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新刊なのだ??谷川賢作コンサート |
10月19日 (金) |
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昨日,四谷区民ホールで谷川賢作氏のトークとコンサートがあった。すでに何名かの方がプログに書き込まれているぜ。参加者は210名ほどだったが「とってもよかった」という感想がバンバンくるのでうれしい。とにかくあっという間の90分だった。
ピアノだけのライブって意外にいったことのある人は少ないのではないだろうか。これを機会にピアノに興味をもつ人がふえるといいな。ぼくのすきなピアニストは,ホロビッツ,クライバーン,リヒテル,なんかほとんど故人だなあ。それと多少ミーハーっぽいけどジョ
ージ・ウィンストン。ホロビッツは晩年のかなりよれよれになっているとき,日本で神がかり的演奏をしたのに感動した。それからリヒテルは……,なんといってもカラヤンがウィーンフィル(ベルリンではなく)を振り,リヒテルと演奏したチャイコフスキーのビアノコンツェルト1番がまさに神曲。ただこの曲は中学高校の6年間(いわゆる一貫校にいた),昼休みにかならず放送部の生徒がかけるテーマレコードだったので,集会所(食堂のこと)の廉価なカレーの匂いと分ちがたくむすびついている。
いまでもチャイコフスキーの1番をきくと,カレーのにおいがどこからかしてくる。まさにオペラント条件づけ,すなわちパブロフの犬状態。
ともあれ、この日で賢作さんのファンになってしまったテューターやお母様方はかなりいらっしゃるのではないだろうか。作曲家と演奏家という2つの顔をもちつづけていることは
とてもたいへんなことだけど,ぜひがんばってほしいものだ。ベートーベンやモーツァルトの時代は作曲家と演奏家はイコールだった(間宮先生のうけうり)。それが職業音楽家の分業化がすすむなかで,演奏のかたちはずいぶんとかわったといわれる。二兎を追うものは四兎も五兎も得てもいいのじゃないかしら。
この日,四谷区民ホールにいた人びとは,けっこう幸せだったと思う。区民ホールとばかにしてはいけない,サントリーホールにもまけない音が響いていた(あのホールはすばらしいけど場所によっては,ウン? というときがある)。しかもピアノはベーゼンドルファーだぜ。うーんゴージャス。でもでも,なにより弾き手のあたたかさと情熱が伝わるすばらしい演奏だった。音楽も人がやるものじゃけん。
それと,「作曲をはじめたきっかけは」という質問にこたえて「まず模倣から」とこたえた瞳が心にのこった人も多いはず。これは世阿弥もいっていること。本来,芸術も教育も模倣から始まり,そのうえに自らの個性ができていくもの。日本の公教育は残念ながら戦後ず
っと放棄してきた。多くの専門家がラボを愛してくれのは,そのことを民間レベルで40年も営々とかんばっているから゛てもあるのだ。
コンサートのあと,「志な乃」というそばやで谷川さんと西村先生とそんな話をした。
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