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ハッと気づけば葉月 流れ星消えるあいだに小石をひろおう 中年感傷旅団函館編改訂版 07月30日 ()
やけい
昨日は、帰ってきたいきおいでダーッと書いたので
例の如くバグや単なるまちがいや
意味不明のところもあるので、やや加筆修正したっす。
そうま
タイトルからして、くだらないシャレではじめてしまったが、
あっとうまに八月葉月である。
写真上は函館山からの夜景。撮影は7/29の20時すぎ。
画面の右手が青森方向で左は函館湾。
くびれの一番細いところは1キロない。
函館山は連山で、
写真の展望台のある御殿山(334m)をはじめとする
13の山やまからなりたっている。
写真下は旧函館区公会堂のライトアップ。
1907年の大火事で消失した町の集会所を
その3年後、豪商として知られていた相馬哲平(1833~1921)が、
現在の価格にして、およそ10億円の私財を寄付して建てかえた。
1980年に大補修が行なわれ、
ほぼ建てられた当時の姿に復元されたといわれている。
構造は木造2階建て、アメリカのコロニアル様式をまねた
「擬洋風建築」である。
アメリカ的といっても細部の柱などはコリント式。
つまり、ギリシアの技術・デザインが基礎にある。
ようするに、アメリカにはもうしわけないが、
若い国だけあって、建国当時、美の基準となるものは、
ギリシアのような絶対的古典的価値にもとめるしかなかったのよね。
その典型はワシントンD.C.
アメリカの最高裁やホワイトハウスもギリシア風。
ワシントンモニュメントは、どうみてもオベリスクだし
リンカーン記念堂(キング牧師がI have s dreamの名演説をしたとこ)
もギリシアっぽく、その前の大きなリフレクターとよばれる池は
エリーゼ宮のパクリに見える。
いいとこどりなのね。
でも、ラボもテーマ活動もそうだけど、
模倣から始まるのが「学び」の基本だから、
そういうごちゃ混ぜ的、いなかっぽいところから
トゥエインやヘミングウェイやメルヴィルなんかの
かっこいい文学がでできているんだなあ。
教え込まれるんじゃなくて、自分からまねして
そして自分のものにしていくって、
けっこうだいじ。
日本の教育は。そのことを投げだしちゃったのかも。
ラボはずっとやってるけど。

でもでも、そのことが、
多くのすごい専門家がラボを応援してくれる
大きな理由のひとつだぜ。
コレホント。

この写真の旧函館区役所も、往時の日本の建築関係者が
けんめいにアメリカの技術を学びとろうとした精神が伝わってくる。
もちろん、現在も使用可能で、コンサートなどが
ひんぱんに行なわれている。

さて、
これまで南方中心にふらついてきたが、
さすがにもう暑いので、これからは北である。
というのは冗談で、またまたぐうぜんの仕事だ。
しかし、今回は昨日の朝10時30分のANAでとび、
今朝の10時発のJALでもどってきたので超強行スケジュール。
おかげで(なんの?)、五稜郭などの市内観光はほぼなし。
仕事がらみのところだけ(あたりまえだ!)。
ボート
函館空港から直行したのは、大沼国定公園である。
さすが北海道はwide open country
国立公園は全国で29あるが
北海道には6か所もある。
(利尻礼文サロベツ・知床・阿寒・釧路湿原・大雪山・支笏洞爺)
国立公園は国が直接管理し。国定公園は都道府県が管理する。
国定公園は現在、たぶん56か園で
北海道には5つある。
そして道立自然公園は12か所。
大沼国定公園の管理の人にきいたら
いちばん新しい国定公園は2007年に制定された
丹後天橋立大江山国定公園(ナガっ!)だって。
こまがたけ
大沼は、写真の駒ヶ岳(1131)の
水蒸気爆発で生まれたせき止め湖だ。
ざんねんながら全貌はおがめなかったが
鳥の頭のような、まさにぶっとんだ山容がいい。
すいれん
大沼は睡蓮がうつくしい。
夜明けに開花し、午後3時にはしぼんでしまう。
この撮影は午後1時くらい。
また、大沼はたいへん浅く、水深わずか2mくらいのところもある。
最深部でも13mあるかないかで、
この前の宍道湖同様、しだいに浅くなっている。
遠い未来には湿原になるさだめ・
きよはら
撮影・取材がおわり、暑いのでソフトクリームを食べていたら
お土産屋で「さきいか」を売っている兄キが声をかけてきた。
一見、特殊な業界の方のようだが、
なかなかいいつらがまえ。
清原選手に似てますね、とお世辞をいうと
「よくいわれんじゃ」と豪快な返事。
明日からは湖水祭りだそうな。
さつか
大沼の次は函館市内でうちあわせである。
時間がけっこう押していたが、
ちょっとでも寄り道したいとだだをこねたら、
関係者が函館市内を見下ろす道営の牧場を廻ってくれた・
先月くらいまで口蹄疫さわぎがあり
入山禁止がとけてほどないという。
晴れていれば写真のうしろに函館市街とそのまわりの平野が
見渡せるはずだが、やっばしガスっぽくて残念。
「もうちょっとまとうよ」とか、またもだだをこねていたら
関係者が「じゃあお写真を」と時間かせぎ。
進行表命のマネージャーは、いちおう笑顔っぽいが
「ボス、いいかげん出発しないとヤバイです」
とぶつぶついってキレる寸前。
どう見ても、ヘタなくせに締め切りをまもらない
ヘッポコ作家と、その尻をたたくキャリア編集者のよう。
はこだてやま
打ち合わせと食事会がおわり、地元の方の案内で
函館ナイトドライブ。
まずは日本三大夜景の函館山。さすがに人でいっぱい。
震災後、函館も観光客はガクっと減った。
外国の方に人気のある街だったが、
ほぼ全キャンセルの時期があったという。
でも、7月になってから少しずつだが
回復のきざしはあるという。
案内してくれ方は、展望台の人びとに手をあわせていた。
泣きそう。
今ここでふみとどまらねば、なりません。
と低く、しかし強くおっしゃられた。
そうですね。
ほんとうに美しいところには、
ぜったい人はもどってくる。

ちなみに、夜景も年代ごとに変化があり、
北島三郎氏の歌にででくる松風町あたりが
もっともまばゆい時期もあったそうだ。
で、現在の人気は五稜郭周辺だという。
「そこにいきましょう」といったら
マネージャーが「もうしわけありません」ときっぱり。
はやく帰ってネタ整理しないとね。
よはね
でも、地元の方は「どうしてもお見せたいところがあるので
あとちょっとだけ」といってくれた。
しかし、車をおりるたびに
だんだんマネージャーがふきげんになっていく。
それはともかく、函館は坂の町だ。
上と下の写真はどちらも教会だが、
「チャチャのぼり」という坂の上にある。
ここはたいへんな急坂で、腰をまげで前傾しないとのほれない。
「チャチャ」はアイヌ語で「お年寄り」のことだ。
上の写真は「聖ヨハネ教会」下は「ハリストス正教会」である。
Greek Orthodox、ギリシア正教はロシアをはじめとする東欧に広がる。
※正教は原則として国名+正教で表記される。
教会の屋根はキューポラ、いわゆるタマネギであり、
その先端に十字架がつく。『シフカ・ブールカ』のお城がそうだね。
このキューポラは後にイスラムが使用する。
十字架はなくなるけど。
タマネギは正教が先。
はりすとす
この、はば広い坂八幡坂。昔近くに八幡神社があった。
海まで見下ろせるため、映画やCMでよくつかわれるという。
「たとえばどんな作品ですか」ときいたら
地元の人が、「えーっと…」となってしまい。
マネージャーにまたにらまれてしまった。
公会堂
そして、函館の港の倉庫街へ。
震災のときは、函館もかなりゆれ、
津波も4m級が押し寄せた。
坂道が多いことも幸いしたか、
港のそばの店舗や倉庫などの一階部分がダメージをうけたが
現在では、その傷跡は見当たらない。
しかし、亡くなられた方も1名あった。
かなもり
函館といえば、土方歳三、石川啄木である。
啄木は、前にも書いたが、数少ない写真のイメージとは
かなりかけはなれた、とんでもない借金王である。
ファイター土方とデカダン啄木。
どちらも破滅的なキャラクターだが
ふしぎな光彩をはなつ。
これは、おまけだが土方歳三アンパンというのがあって
空港でも買えるが、たいへんに美味である。
ろめんで
最後の写真は宿にむかう途中、路面電車の十字街駅。
函館は北海道の南玄関で、まさに入り口なのだが、
なぜか最果てのにおいがする。
個人的な印象だけでいえば
稚内や根室などよりそれは強い。
たぶん、結界の近く、そんなにおいかもしれない。
それは土方も啄木もきっと味わっていたと思う。

前述した相馬哲平は
89歳で世を去るまで、函館のためにいろいろな篤志活動をした。
彼がおこした相馬商店は系列も会社も含めて
巨大な財閥となり、北海道の金融業界、不動産などあらゆる分野に君臨したが
哲平は「郷土報恩」と質素倹約が
モットーだったといわれる。
相馬商店は、現在も相馬株式会社と名をかえ、
大規模ではないが、不動産業、社有林育成などの事業を続けている。

冒頭にくだらぬシャレと書いた。
しかし、ダジャレなどの言語遊戯は
「生きる力」のもとである。
さらに「ことばの力」を得る源泉のひとつだ。
その好例は、いうまでもなくナーサリー・ライム。
言語遊戯のもつナンセンス、諧謔、皮肉、ヒューモア、
そしてなにより、生理的な音のきもちよさ。
これらは、人を解放し、「ことば力」「生命力」を増強する。

ララバイ、子守りうたは、その証明のひとつだろう。
ゆりかごが落下してしまう、とんでもないライムは有名だが、
日本でも「寝ないとネズミがとってくう」というおどかしと
同じくらいの量の「寝たならネズミがとってくう」という
赤ちゃんにしてみればダブルバインド、
二律背反どうすりゃすいいの的なヴァリアントがあると
百々先生からうかがったことがある。

子育ては、惜しみなく愛情と体力と経済力をうばう。
そのストレスをうまくリリースするのに
ナンセンスや逆転は、生きる力になっていく。
そして、ナーサリー・ライムは
時代をこえて生つづけてきた
英語の音とリズムのエッセンスがギュットと
凝縮されている。

さらにもうひとつ、ナーサリー・ライムは
基本みじかい。
「英語がいえる」ことは、絶対目標ではないが
「いえた喜び」はたいせつにしたい。
短ければいいのか、という反論もありだが、
達成感を得やすいという点もありだよ。
中身? いいじゃん。おもしろければ。
※おもしろさの内容がだいじかな。

最後に、今はキャンプまっさかり。
そこでやっと流れ星の話。
この夏は「ペルセウス座」と「みずかめ座β」の
ふたつの流星群がおいしい。
みすがめ座の極大日は、じつは昨夜と今夜。
でも、まだまだ見られるし、
ペルセウス座は8月がピーク。
明け方近くがいいともいわれるが、8時くらいでも見られる。
※昨夜の函館は曇りで×

空気のきれいなキャンプ地で
流れ星をさがすのもいいなあ。

わしだって、
流星がきえるあいだに、小石をひとつひろえたら
すてきな願いごとが叶うと信じていたのだよ。

そう、おだやかな夏でありますように、
諍いのない寛容な世界でありますように。
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