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安寿と厨子王 発表 |
05月03日 (月) |
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多摩地区テーマ活動発表会で、安寿と厨子王を発表した。
合宿の後、ようやく自分たちから活発な意見が出始めたが、間に合うか!? 小5以上が「役ミーティング」と称して金曜日にも集まることになった。しかし、最後の2週間だというのに、緊迫感はない、まったく。練習よりおしゃべりの方が楽しい年頃だ。ああ。
発表1週間前の金曜日、「役ミ」に早くやってきた5年生のSちゃん。年は若いがリーダー性がある。すごいおませでびっくりさせられることも多いが、本人は至って無邪気。今回は、ナレーションと年老いた母親役だ。インパクトのある子なのだ。今まで英語を覚えようとする欲はあまりなかったが、今回はすごい。こういう子がいてくれると助かる!ラストシーンはずっと問題だったのだが、小6のMくんと抱き合うわけで、恥ずかしくて話にならない。本人たちもどうにかせねば、と思っているのだが、なかなか、どうしてよいやら。
そこで、早く来たSちゃんを一人連れて家の前の山へ行った。黒竹が生えているところへ行って、老婆が使う竹の棒を切ってきた。細い竹なのに鉈でもなかなか切れない。Sちゃんが、柴刈りのやり方、みんなまちがってたね、これじゃ、と言う。うん、よしよし。大仰に切ってきた黒竹のさらに細い枝を選んで、老婆の鳥追い棒をつくる。絵本を参照して、先端には葉を少しのこした。
その鳥追い棒を使って、盲人の動きを研究してみた。Sちゃんは白い杖の人が歩いているのを見たことがないそうだ。そこで実際に目をつぶり、玄関からラボルーム、ござを広げた部屋の中央まで、鳥追い棒で足元を探りながら、曲がりあり、敷居ありの道のりを歩いた。ほんのわずかなのに歩けないもんだね。ござの在処を手で探り、ござの前に座って鳥を追う。粟もどんなに小さい粒なのか見せると、ぞんざいに棒をふるうと飛んでしまうことがわかった。そうして私が正道になり、二人でラストシーンをやってみると、、、
「先生、泣いてるの?」
全てを何とかしなくても、何かのきっかけでぐっとよくなることがある。皆も恥ずかしいと言っている場合じゃない、ということになってくる。(もっとも、これはぎりぎりまで待たねばならぬ)
そのほかにも、個人対処療法(?)で役の人物の考えや行動の仕方を考えさせることにした。全員に話していてもおしゃべりをやめさせることもできなかったが、一人を相手にすると、うまくいくこともある。その子がアイデアを人とシェアできなくても、物語に対する気持ちの底上げをすることができ、全体の雰囲気がよくなってくる。
(藤井先生アドバイスありがとうございました!)
そして発表。いつもより大きな声で「安寿!厨子王!」とよばわる若い母親役のY子ちゃん。身体で覆うようにして厨子王をかばう安寿。冷たく言い放つ悪役たち。ナレーターたちも日本語は結構聞かせた。そしてラストシーンは、やはり泣けました。
細かいことを言えばきりがなく、課題は山積だ。彼らがやる気を出して前に進んでいってくれるのを祈るばかり。
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