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藁の馬は銀河へ、笹の葉を海まで☆飛ぼうとしない羽は退化する☆魂の視力を! 中年感傷旅団箱根編 06月11日 (月)
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「花と女性を盗むのは罪ではない」
このおそろしく罪深く、わがままの極みともいえる、
盗人につごうのいいことばは、文豪ゲーテによるものだ。
写真は箱根ガラスの森美術館で撮影した薔薇。

※この日記を書き直しながら
『太陽の子パエトン』『プロメテウスの火』をきいている。
人間と火、人間とエネルギーについて思う。
人間がコントロールできない力があることも思う。
この日記で原発に関する論を書く気はない。
この広場の性格になじまないと思うからだ。
しかし、今、「たろう」のように
「アイスクリームがとけちゃう」という緊急の警鐘を
多くの国が日本にむけて鳴らしていることは無視できない。
ぼくは、個人的には原子力と人間が共存することは困難だと思う。
いったん制御できなくなると、その毒性は天文年レヴェルだからだ。
パエトンもプロメテウスも
今、大きな意味を新たにもちはじめている物語だ。

ゼウスはいずれ、人間がわずかな松明の火にとどまらず
原子の火をつくりだし、それによって繁栄と困難を導くことを
予見していたのではないだろうか。

先週、ちょっとした用というか仕事みたいなものがあり
箱根に行った。
水曜から木曜日にかけての一泊。
当初は悪天候が予想され、スケジュールがこなせるか懸念されたが、
低気圧の通過速度が速く、朝10時に新宿で降っていた雨は、
小田原を通過するころにますっかりあがって
陽がさしてきた。
このところ、四月と五月の京都行きは二回連続初日が雨で、
今回も80%の降水確率という予報であったため
ついにマネージャーやスタッフからは
「ボスは帰納法的に雨男」という
不名誉な烙印を押されかけていた。
とくにマネージャーからは
「三澤制作所の業務内容に雨乞いも追加しますか」
と真顔で皮肉をいわれた。
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ともあれ、天気予報のうれしいはずれにより、
撮影をはじめとする外での仕事はどんどん進み、
自由行動ができることになった。
といっても片付けとか整理とか、めんどうごとがあるのだが
それは「よろしく」のひとことでおまかせして
実際はかなり冷たい視線を浴びつつ
そこにいても邪魔になりそうなおじさん二人をさそって
彫刻の森美術館にむかった。

箱根に行き、少しでも時間があると
ここには必ず立ち寄る。
はじめていったのは学生のとき、
その後は家族とも訪れたし、ラボの「ことば宇宙」の
"Magical Museum Tour"という
あきらかにThe Beatlesの曲名のパクリの企画でも乱入した。
そのときは、バルバおじさんとともに
長谷川バーティの子どもたちと1日をここで過ごすというものだった。
そのころは川崎に住んでいたので
箱根はじつに近い。
だもんで、その後もプライベイトで何度もでかけた。
昨年の11月にも入館した。
今回でもう20回目くらいだろう。

エントランスのエスカレーターで一気に下がると
上の写真にあるフランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダン(1840-1917)
の「バルザック」がむかえてくれる。
昨年の日記に書いたが、無風状態だった彫刻界に新風を吹き込んだ
と、後年いわれる作品だ。
ロダンはフランス文芸家協会の依頼をうけ
7年もの歳月をかけて1898年にこの彫刻を発表した。
しかし、この作品はオノレ・ド・バルザック(1799-1850)
という大作家を一見ボロをまとったとように表現したと
評論家からも大衆からもきびしい評価をうけた。
ロダンは、それにぶち切れてしまい
「じゃあ、見せない」といって倉庫にしまいこんでしまった
といういわくつきの作品なのだ。
ここにあるのは、もちろん模刻、すなわちレプリカだが
強い意志で上を睨むバルザックは
その破天荒な人生、
社会をおおきくとらえる広大な視野、
欲望と理性、芸術と現実の暮らし、魂と肉体などの
相反するものを緻密にかつ鮮やかに描く作風、
といった
現在、われわれが知るバルザックそのものを描いている。

このバルザックは、ぼくみたいな小物には声もかけてくれぬ。
でも、ぼくはていねいに心のなかであいさつして
「あなたのように、人間の精神の内部をあばきだす文
がかけるよになりたい」とお願いしている。

それから、敷地のいちばん奥にあるピカソ館にむかって
緑のなかをくだっていく。
彫刻の森に来るひとつの理由が
このピカソ館である。
ここでいつも、
勇気とパワーと魂の視力を
激励と恫喝のなかでいただく。

パブロ・ピカソ(1881-1973)は、
いうまでもなく、ぼくなんが語るのも失礼な人類を代表するアーティストだ。
その作品全体から発するエネルギー、メッセージ、
フォルム、色彩、タッチ、すべてが圧倒的であり
いつもぼくはうちのめされる。
しかし、なんどでもひきつけてやまない魔力もあわせもつ。
で、これはぼくの個人的な思いだが
線の美しさという点でいっても、ピカソは最高だ。
大作も小品も油彩でも彫刻でも陶器でも
ほんとうに線がきれいだ。
それを裏打ちしているのは、
ひとえにすべてを見通す底知れぬ視力と、
無限ともいえるデッサン、
そしてなにより精神のパワーのポテンシャルの高さだろう。
※ピカソは多作という点でも世界一で、絵画だけでも35000点近くあり
版画にいたっては10万点をこえる。
作品展数では一個人のアーティストとしては最高である。
ギネスにものっている。

ピカソは数かずのことばものこしている。
そのなかで、とても有名な「七つの助言」を紹介しておこう。
1. 必ずできると信じろ
「思いついたことはできる。思いつかないものはできない。
これは避けがたく、明白なことだ」
2. 限界を超えろ
「私はいつも自分のできないことをする。どうやればいいのかわかるからだ。」
3. 「その時」を待つな
「インスピレイションは常に存在する。見つけにいくんだ」
4. 動け
「明日に引き伸ばせば、それは死んでしまう」
「行動がすべての成功の鍵だ」
5. 正しく問え
「他の人間はなぜそうなったかを問う。
私はいつも何ができるのか、なぜできないのかを問う」
6. ジャッジせず、隠された美を見ろ
「我々は脳をブン投げて、ただ目だけで見ることができればいいのだが」
7. 遅すぎるなんてことはない。
「若さと年齢は無関係」
 
いずれもピカソらしい、傲慢ともいえる自信と創造性にあふれている。
ぼくも、失礼ながら
ライブラリーづくりや「ことばの宇宙」づくりにむかうとき
心の底に置いていたことばたちだ。
とくに6番はたいせつだと思う。

それぞれに解釈していただいてかまわないと思う。
テューターの方にもはげましとなれば幸いだ。

絵画もライブラリーもテーマ活動も
ある意味、高度な遊びである。
日々の生存のためにどうしても必要なものではない。

また、絵は実体とは異なるし
物語は基本的にフィクション、虚構である。

でも、絵画も物語も、それぞれもつきつめていけば、
手ざわりある現実への大きな力になることはまちがいない。
夏目漱石も弟子たちにむかって
「体験がなければ小説なんて書けない。
だが、たいせつなのは嘘の枝葉をどれだけひろげられるかだ」
フィクションのもつ力を漱石は、そのように説いた。
そうしてみると
「ない・ない・ないの国」り
「うそっこ」は、じつに示唆にとんでいるといえる。

この恐ろしいピカソ館にたどり着く前の坂道で、
いつも、ひっそりと静かに息づいて出迎えてくれる
緑のなかの小さな彫刻がいとしい。
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上の写真は『ゆきむすめ』の作者であり、
日本を代表する彫刻家である佐藤忠良(1912-2011年)氏の「マント」
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朝倉響子(1925-)「女」
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北村西望(1884-1987)「将軍の孫」

彫刻の森美術館といえばヘンリー・ムーアや
ニキ・ド・サンファールの大きな作品が名高いが、
じつはこれらのキュートな妖精たちもみのがせない。
みんな夜は歩いたり、おしゃべりしたりしているはずだ。
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写真は芦ノ湖。
芦ノ湖といえば、東京箱根間往復駅伝競走、
通称「箱根駅伝」の往路ゴールならびに復路スタート地点である。
往路、天下の嶮を駆け登ってきた選手は、
この写真のように湖を右手に見ながら最後の力を振り絞る。
そして、ラストは芦ノ湖に向かって右折すればすぐゴールだ。
この右折からゴールまての距離は「えっ!」というほど短い。  
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そこからほどない湖畔の広場に箱根駅伝の記念碑がある。
写真は「箱根駅伝栄光の碑  若き力を讃えて」だ。
1996年の第70回大会を記念してたてられた。像
の高さは箱根駅伝の総距離の10万分の1にあたる214.7m。
裏面には歴代の優勝校名とタイムが刻まれている。
第1回大会では15時間以上かかっていたのが、
近年はほとんどが11時間台だ。
10時間台は3つだけで、
そのなかでも今年の東洋大学の
10時間51分34のいう記録はとんてもないぶっちぎりである。   
 像は「ストップたろう」が青年になってたらこんな感じというひたむきさと、
「メロスは黒い疾風(かぜ)のように走った」
という太宰の文が想起される緊迫感、
さらには殉教者のようなせつなさと尊厳さえただよって、
とってもよいのだが、なんと作者が刻まれていない。
現地のミュージアムできこうと思ったが不明。ネットでもわからない。
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ある程度の年齢以上の方で関東出身者なら、
幼き日、下写真の「ひみつ箱」を
おみやげにもらって遊んだことがきっとあるだろう。
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その意匠こそ、箱根がほこる伝統工芸が寄せ木細工だ。
江戸時代、ほぼ200年前、箱根小田原の畑宿にて石川仁兵衛が始めたとされる。
デザインの原型は箱根旧街道の石畳だったらしい。
種木は様々な木材を使用するため、材質も堅さも異なっており、
それらを考慮した加工技術には相当な熟練を要する。  
6日午後、箱根旧街道のバス停「本陣跡」前で
店をかまえる浜松屋さんを訪ねた。
主は仁兵衛から数えて七台目にあたる伝統工芸士・石川一郎氏。
この日はノーアポでいったので一郎氏は不在だったが、
写真の弟さんがていねいに仕事を見せてくださった。
寄木細工は、「ひみつ箱」のみならず、
さまざまな生活道具、そして美術工芸品としてつくられている。
また立体にとどまらず、
美しい絵とみまごう木象嵌も寄木細工の技法のひとつだ。
なお、この日、ぼくは写真の12手であく「ひみつ箱」と、
小さなからくりオルゴール(ねじを巻き寝かせると鳴り、
ねじをある左下にして立てると止まる)を購入した。

曲は「世界に一つだけの花」。
82歳の母はSMAPのファンである・
理由をきくとジャニーズのなかで、
唯一内容のわかる歌を唄うからだそうだ。
Re:藁の馬は銀河へ
かせだまさん (2012年06月14日 16時40分)

お疲れです。

箱根は大好きです。まだ2回しか行ったことがないのですけど

去年夏、 むしょうに箱根に行きたくなって一人日帰り旅!!

行ってみたら 箱根神社の夏祭りでした。

心願成就  祈祷もしてもらっちゃいました~。

SENCHO さんは 箱根のリピーターなのですね。

ピカソの言葉は テューター好みですね。

ありがとうございます!!
Re:藁の馬は銀河へ、笹の葉を海まで☆飛ぼう
かせだまさん (2012年06月24日 20時30分)

かせだま日記、ストーンスープのお答え

ありがとうございました。

皆にがんばってもらいます!!
太陽の子パエトン
オードリーさん (2012年06月26日 16時10分)

はじめまして、オードリーと申します。
時々HPにおじゃまし、各地の写実や小説を読んでいるような気分にさせて頂い
ています。
昨日、今夏のパーティ活動をどういうものにしようかと考えていて、
夏だし、ギャングエイジの元気いっぱいの子も、ちょっぴり大人びてきた中学生
も、太陽を感じてほしいな~と思い太陽の子パエトンを盛り込みました!
とってもタイムリーに読ませて頂き、そうだ‼と思いました。
今の日本の問題、人類の問題を考えるきっかけにもなるかも…
こどもたちがどんなTAを繰り広げるか見守りたいと思います。
Re:藁の馬は銀河へ
かせだまさん (2012年06月28日 20時08分)

おかげ様で、ちょっとポトフに似たストーンスープが

できました~。

幸せな味でした。感激です~。

ありがとうございました。
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