韓国での体験 事前活動にテーマ活動をする意義 |
03月14日 (火) |
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ラボっ子たちが事前活動でテーマ活動を準備して、ライブラリーの聞きこみを頼りにホームステイに行くように、私の韓国交流もラボならではのものだった。ブレーメンの韓国語。私の役はかかし。ずっと聞きこみを続けて、なんとかCDについていけるようになったものの、覚えきるところまで行かないまま、飛行機に乗ってしまった。私は皆さんより2日前にソウル入りしたが、飛行機の中でもホテルでも携帯電話に吹き込んだブレーメンを聴き続けて・・・・(他のメンバーより2日前にソウル入りして、帰国も2日後。感慨深い韓国紀行はまたあとでゆっくりお話しするとしよう)
5日の日曜日、皆さんがソウルに到着。韓国女性開発院にて合流した。夕食後、交流に花が咲きそうなところを、「頑張って」テーマ活動の練習。全国から集まった個性極まる名うてのテューター方が、テーマ活動によってひとつにまとまるあたり、さすがラボ。目的がはっきりしているのがやりやすい。ラボっ子たちもこんな風に成田に集まってやるんだろうな、と思った。練習はたった一度しかできず、物足りなさが残る。あんなに練習していったのに、私はかかしのセリフがちっとも出てこず、なんとも申し訳ない有様。どうしよう、かかしは私一人しかいないのに。これじゃあ、人に見せられない。
宿泊部屋に戻って、後半のナレーションの方と一緒に練習をつづける。とにかく、練習する。発表までまだ2日ある。がんばれえ。もうひとがんばり。
6日。朝、ホストのキムさんが迎えに来て、私とU テューターは、二人でキムさんのお宅へ。初めてお会いするキムさん。どんな方なのだろう。車の中でいろいろ話しかけるが、話題がつながらない。うーん、ビミョー。(と顔を見合わせる)ラボっ子の心境もこんなんだろうか。キムさん宅で荷物を降ろし、おみやげなどを渡して、話しかけるが、やっぱり、ビミョー。どうしよう。どこへ行きたいかと聞かれ、日常生活を体験したいから、スーパーに行ってみたいというと夜中でもやっているから、昼間は行く必要ないという。ラボパーティ訪問は3時からだそうだ。キムさんはテューターを引退されていて、訪問するのは別のパーティだ。
出かける場所が決まり、車に乗って道に出たところで、キムさんの携帯に電話が入り、行き先が変わった。どうもホスト何人かで連絡を取り合っているらしい。いいです。どこへでも、連れて行かれましょう。お世話になります。国際交流国際交流(と唱える)
キョンボックン(王宮)へ行く。ここは行きたかったところ。なのに、他の人達と合流するために超特急。もっと見たいのに・・・ほとんど待ち合わせ場所へ行っただけで、お昼ご飯の場所へ移動。国際交流国際交流・・・お昼は、ここも行きたかったサムゲタン(ひな鳥のおなかに米や高麗人参を詰めて煮込んだもの)のお店。でも、なんとなくそわそわしている。一人のホストの方が、車が故障してしまったのだ。その後の話は、聞くも涙語るも涙(聞いている方は抱腹絶倒の涙だったけど)国際交流国際交流
パーティ訪問。ホストとは別のキムさんというテューターの出張パーティを訪問。4歳から7歳くらいのキディさんたちのパーティにおじゃまして、楽しくご一緒させてもらう。Sing Along, Dance Alongというソングバードをする。お話しはだいこんとにんじんとごぼうの話。自分で描いた絵を持ってリレー式にすがたりするような感じ。くじ引きをして日本から持ってきたお菓子をみんなにあげた。キムテューターは日本にも来たことのある方で、日本語も上手。人当たりもとても良い方だった。
ホストのキムさんのお宅へ帰る。夕食のお手伝いをして、少し接近。キムさんは一人暮らしだ。食後、私はブレーメンの練習をしたいとU テューターに相手になってもらい、キムさんにも教えてね、と言った。初めは、私たちだけが二人でやっていたのだが、そのうちにだんだん、キムさんに熱が入ってきた。キムさんは現役の頃ブレーメンを発表したことがあるのだ。テューターの顔になってきて、なんとかこの、出来の悪い生徒を人前に出せるようにしなければ、という使命感に燃えだしたらしい。演技指導というか、激しくなってきた。瀟洒なマンションの一室で、「絞首刑!」だの「どろぼう!」だの「オバケが窓からやってきた」だの、大丈夫なの?と私たちが心配するほど叫び始めた。洗い物をしながらでもあるので、がちゃがちゃ、力も入っちゃって・・・
やっと、まあまあオーケーが出るようになると、いつのまにか、キムさんがすっかりうち解けていて、「仲間!」という感じになってきた。夜のスーパーへ買い出しに出かける。すっかり仲良くなった。
翌日の発表。キムさんが心配そうに見守り、時には声までかかるなか、無事かかしをやり終え、キムさんと抱き合って喜んだ。一緒に発表したテューターの皆さんも満足げなようす。やっぱりテーマ活動なかりせば・・・という具合になったね。そのあとのテーマ活動研修では、日本のテューターからいろいろ伝授するものがあり、韓国のテューターが「韓国だといかに言葉をいうか、がポイントなのに、日本ではどういう動きになるのかがポイントになっているのがおもしろい」という感想がでた。どういう心の動きで、どういう動作になるのか、だからこの言葉が出るのよ、という具合だ。
韓国ラボのSADA(ソングバード)は、動きが激しくて、ついていけなーい・・・と思いながら、皆さん若い若い。一人でおどる動きで、日本のラボのようにお互いのコンビネーションでできあがるおどりではない。Why are you panting so hard?のセリフがふっとでてきた。
韓国語の素養はほとんどない私が、1週間の滞在の間に、わずかな言葉をフル活用して、それでも「韓国語できるんですね」「発音上手ですね」などと言われたりしたのは、聞き込んで行ったおかげ、そして、テーマ活動を発表するという目的があったおかげ。去年の中国交流では、ここまでは聞き込まなかった。ほんの入り口ではあるが、聞き込んでいったおかげで、絵空事のセリフやカタカナのあいさつがにわかに本物らしく変わっていくのを体験することが出来た。「スイッチが入る」体験が出来たわけだ!これぞラボっ子体験。言いたいことが韓国語ではなく、スペイン語や英語のセリフで思い出し、苦笑。
ラボっ子たちが事前活動にテーマ活動をやっていく意義。ああ、もう言うまでもない。全国から集まった初対面の参加者同士が、一瞬にしてチームにまとまる。その子のバックグラウンドをシャペロンが見抜く。発表するのだから、すがたりするのだから、と一生懸命やってきたことが、現地でふっとスイッチが入る体験を、もし、しないのならば、ラボで行く意味がない。そして、この準備をホストが認めてくれて、肩入れしてくれるとお互いの距離がこんなにも縮まるのだ。一生懸命その国の言葉を言おうとしているのだもの、かわいくないわけがない。こんなに準備して来てくれたんだ、と思うのですね。
素っ気なかったキムさんが、最後に家を出る間際に靴下を一足ずつくれたのも、何かしてくれたくなったんだと思う。
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Re:韓国での体験 事前活動にテーマ活動をする意義(03月14日)
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candyさん (2006年03月14日 02時16分)
お帰りなさい!
去年の中国交流に続き、韓国研修交流にも参加されたのですね。私はフ
ェローの交流発表会と重なり、参加できませんでした。テーマ活動を聞
き込んで発表したお陰でことばが身近になり、ホストとの距離も短くな
った事・・・とっても実感がこもっていますね。私も去年の中国交流は
『ひとつしかない地球』の歌を一生懸命練習しただけで、テーマ活動
は・・・だったので、聞き込みの大切さを実感しました。ラボはなんと
行ってもテーマ活動をしっかりやって交流に参加しないとね(^0^)
わたし、スリランカとの交流があるのですが、なんと現地のことば『シ
ンハラ語』での読み聞かせ指導(?)などをずうずうしくしてきたので
すが、やはり現地の方にテープに吹き込んでもらったシンハラ語を必死
で聞き込んで覚えたお陰でシンハラ語に対する耳がすこ~しできました
ね。ぐりとぐらの『なんとおおきな卵が~』と言うのとかぶの『なんて
おおきなかぶだこと』がはっきり定着しました(^0^)
ラボっ子達もこうやってことばを獲得していくのですね。
韓国交流の続編期待しています。
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Re:韓国での体験 事前活動にテーマ活動をする意義(03月14日)
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Play with meさん (2006年03月14日 10時38分)
おかえりなさい!!
さすがカトリーヌさん!!
体験から「事前活動にテーマ活動をする意味」を的確にかいてくださっ
て本当にすっきりしました。
この変がモヤモヤと霧がたちこめるような想いが漂っていることに苦慮
していました。
体験からのことばは重みがあり、説得力があります。
待ってました。
このようなご意見を!!
いろんな方に読んでいただけるように紹介させてくださいね。
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Re:韓国での体験 事前活動にテーマ活動をする意義(03月14日)
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みもちゃんさん (2006年03月14日 12時15分)
韓国での出会いに感謝しています!交流の面白さのひとつの側面が出会
いですよね。ホテルのベッドの上で、涙が出るくらい笑ったこと、けっ
して忘れない!
「ほんの入り口ではあるが、聞き込んでいったおかげで、絵空事のセリ
フやカタカナのあいさつがにわかに本物らしく変わっていくのを体験す
ることが出来た。「スイッチが入る」体験が出来たわけだ!これぞラボ
っ子体験。」って、カトリーヌさんのことばに共感。初期化されたPC
に韓国語のソフトがインストールされ、ことばをキャッチし始めていく
感じ。どんどん聞いたり、話したり、欲を言えば、読んだり、書いたり
しながら、(ソフトを学習させていく??)もうひとつの言語をゲット
していくんだと思う。また、どこかでご一緒できれば嬉しい!あ~楽し
かった。
フェローシップの交流とぶつかって参加をどうしようかと思ったけれ
ど、ひとりでフェローシップの交流に参加された方も、「はらぺこあお
むし」英・日・韓3ヶ国語の発表にチャレンジ見事にやり終えその達成感で
2日間ボーっとしていたというから、やっぱり、この交流に参加してよか
った。
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Re:韓国での体験 事前活動にテーマ活動をする意義(03月14日)
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Open!Sesame!さん (2006年03月19日 00時34分)
韓国交流の様子が伝わってきました。テーマ活動の効能もよくわかりま
した。兵庫県からおじゃましています。Play with meさんに教えていた
だいたのです。私も他の方に紹介させて頂いてよろしいですか?
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Re:Re:韓国での体験 事前活動にテーマ活動をする意義(03月14日)
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カトリーヌさん (2006年03月19日 00時54分)
Open!Sesame!さんへ、
どうぞどうぞ。テーマ活動の楽しさからことばへのつながりをラボっ子自
身に体験してもらいたいのです。これは、ラボならでは、の体験ですか
ら。
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Re:Re:Re:韓国での体験 事前活動にテーマ活動をする意義(03月14日)
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hitさん (2006年03月19日 23時03分)
平易なことばでわかりやすくておもしろいです。
これは、ラボを知らない人にとてもわかりやすい、です。
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