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市教育長さんを訪問「ホワイトホース」へのお願い 12月20日 (火)
中国交流でホームステイしているハオくんの教育長さんへの表敬訪問。議会で、また、昨今のこどもを取り巻く様々の事件でさぞお忙しいことと思いながら、お時間をつくって下さったことに感謝しつつ、「本日午後お伺いします」お願いをこめて、朝、学校へ行く途中市役所へ寄らせる。中学は市役所のすぐ近くだ。私からの手紙とラボの小学校英語教員養成講座のパンフなどを入れた封筒を持って行かせた。
 今日のハオくんの表敬訪問は4時からなのだが、そのまえに私だけ先にお伺いすることもお願いしておいた。来年の市の小学校の英語や、市の国際交流に、私の計画する「ホワイトホース」英語劇団招聘を関連させることを相談するためだ。
 3時に伺う。M教育長は、とても気さくな素晴らしい方。おはなしするだけで楽しいのだ。教育長さんも、「今日は加藤さんが来るから他に入れるな」と楽しみにしていて下さったというからうれしい。なんというか、馬が合うのだ。今の子どもたちに足りないものは何か、と聞かれ「郷土愛」と答える。自信と愛着をもって、自らの帰属するものを語れない。だから他を排除したり、上辺だけみて外にあこがれたり、逆に後ろ向きに留まったり、自らを活かす環境をよりよくしようとしない。自らが帰属するものとは、住む場所であり、団体であり、家族であり、自分自身である。そしたら、なんと、教育長さんも同じ考えだった。つい最近同じことを人から聞かれ、そう答えたのだそうだ。
 大人社会の病んだありようが、こどもを取り巻く環境に暗い影を落としていることはまちがいなく、その構成要員としてのこどもも巻き込んで(教育として)全ての大人が本気で社会をよくしていかなければ、今の子どもたちの安全も、将来の社会も、その中で育つ子どもたちの安全も悪循環になってしまう。これは誰かが何をしてくれるのかということでなく、一人一人が帰属意識を持ってその社会全体をよくしていこうとしなければね。
 ヒラリー・クリントンの『村じゅうみんなで』という本をお見せした。教育長さんは題を見ただけですぐに通じて、コピーを取り、何冊かずつ図書館におくようにすると言ってくださった。こどもを安心して産んで育てるには村中みんなで関わっていい社会を作って行かねば、というヒラリーの初めての著作だ。政策書というか。去年4-Hのシャペロンでステイしたウイスコンシンのジュディさんが読んでいて「良いから読め」とおいていったもの。スクールカウンセラーのジュディさんからはいろいろ学ばせてもらったし、教育長さんにも面会していたから「ああ、あの人が」と教育長さんも覚えていらした。ジュディさんがおいていったこの本を、私は英語で読んで、いいなと思ったので翻訳本を買い、教育長さんにお目にかけようと思っていたのだ。やはりわかってくださった。
 小学校の英語教育についても意見を交わす。アメリカの姉妹都市から先生が来ることになっているのだが、私もお役に立つには?教育に「ことば」が重要だということをよくわかっておられる方なので、成績をつけることよりも総合的な学習で出会ってきた英語のやり方の方がいいというところが同感だ。ネイティブを引っ張ってくればいいというのでもない、ということでも意見が一致。塾の講師をアルバイトの大学生が占めていること、教育に対する大人の考え方への警鐘をあの事件は知らしめていると思う。そんなことにも話が戻る。
 ホワイトホース招聘の件では、ことばや物語表現のワークショップを数回して、そのゴール的な意味合いで招聘するのだが、それにも、学校訪問などでワークショップや交流、宿泊は市内にホームステイ、そして上演の日を迎えるという、事前活動有りの総合的なものを目指したいという私の提案によく理解を示してくださった。姉妹都市から来る先生もそこにどうかかわっていくか、具体的にはまだだが、一人暮らしをするにもホストマザー的な人がいた方がいいことなども申し上げたら、教師としての生活にもアドバイザーがいるというような話にも発展した。私で良ければぜひ、お役に立ちたいと申し上げた。
 4時を過ぎ、次男とハオくんが待ちくたびれている。3時50分に来て待機していたから。彼らを呼んできて、表敬訪問だ。秋多中でどんな生活をしているのか、一人っ子政策の中国からやってきての感想など。たっぷりお時間いただいてしまって、恐縮して帰ってきた。
 翌日の今朝、なんと、私の携帯に電話だ。教育長さんから。昨日写真を撮らなかったのでまた来てくれという。ありがとうございます。
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