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卒業式 03月20日 (火)
次男の中学の卒業式だった。朝、花粉症ピークで、のどに来ている。枯れている声を出したくないから、みんなが学校や仕事に出かけていくのをじっと待っていたのに、「いいのか、起きなくても、卒業式行かないのか」としつこく起こす人がいる。返事しないといけないか~。全く。早く出かけてよね、私が遅れちゃうじゃないの。みんなが出かけてから、即行用意して出る。
 寒い。中学の体育館は。重ね着して、カイロも持ち、コートも長いのにした。あ~レッグウオーマー、持ってくればよかった。次男と1年生の時、いろいろあったお子さんのご両親がいらしたので、挨拶した。このおかあさんはじめ、皆さんがが誠実に対応してくださったから、その後学校全体がとてもよくなったのだと思うから。大人が一生懸命なのを、子供達に通じたのだと思うから。
 卒業生入場。あら、髪の毛が長くてぼさぼさの子がいる。卒業式なのに。ふと義母の顔が目に浮かんだ。「あらやだ。あーた、床屋行かせなきゃ、だめよ」絶対そういうだろうな。今日日、おじいちゃんおばあちゃんと同居していたら、そういうことを言ってくれる人がいるんだろうな。最近の世の中は、そういうお節介を焼いてくれる人がいなくて、みんなだらしなくなっているよね。あら、うちの子、すごい寝癖・・・・はずかし。
 まず卒業証書授与。一人ずつ、名前を呼ばれ、返事をして、校長先生から証書を渡される。おやまあ、大きな男の子が何人もおいおい泣いている。女の子が何人か、泣くのはよく見るけど、こんな大きな図体の男どもが涙でぐしゃぐしゃになって、返事をするのも泣き叫ぶような感じの子までいるとは、めずらしい。来賓の市会議員さんもびっくりだ。
 校長先生もスピーチの中で、卒業生の恩師の一人が亡くなられた件、そのときの生徒達の心の動きを話されて、感極まっていらした。そういう心の成長を、感動されて話されたのだ。
 今まで、大変だったものね。よく、成長したよね。一年生の時は、本当に幼くて、みんな、がさがさしていて、くだらないことや、いじめや、けがが多かった。私も何回も学校へ足を運んだ。2年生になる時、先生方の態勢も一変して、それが生徒達にも伝わったんだと思う。1年生の時はどうしようもなかった体育祭の組体操も、2年、特に3年は、素晴らしくて、感動した。卒業生の代表が何人か、今までを振り返ってスピーチしたが、やはりわかっているんだね。そういうプロセスを話しながら泣いていて、どんなに周りに助けられてここまで来たか、というスピーチだった。それを聞きながら、保護者席も泣く。お父さんたちまで。結構お父さんが来ているんだなあ、ということだけでも、私には驚きだったのに。学校でも家庭でも、いろいろな葛藤があったにちがいない。
 卒業式の後は、二人だけでレストランに行くことにしている。長男も小学校から高校まで3回行ったことになる。次男が選んだ中華レストランで、特選おすすめランチの他に麻婆豆腐、北京ダック、餃子も平らげ、すました顔。昨日テレビで見た、中国との国交回復に尽力した岡崎嘉平太の話、周恩来との交流の話をして、シリアスに説教する。水を飲むときには、井戸を掘ってくれた人のことを考えるという周恩来のことばから、自分たちが今日こうして卒業式を迎えられたことを考えなさいよ。刎頸の交わりの故事をひいて、中国と日本との長い間の親交を取り戻そうと尽力した岡崎嘉平太。岡崎の中国文化の知識と敬意が、怒っている中国の人をも感動させたことを話して、勉強して実力をつけて、そこに心をこめなければ、本当に役に立つこと、人を動かすことはできないのだと話す。うんうんと聞いている次男だが・・・長男に聞いたら、レストランに行ったことすら忘れているらしいから、次男も、望み薄いね。
 
  
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