幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
■■■ 運営事務局より ■■■
ひろば@LABOは,ラボ教育センターが展開する
「ラボ・パーティ」に関わる皆さんのコミュニティ・ネットワークです。
「ラボ・パーティ」については 公式サイト  をご覧ください。
ラボ公式HPTOP新着一覧英語・語学ランダム新規登録戻る 0235643
  
Home
Diary
Profile
BBS
Bookmarks
Schedule
メール
・友達に教える
ページ一覧
・ 10周年発表会のまとめ
・ ホームステイに参加してきた子達の成長
・ 外国のおともだちをつくろう
・ ホームステイ受け入れ
・ 火曜日クラスの様子
・ 小学5年生たちの成長(高学年活動)
Welcome!
[一覧] << 前の日記 | 次の日記 >>
古代ギリシャのいいことを知ることとは? 05月29日 (木)
今の日本の一般的な学校教育を受け入ている子ども達が、どうすれば、世界にはいろいろな価値観、場合によっては全く自分と違う考え方があり、それを尊重することを、こころで学べるのだろう。

「古代ギリシャのいいこと図鑑」を使って話してみました。

今回はギリシャ神話をやろうと小学生がまとまる。
 でも、まだみんなの手元に一緒に聞けるライブラリーがない。そんな時は、ゆっくりギリシャの手触りを子ども達と味わおうと小学生向けの本をかりてきました。

 まずは、「日本でいいことっていわれてるのはどんなこと?」
意外と子ども達は答えられない。
 「いいことしたねっていわれるのはどんな時?」
 学校でいい成績をとるとか、お年寄りに席をゆずるとか、そんなことがぽろぽろと出てくる。
最近入会した子が、「ニュースでいってたけど、線路で倒れてしまった男の人を助けたとか」と話してくれる。「自分の命をなげうっても人を助けるのは確かにりっぱだよね。」

 では、「古代ギリシャのいいこと図鑑」小学館、にはなんてかいてあるか見てみよう!

 「今から約2500年ほどむかし ギリシャで…
美しくて たくましい文明が頂点をきわめました
エーゲ海の島々がうみだした(この中のひとつがセリポス島だね)
人間と神さまの世界
古代ギリシャがたいせつにしたものは
のちのさまざまな文化のお手本になりました」

1ページめをよんで次をめくると、こどもたちが「ぎゃー!」「わぁー!!」と悲鳴をあげる。

「はだかはいいことだ」と大きな文字と一緒に、アルテミシオンのゼウスのブロンズ像の写真が出ている。

はずかしい~という子どもたちに言い聞かせるように本文を読みます。

「あっ、はだか!はずかし~ぃ」なんていうのはどこのどいつだ。
オレさまは神々の王、ゼウスさまとしてつくられた。超一級の男性像なんだぞ。
中略
服をまとってかくすなんて、ああ、はずかし~い。」

ずいぶんびっくりする方法で、自分たちと古代ギリシャの価値観の違いを知らせてしまいましたが、
次々と続きます。

「美しいことはいいことだ」(ミロのヴィーナス)
「踊ることはいいことだ」(踊るサテュロス)
「ほほえむことはいいことだ」(ぺプロスノコレーのアルカイックスマイル)

このスマイルには、みんな、これはいいねえと声が自然とあがるので、すかさず
ホームステイに必要なものの一つがこれであることを伝える。

「きたえることはいいことだ」(円盤投げ)
ペルセウスが、投げたのもこれだ~、普段からきたえて投げてたんだねえとみんなで納得。

「勇敢なのはいいことだ。」(ヘラクレスがライオンと闘っているところ)
「名をのこすのはいいことだ」(さいころをふるアキレウスとアイアス)
「こわいものが」いるのはいいことだ」(メドゥーサ)
 これはまさしくペルセウスがとり、アテナにささげたもの。魔よけのおまもりとして、こんなこわいものを屋根やよろいにつけたなんて感覚、理解できる?ときいてみた。

 
Tだったら、こんなこわいもの家の中に飾るのはいやだなあ、これって大人の感覚?というと
子ども達は、これはすんなり理解できるそう。
怖いものだから、もっとこわいものがこないように追い払ってくれるんだよといってました。2500年前の人と子どもたちは感じ方が一緒だ~。

「いろいろいるのはいいことだ」(パルテノン神殿フリーズ)
 ゼウス、ヘラ、アポロン、アルテミス、ヘルメス、アフロディテ
アルテミス、ポセイドン、ヘファイストス、デメテル、アテナ、アレス

「いろいろいるのはそりゃたいへん。でもみんながないたり笑ったりしながらともに生きる
それが古代ギリシャのいいことなんです。」

さて、まだCDもないからこそ、ゆっくりと導入できるのもいいところ。
こうして心にたまったイメージが、CDの英語、日本語の余白の部分にたまり語彙が深まるでしょう。

 ラボの英語は、丸暗記ではなく、英語と日本語それぞれをこころで感じ、その余白にあるもの、英日が単語帳のように一対一では一致しないその感覚、文化の違いも含めて、みにつけていくのがいいところ。

 そうすれば、日本社会が苦手とされる「多様性を受け入れる」ことが
自然とできるようになることでしょう。

ちなみに、この本を、遅れてきた子に、最初からいた子が、
「この本、おもしろいよ~!」とすすめてくれてました。
こういう瞬間が紹介した者としてはホントにうれしい。
<< 前の日記 | 次の日記 >>
Copyright(C)2002 Labo Teaching Information Center.All rights reserved.