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白雪姫 |
06月12日 (土) |
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高学年クラスの夏の発表テーマが「白雪姫」と決まった。このシリーズは、物語の本質がすばらしく、また何より「ことば」が宝石のよう、心に響くライブラリーだ。今年のサマーキャンプのテーマが「みにくいあひるのこ」となったので、全国で多くのラボっ子がきいてくれることだろう!「ぼくは出ていこうかと思います。世界が知りたいのです。」
子どもの頃にこういう物語と是非出会って、生きていくことについて深く考えをめぐらせて欲しいと思う。密かに、発表テーマになるといいな、と思っていたが、実現してうれしい。しかも、そろって手を挙げたのが、5,6年生の女の子たち。女の子の心の闇を今しっかりと考えてほしいのです。先々週と今日、動いてみて、このおはなしは、「かわいらしいお姫様が王子様と結婚する話」じゃなくて、本当の主人公はお后で、その心の闇と葛藤が主題なのだという話し合いになった。
それからこの物語の冒頭部分の語りのすばらしさと重要さ。じっくりとことばを大切にしていると、考えさせられることがたくさん、宝石のようにつまっている。白と黒と赤。黒檀の窓枠のことを黒炭だと思っていると聞いてびっくりさせられた。建物の構造から、明るい窓の近くで縫い物をすること。雪の上に血が三滴落ちるのはどういう状況なのか、語られている意外のことを考えてこようということになった。そして重要な三という数字。三が重要なのは他にどんなお話がある? いろいろあげられる。お后が七人のこびとのところに来るのも三回、そのうちの一回は、ライブラリーには入っていないが、お后が持ってくるのは櫛だ。櫛が出てくる物語は?バーバヤガー!国生み! 櫛は命と関わりがあるんだね。
今日のテーマ活動で、殆ど無抵抗の白雪姫ひとりに、三人のお后がひもを締め上げたり、にらみつけたりしているのを見て、「うわ、こわい」と思ったシーンがあった。物語の世界でねたみ、憎み、恨み、殺し、憐れみ、生きることを学んで欲しいと思う。
男の子たちも、鏡がやりたくなったという。しかし彼らは「秋の発表では俺たちを優先してもらうからな。」ですって。オデュッセウスがいいんだそうだ。これもいいなあ!
ああ、ライブラリーは、テーマ活動は本当に素晴らしいとおもう。心の痛むことの多い昨今、ことばと物語と交流で、一人でも多くの子どもたちの心に届くように、育てていきたいと思う。心はいつも一生懸命だから。それをわかってあげたいから。この世の中を泳ぎ渡ってもらいたいから。
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