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新刊REPORT2 神宮輝夫氏講演会/仙台 10月10日 (水)
 神無月。透明でさみしくて,美しくてせつなくて,
なつかしくて遠くて,深くてやさしいときだ。詩の季節。
 吉田一穂(よしだ・いっすい1898~1973)という詩人がいる。北海道出身で早稲田大大学に学び露風や白秋,赤彦から多くを吸収した。北海道をこよなく愛し「極北の詩人」ともよばれている。そんな百科全書的知識はどうでもよいのだが,ぼくはこの人の甘さやウェットさをすてた知性からにじみでる「泣きたくなるほとの叙情性=リリシズム」がすきだ。西脇順三郎をして「吉田一穂が詩生活(いいことばだ!)をしていなければ,自然科学ま分野でおそらくノーベル賞級の仕事をしただろう」といわしめた一穂は,花よりも三角形を美しいと感じる感性や情緒に埋没しない知性の持ち主だった。しかし,そうした評論をうのみにするとみごとにうっちゃりをくらう。たぶん一穂の作品では『白鳥』が最高傑作だが,長いので『海の聖母』のなかの「母」を紹介する。それはリリシズムのかたまりだ。
この詩は『声にして読みたい日本語』でも紹介されていたかしらん。
 母  吉田一穂
ああ麗はしい 距離(ディスタンス)
つねに遠のいてゆく風景

悲しみの彼方,母への
まさぐり打つ夜半の最弱音(ピアニッシモ)
 
彼が28歳のときの作品だ。うーん,ぼくは28歳で結婚した。詩も書きつづけていたが,
こんな切れ味があって美しいことばをどうやって見つけたらいいのかと自分の頭をなぐていた。「詩人は職業ではない,生き方だ」とは谷川俊太郎のことば。
 いま,また詩の時代だぜ。
神宮先生

ところで昨日は仙台で神宮輝夫先生の講演会があった仙台市内,周辺の図書館関係者や保育・教育関係者が50名以上参加された。テューターのみなさんとあわせて120名!
 センダックを中心にアメリカの絵本の魅力を時代の変化のなかでマクロ的に展開された。
訳の苦労話はほとんどされなかったが,次回の10/15の中部では具体的作品論をされるとのことだ。東京は11/6,みなさんよろしく。
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