしまうなどと

いう人がいますが、間違いです。それなら昔の子どもたちは

みんな残虐になっていることになってしまう。そんなこと

ないですよね。それに、おおかみはぶたを殺そうとしておいて、

最後に謝って仲良くなるなんてあり得ないですよね。

実社会で、謝って済みますか?絶対済みません。そういうことを

子どもたちに示していると思います。

きちんと謝ることが大事だと、それを教えているのだという方が

いますが、それならば、ちゃんと謝ることを描いた本があるから、

そちらを与えてあげて下さい。

昔話の残虐性に耐えられる子は、社会の荒波に耐えられます。

絵本は、楽しみながら、社会の厳しさを子どもたちの心の中に

積み重ねていけるものなのです。”とのお答えでした。


ラボにも『さんびきのこぶた』がありますが、もちろん結末を

変えていません。原作通りです。

ラボで大事に考えていることを、すべてお話して下さって

とてもうれしく思い、またほっぺに来ているお母さん方の

意識の高さにも、感心させられました。

みんな子どものために、とても心砕いて、いろいろ考えられて

いるのだなあと思って、ここに来ている子たちは、幸せだなあと

思いました。


まだまだ、これからの子育てが長いお母さん方にとって、

今日の講演はとても意義深いものになったのではないかと

思いました。

松本さん、ありがとうございました。
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