如意輪観音菩薩像と天寿国曼荼羅繍帳 |
05月04日 (水) |
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東京の国立博物館で如意輪観音菩薩像を見たとがのさんのHPで詳しく報告されているのを拝見し、奈良の観音様なのに帰ってきたら是非拝顔しなければと思っていると、新聞に如意輪観音が戻ってきた機会に、あと二つ国宝天寿国曼荼羅繍帳と重要文化財紙製文殊菩薩立像も同時に中宮寺で一般公開されると知り、今日夫と出かけました。奈良に住んで30年になるのに、法隆寺に参拝するのは夫は25年ぶり、私はその後中国の上海からの副校長先生を故秋枝テューターとご案内した'98年以来です。
中宮寺がどの辺りだったかも、以前に参拝したかも忘れてしまっていました。色々迷った挙句結局法隆寺の門前に車を止めたのですが、今日の目的は中宮寺なので、法隆寺の正面を右にまっすぐ中宮寺を目指してまっしぐらです。夢殿の裏が中宮寺です。
この奥です。わくわく!!
これが中宮寺です。
案内のとうり、鉄筋コンクリート作りです。
中宮寺は有栖川宮の皇女御三方が門跡として法灯を守っていた。高松宮妃の御母君が有栖川宮の最後の皇女であったため、それを継承された高松宮妃殿下が寺に万一のことがあってはと、耐震耐火の御堂の建立を念願されて昭和45年5月にこの本堂が出来た。
建物は超近代的ですが、すっきりとした簡素な趣です。周りの植物は黄金色の八重一重の山吹とのこと、秋にはきれいに咲き揃うのでしょう。
本堂の中は撮影禁止のため、写真はありません・・・。
アルカイックスマイルの思惟半跏像、薄暗い中を見上げると『ゆっくり歩みましょう、思慮深く・・・。』と言われているように思えました。
絵葉書を購入しましたが、この観音様のお顔を見ていると自然と心が落ち着きます。
天寿国曼荼羅繍帳は普段はレプリカが飾られているのですが、今回は本物です。学校の社会科で習ったな~と思いながら楽しみにしていましたが、こちらもすばらしい!高松塚の壁画に見られるような衣装をつけた人々、餅つきをしているウサギが描かれた月、その横には先年明日香の万葉美術館横で発見された亀石そっくりの亀の図など・・・。明日香村のすぐ隣に住んでいる私には1500年の年月が急に縮まったようなひと時でした。
紙製文殊菩薩像は、鎌倉時代の他には例のない紙製の像とのこと。
像の中には文永六年に中宮寺の尼僧信如が、日ごろから尊重していた経典や自らにかかわる大切な消息の巻物を芯として、この上に紙を糊などで貼り重ね、随所に木片や巻紙を埋め込んで補強しながら造形し、玉眼を嵌入、彩色仕上げしてあるとのこと。
中身の経典や消息も展示してあります。
絵葉書を買った売店です。藤の花がとってもきれいでした。
本堂は近代的ですが、四季折々の花で尼寺のしっとっりした雰囲気をかもし出しています。また、違う季節にも訪れたいですね。
3つの作品を見られるのは5月15日までです。
興味のある方は是非足を運んでくださいね。
さて、本来とは反対周りですが、次は夢殿です。
こちらもちょうど春季の特別開扉(~5月18日)で、聖徳太子等身の秘仏久世観音像を拝顔ことができました。
次は法隆寺秘宝展・平成十七年度春季(~6月30日)
に入りました。
中には追難会に使われる鬼の面や装束がありました。
黒鬼が父鬼、青鬼が母鬼、赤鬼が子鬼だそうです。
また、奉納名のある鞘で桃山時代のものに
『ナラタカミカトコメヤヨ三郎』とまるで白のマジックインキで小学生が書いたようなカタカナ文字がはっきり書かれているものがありました。昔の人の文字は漢字・・・というイメージが覆されました。
他にもたくさんあるのですが、書いていると・・・・。
ここで、最初の正面に戻って入り口から入りました。
法隆寺正面です。
五重の塔を四方から覗きました。以前も覗いたかな~と思いながら、
4方向の扉から、すばらしい塑像群に感心しました。
こちらからは釈尊の入滅の場面です。
次は金堂です。
ここに入るのは長蛇の列でした。
金銅釈迦三尊像とそれを守護する我国最古の四天王像。邪気の背に立っているのですが、向かって右はアマノ邪鬼で、角がありません。左側の邪鬼は一本角がはえています。昭和24年に消失した、世界的に有名な壁画は現在はパネルに描かれた再現壁画がはめこまれています・・・が遠目には本物かどうかは分かりません。
これは金堂の柱に彫られている龍です。
中国では龍の石造物があふれていたので、木製の龍がとっても日本らしいな~とシャッターを押していました。
最後に大宝蔵院です。
平成10年に落成したところなので、まだピカピカでなんとなくなじめない建物です。でも、他の建物も創建当時はこんなだったのか・・・。
写真はありません・・・・!
中にはかの有名な『玉虫厨子』があります。古くてどこに玉虫が使われているのか見ただけでは分かりませんが、横に鮮やかな玉虫を入れた一部を置いてくれてあるので、どの辺りに使われていたのか想像できます。出来た当時はずいぶん見事だったことでしょう。
焼失を免れた壁面の天女像の一部も展示されています。
そして、八頭身のすらりとした姿と、優美で慈悲深い表情の百済観音が、長い流浪の旅から平成10年秋安住地に安置されています。
この百済観音堂は博物館のように、観音様を横から、後ろから拝見することが出来ます。
とても広い法隆寺境内を約5時間かけてゆっくり回りました。
若いころはあまり興味無かったことも、年と共に知識が増えていくと、
見るもの、聞くものが自分の心を豊かにしてくれ、新しい発見にわくわくします。今回はがのさんのおかげで、中宮寺に目が向いて、心穏やかな一日を過ごすことが出来ました。
せっかく奈良に住んでいるので、これからもアンテナをはってゆったりした時間を大和古寺巡礼したいものです。
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Re:如意輪観音菩薩像と天寿国曼荼羅繍帳(05月04日)
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がのさん (2005年05月05日 09時49分)
ややッ、これはすごい、スゴイ! 中宮寺、法隆寺めぐりをさせていた
だきました。そうでしたか、おの観音菩薩さまはようやくおさと帰りが
できたのですね。東京のきたない空気に晒すことになりまして申し訳あ
りませんでした。やはり奈良の風、飛鳥の風のなかで見せていただくの
がいちばんでしょう。法隆寺のあの優美な百済観音さまも数年前に東京
国立博物館で見せてもらいました。京都・広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像
とともに、人間を最後まで純化していくとあんなすがたになるのかと、
それ以来かも知れません、わたしのなかに美しい仏像のイメージが住み
ついたのは。とりわけ広隆寺の弥勒さまは、あの仏像だけを見るために
京都へ行ったこともあります。ムダなく虚飾なく欲なく、偉そうぶるで
もなく、ほんとうに美しいおすがたです。
そうでしたか、Candyさんはまさに国のまほろばに住まいなんですね。お
生まれも、ですか。わたしは奈良は残念ながら知らないんですよ。生駒
市にいる知人が万葉の旅にいつでも来い、といってくれていて、あのあ
たりを気ままに彷徨ってみようかな、と計画すると、そのたびいつも事
情が生じてポシャッてしまいます。それに、高校の修学旅行で行ってい
るはずなのに、車酔いに苦しめられて、たったひとりで宿でひっくりか
えっていて、奈良には何の記憶もないという始末。縁なき土地なのかと
あきらめてきましたが、そのうちおかねをためて行ってみようかな…。
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Re:Re:如意輪観音菩薩像と天寿国曼荼羅繍帳(05月04日)
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hitさん (2005年05月05日 12時03分)
こんにちは。
僕も修学旅行で行ったきりです。
奈良は鹿と写真で見て少し思い出した法隆寺・夢殿。
僕はお金ももちろんだけれど、知識を貯めてから行かないと意味無くな
りそうです。
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Re:Re:如意輪観音菩薩像と天寿国曼荼羅繍帳(05月04日)
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candyさん (2005年05月05日 21時12分)
がのさん
→奈良、飛鳥の風を感じていただけてよかったです。
広隆寺の弥勒さまは、あの仏像だけを見るために京都へ行ったこともあ
ります。ムダなく虚飾なく欲なく、偉そうぶるでもなく、ほんとうに美
しいおすがたです。
→私も確か学生時代に見に行ったと思います。半跏思惟像といえば弥勒
菩薩とおもっていましたので・・・。薄学が恥ずかしいです。
Candyさんはまさに国のまほろばに住まいなんですね。お生まれも、です
か。
→生まれは徳島です。歴史的なものがほとんど無い環境で育ったので、
歴史は教科書の上にあるお話・・・のように思っていました。ところが縁
あって奈良、それも明日香村のすぐ隣に住むようになって、大化の改
新のことも、聖徳太子のこともありありと話す方々に接し、またその
事実の跡地をたびたび訪れるうちに歴史が特別のものではなく、私た
ちの生活そのものが歴史になんだと興味がわいてきました。4年前には
我が家のすぐ裏には推古天皇と竹田皇子のものだろうと思われる古墳
が2つ並んで発見されました。我息子たちが洞穴探検で遊んでいた場
所です。すごいところに住んでいるな~と思った瞬間です。
わたしは奈良は残念ながら知らないんですよ。生駒市にいる知人が万葉
の旅にいつでも来い、といってくれていて、あのあたりを気ままに彷徨
ってみようかな、と計画すると、そのたびいつも事情が生じてポシャッ
てしまいます。それに、高校の修学旅行で行っているはずなのに、車酔
いに苦しめられて、たったひとりで宿でひっくりかえっていて、奈良に
は何の記憶もないという始末。縁なき土地なのかとあきらめてきました
が、そのうちおかねをためて行ってみようかな…。
→是非お越しください。ゆったりとした気分になれますよ。
明日香めぐりならどこでもご案内します。旅費がたまったら、
お知らせください・・・(^0^)
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Re:Re:Re:如意輪観音菩薩像と天寿国曼荼羅繍帳(05月04日)
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candyさん (2005年05月05日 21時20分)
hitさん
僕も修学旅行で行ったきりです。
→私は東京が修学旅行で行ったきりです!
奈良は鹿と写真で見て少し思い出した法隆寺・夢殿。
→明日香もすばらしいですよ。
hitさんのペン画で書いた明日香の風景、是非見てみたいです。
僕はお金ももちろんだけれど、知識を貯めてから行かないと意味無くな
りそうです。
→お金が貯まったらお知らせください。解説付きの見所をご案内します
よ(^0^)
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